◆面接の一日
農村活性化人材派遣育成事業「田舎で働き隊」の研修生の面接です。道内5地域に、カウンターパートナー(受けて)を作り派遣をするのです。パートナーは、有機農産物を生産販売する会社、温泉地域で地域づくりや自然ガイドをするNPO,農山村交流子どもプロジェクト(小学校の自然体験活動を推進する農水・文科・総務の連携事業)の受け入れ協議会、交流事業を手がける道の駅、グリーンツーリズムで農家民泊を海外からの旅行者まで広げようとする地域の運営協議会、そして黒松内ぶなの森自然学校運営協議会(つまり我々)です。
20代から40代。応募は40人ほどいましたが、一次の電話面接、書類選考で絞らせて頂きました。20分一本勝負の面接を何回戦も行いました。受けるほうも緊張したでしょうが、こちらも疲れた・・・・
昔、大きなレジャー施設の立ち上げをしていたとき、一度に抱えきれない数の履歴書を机に積み重ね、右へ通過、左はお断りと、かなり機械的に分けたことがあります。あの時は、バブル景気の最後の時代でした。転職希望も含めたものだったでしょう。若かったですから その人の人生に影響を与えるなんて思いもせずに、作業として「仕分け」をした気がします・・・。
その施設のオープン時は、スポーツフロアーの責任者となりました。スタッフには自ら・・ヘッドハンティングした人もいました。 が・・・・、いわゆる「バブルの崩壊」。私はリストラ計画づくりの担当までしました・・。直接部下のスタッフに泣かれました。あの時に初めて、人が人を採用する「大仕事」を痛感させられました。
一人だけでできない仕事をするときは、人を採用しなければなりません。しかし、資本主義の会社は、会社がなくなるかの事態となれば、当然、人を減らして事業規模を縮小します。 独立して仕事を進める過程でも、さまざまな人と出会い、すれ違いながら、人を採用をしてきました。「私との出会いで、その人の人生を変えてしまう・・」でも、それを躊躇したら、事業も進められないと考えながら・・・。
NPOの仕事は会社と違って、組織のミッション(使命)だけでは達成できないと考えています。個人のミッション、それは自分の暮らし方(の転換)なのですが、ごの二つを重ね合わせることが必要だと考えています。 職員採用に「研修生」制度を敷いているのはそのためです。その二つのミッションの刷り合わせる期間とも位置づけているのです。 それでも、いろいろありました・・・。
現在、ねおすのスタッフは25,6名います。採用の権限移譲は、その現場現場の責任者に委ねるようにしていますが、今回は、これまでとちょっと趣が異なる仕事なので、私自身も面接に当たっています。
◆ エールを送る!!
面接終えて・・、疲れ果てて宿のベットに倒れこんで一眠り・・起きるとお腹がすいておりましたが、たまたまNHKでやっていた「北海道観光をどうする?」という番組から目を離せなくなりました。 パネラーとして出た「館浦あざらし」さんの発言は、拍手喝さいものでした。 私が思っている、感じていることと同様なことを立て板に水を流すごとく、主張していました。
・北海道観光は駄目になっているのではない。
・大手も小さな宿も同じ料金・・・低価格競争・・料金でサービスが選べない
・小さな宿の必要性、そして努力してリピーターを増やしている
・リピーターを生み出すことができない今のマス観光の訳
・何がおもてなしなのか・・・
・顧客満足だけでなく、従業員満足
この方、「北海道いい旅研究室」という活動をしており、「北海道いい旅」という雑誌を発刊しています。けっこう年配の方かと勝手に思っておりましたが、意外に若かった。 なかなか論客なので、もっと登場して頂きたいもんだ。
◆せっかく来たのに
番組が終わったのは九時くらいだったのですが、あの昭和の居酒屋「木の実」までワザワザタクシー使ってまででかけました。が・・・意外に満杯。カウンターは何組もの若者で占領していた。 せっかく来たのに歩いて帰りました。 おっさんの憩いの場の良さが知られたか・・・。
で・・・、もうひとつの行きつけへ。ここは大衆居酒屋ですが、カウンターの向こう側の若者S君のファンなので。以前はこの居酒屋のすぐそばが常宿だったのですが、よく行っていたのですが、インターネットが使えません。はたまた、乱立するホテルのため宿代がどこもかなり安くなっているんです。 料金後払いのシティホテル級でも、朝食付で5000円を切ることさえあります。団体旅行並みの料金がインターネットで個人へ販売されているんですね。
料金でサービスが選べない低価格競争の功罪がここにあります。
◆S君
もう一つの行きつけの居酒屋の「焼き物」担当のS君は、私がここへ行き出した5,6年前から頑張っています。私の息子と同年代・・今日、面接した方々は年齢がばば広かったのですが、その中心年代・・・。
彼ががんばる様子は、実に好感が持てます。忙しい中、ときどきかまってくれて、ありがとう。 がんばる人は、必ず誰かがどこかで見てくれてますよ!!