流星、夜を切り裂いて ~FLY HIGH~ ver.2

米たにヨシトモファン 京アニに興味あり アニメ語りメイン

氷菓 2話 を語る

2012-05-01 21:01:10 | <氷菓>


この作品見て、これが武本さんの叫びなのかと思ってみたり。
姉役が雪野五月かー、とか。フルメタであり、犬夜叉のかごめでありと思ってみたり。
波紋の演出はやっぱ一番引っかかりますね。
OPの薔薇の文字が波紋を広げタイトルになる辺り、
姉の手紙も誰かの世界を彩っていく文章なのかもなと思ってみたり。

神社から始まると和的な雰囲気を感じますね。
けいおん!の唯の家の隣にもあったような。
しかし朝食が食パンにイチゴジャムというところまで同じにしなくてもとか思ったり。
何気に主人公のカップを両手で持って飲んでるのが終わり頃にもあって、
こういうクセがあるキャラなのかと引っかかったな。
地学室では片手で湯呑み持ってるし、リラックスできるところはこういう感じなんだろか。
主人公行きつけの店っぽいし。
まあどうでもいい話。



時計。
今回は朝のアラームから始まり主人公の行動には時計がセットで見えてくるようだったな。
千反田を待ってる辺り、連続して違う時計が入ってくるのとか引っかかりますね。
自分のPCのモニタはちょっと暗いみたいで朝のデジタル時計の時間が読めなかったんですが、
最初は意図的に読めないようにしていたのかと思ったけど、
うーんどうなんだとなったのでとりあえず保留。



隣の席にいるはずの千反田がどんどん近づいてくるこの距離感。
かなり無茶な体勢してそうなのにそれを描かないっていうのは、
それだけ主人公に近づくキャラだっていうのを印象付けるようですね。
あまり意識させない時間と空間の跳躍が見せる1シーンですね、
みたいなどうでもいい話。





大胆作画。
以前からそれっ気は感じられましたけどこの一連の髪のフォルムとか見ると、
着々と京アニも田中系の波がきてるのかなと思わされます。
折木捕まえてから左手で握りこぶし作ってる辺りの力強さとか、
折木捕まえてる辺りの力んで膨れてるような表情とか、
ポーズとかいちいちニヤニヤしてしまうところでした。



どこか狂気じみてる演出が不気味でかつ軽快で印象的。
個人的にはシャフトというか妖怪の類、蟲師とか夏目とかの文字演出を思い出すかなぁ。
文字が動くのとかっていうイメージと別に、
からくりっぽい絵巻や木の動きを見ると昔のサトタツ風なのかな、みたいな。
まあ自分が妖怪とかからくりとかそういうのに親しんでいたのがその辺なので。
文字に関してはもっと適切な作品がありそうな気がするんですが、うーん。
まあ文字の回転や軽快さってモーパイ2話でも一瞬ですがらしいなと思ってたんで、
そのイメージもあるかな、と。

作品の古典というワードがどのようなものか、
を踏まえながらの色合いや仕掛けがやっぱ楽しいです。
作品のギミックの一つとして今後監督以外の方がどういう見せ方をされるか楽しみですね。
あとやっぱ制服の馴染み方、色合いがイメージとして好きですね。



見透かすような目。
ここもどこかシャフト的っていうか、あそこが連発してくるイメージの一つだよなと思ってみたり。
1話は周囲をぼかしたりして折木が周囲への活気、
薔薇色を見ないようにしてるようなニュアンスなのかなって感じでしたけど、
今回は事件解決後くらいしかそういうイメージは感じなかったかな。
ここはあくまで事件が解けたことを匂わすショットで終わってる感。
しかしの冷めた目は、千反田の文字通り輝きを放つファンタジーから対極のリアリストの目という感じ。
こういう目がくると個人的にはグッときてしまうわけなんですが、
まあどうでもいい話。
主人公の天パもこうやってアップにした時の雰囲気が好きです、惚れます、みたいな(笑)



なぜメイド、と思ったけど部室にお菓子持ってきてたり奉仕的かもしれないなと思ったり。
そういえば部室、朝比奈さんが茶を入れてる場所まで似てるなんて凄いなぁ、
そういえばけいおん!も蛇口は部屋の右奥だったなと思ってみたりとか。
これもどうでもいい話。



頬ブラシの変化が愛らしい。
本を押し付けてのやりとか、いちいち千反田さんは可愛いですね。
手前の手を印象付ける構図は武本さん的かも。



振り出しに戻る。
あくまで目的は文集であり4人の出会いにあることを印象づけられる感じ。
こうやって話を戻してみせるような格好、
話の流れの正しい位置に戻るというのがわかりやすい感じかな、と。
先生に訪ねていく里志とかもキャラとして立ち位置的にもいいのかな、と。



メイドはこの店の雰囲気の伏線的な意味合いかーなどと邪推。
ぶっきらぼうに立ち上がって去ろうとする一連が少し目を引いたな。
ちょっとパカつかせるような感じを意識してるのが引っかかるな、と。

と、告白直前になって本編終了。
原作読んでると今の千反田が作る雰囲気をあまり読めないので、
そういう惜しさはあるかなぁ、と。
次回はどこまでやるんだろう。





ED。
夜空の雰囲気と作品のシックさとはまた違った雰囲気の女キャラ2人のイメージが強烈だったなぁ。
EDのキャラ見てると、やっぱこれがイメージの中の西屋さんだなぁという感。
肉質の膨らみや横顔アップでアゴから鼻筋のラインというか、
あの辺の雰囲気というか線がやっぱそうじゃないかなぁ、と。
そういうのが見れて良かったですけど、作品的にどうなんだろうという感も。
星のイメージとかはやっぱ自分が好きなんでいいんですが、
本編の雰囲気が好きなだけにこれでいいのか、みたいな板挟み感はあるかなーと。

脚本:賀東招二
絵コンテ:武本康弘
演出:内海紘子
作画監督:門脇未来

2話連続で監督のコンテ。
やっぱ作品のイメージ固めっていうのがあるのかな。
今作は近年の京アニにしては珍しく各話スタッフ告知してくださってるみたいで、
次はどういう回になるのか考えながら待てるかなと。
次回も楽しみです。


氷菓 1話 を語る

2012-04-24 22:04:37 | <氷菓>
このアニメを私は待ち望んでいたんだな、と思える1話でGOODだったなぁ。
武本さんの作品をようやく見られるな、という思いが非常に強いです。
散々このブログでも言ってますけど、
武本さんの監督作品は後継ぎしたような作品がほとんどで、
一から作品を形にしていった作品っていうのはあんまりないんですよね。
その中で各話演出で入って、
どうも作品にも溶け込めてるようには自分には見えない作品が続いたし、
フルメタで見惚れた武本さんはどこに行ったのかとずっと思っていたので、
この作品は非常に楽しみにしていました。



アバン。
主人公を中心に周囲をぼかしてみせるのが気になったけど、
薔薇色というのはこの活力にあるのだなと思わされる。
影を強調するような画面だからこそ、
綺羅びやかというかカラフルな装飾を嫌うのかなとも思える。
桜舞い散る通学路にシックな制服、
薄暗さが作り出す校舎の古めかしい感じが古典のイメージに合うのかなと。
古めかしいくらいのニュアンスだけど、
制服の色合いの作る清潔感は非常に好感がもてます。

ジャンプショットでムダを省くように描かれていく折木とか。
教室に向かっていったかと思えば授業まで丸ごとカットして放課後へ。
折木と里志のやり取りとも面白かったかな。
両手で芝居がかりながらの表現とか、ああいうのもいいな、と思ったり。
モブのメガネの子とかも可愛いし。
けいおん!的な部分ですよね。
今シリーズはあの子を追っていくことになるのかなーとか思ってみたり。



千反田える。
美少女との出会いを強調する回り込みはもはや京アニのお家芸ですね。
振り向きながら光の反射でえるの髪が光っていくのとか、相変わらず描写が細かい。
どこか出会いが素朴に感じるのは、えるの姿勢に寄るのかな。
ちょっと足開いて少し前かがみになってるのか、そんなに女の子の可愛さを強調せず。
しかしその瞳は見せつけるという。

えるの瞳に吸い込まれていくような描写と折木との距離感が気になるけど、
お互いの瞳に移りこむのを見せてるのは今後の展開を予感させるけど、
主人公の反応はどこか鈍い。
とここでOP。



このOPが個人的には凄く良かったなぁ。
氷菓のOPはいいなぁと思える情感があって良かったです。
けいおん!1期のOPが凄くかっこ良くて当時はこんなカッコイイアニメできるんだ、
って見てて思いながら本編に不満タラタラだったんで、今後に寄るかもしれませんが。
初っ端、主人公の黄昏感と隣の女子はえるじゃないのかっていう、
そういうキャラクター間の距離感をちょっと意識しちゃいます。
薔薇の文字が照らし出す世界の色合いが綺麗でグッときますね。





この違和感。
日が変わっても折木は外を見たまま。





話し合いの最中で一人黄昏る折木。



古典部の外の風景。
人の繋がりを見せていきながら、逆にその風景を覗きこむような孤独感。
風景という自分以外のもの、切り離された空間を意識させらるけど、
その中で描かける繋がりは美しささえ感じさせる。
こういうのを入れてくる辺りはけいおん!意識してるなぁと思うし、
京アニっていうスタジオの作品なんだなっていう連続感もあって、
そういう部分でもワクワクさせられますね。
監督が何を思って引用してるのかっていうのも引っかかる部分でもあり、
刺激的なシーンでした。



そうして照らし出される世界を見つめる折木。
こうした折木の見つめる描写はその美しさへの憧れのように見えてしまう。
というのも世界が美しければそれで完結できるのではないか、
と思えてしまう部分っていうのが個人的にはあるので、
自らをその世界に置いている折木の情景がどこか憧れるようなというか。

作品的に言うなら雨の波紋が作る繋がりよりは、
この青空を見つめる方がよほど省エネで、
世界の美しさを感じられるのではないのかと思えるのかな、と。

そんな折木を外に連れだして4人でその青空の中を歩いて行く、
というシーンがまた清々しくて心地よいです。
自然の中を歩いて行くのもまた上品な気がします。
自然と溶け込むように描かれる風景がやっぱグッときますね。
これが自分たちがイメージする古さなのかな、とも思えたり。
いやぁいいですねぇ。



本編。
姉からの手紙が原作だと当然ですが活字なので、
手書きの文章がどこが雑然としてて個人的にある原作のイメージとちょっと違うかなと。
キャラクター性云々っていうのも当然ある反論だとも思うんですけど、
整った字で形式もしっかりした手紙を読むイメージっていうのが当然あって、
流麗な字っていう描写もあるしもう少し綺麗な文を予想していたので、
ちょっと違うのかなっと。
調べたら流麗な字っていうと悪筆なんかも含まれているっぽいけど、
個人個人が思い浮かべる情景はこういう部分は別物だと思うので、
こういうのを指摘しない人の言う原作通りはあまり信用出来ないし、
勝手に期待して勝手に落胆してしまうのでつくづく難しいな、という気がします。
まあどうでもいい話ですが。



千反田えるの幻想。
折木がその瞳に折れていく描写をこうやって表現するかとびっくり。
伸びる髪がどこか日本の古典的なホラーっぽくもあり、
そのせいかどこか昔話っぽい雰囲気を感じたりと、
流石都があった場所にある制作会社が作るアニメだなぁと思ってみたり。



耳が特徴的というか引っかかりますね。
今作は髪を枝で分けずまとめているのがまた雰囲気ありますよね。
キャラクターのデザインがそのまま作品の雰囲気を作ってるのがGOOD。
千反田えるの瞳の描写も綺麗で魅入られちゃいますし。
やっぱ色合いがいいっていう部分もあるか。
このセーラーの上品さっていうはホント、憧れちゃうな。



奇を狙う。
こういう水彩タッチな画面が新鮮でしたね。
たくさんの腕が出てくる辺りの処理とか。
こういうのは流石ソウルテイカー経由してる人ですねー、
っていうとまた違うか。
印象的なシーンでしたね。



わくわく。
ドアをそっと開けて中確認してから開けたりとか、
えるの動きがいちいち可愛い。
しかし雨が降ってるのにそういう音をきかせなかったりとか、
色々引っかかるシーンだったかな。
えるを盗み見る折木の姿とか。

階段のシーンを中心にしてるのを見ると、
原作の表紙を意識した作り方なのかなとか少し思う。
そういえば日常なんかではあまり階段って意識されてなかったな。
Aパート終了後に種明かしで登ったり降りたりしてたのを思うと、
下りっぱなしっていうのもどこか意味深な感じ。



薔薇がバラバラ。
カラフルに置かれたポスターの壁から溢れでてくる薔薇色の文字。
折木が直視したくない薔薇色がこれなんだとも思えるし、
ひたすら目を合わせようとしない千反田えるもその1つだと言えるのかもしれない。

折木が帰り道に誘導用ブロックの上を歩いているのを見ると、
自分自身がまだ見えていないことがあることを示唆しているようでちょっと面白い。



パッと広がる傘からBGMが鳴って話が動く雰囲気が良かったな。
クラシックとか結構流してるみたいですが曲名が出てこない不甲斐なさ。
しかしクラシックも古典だし作品の雰囲気を作ってて好み。
吹奏楽部の演奏がなってるような放課後とかを夢想してたけど、
こういう雰囲気のアニメが見たかったっていうことなのかと都合よく考えてみたり。
いやはや、この雰囲気だけでもう十分ですね。



雨の当たる屋根を見つめてるところとか見ると、
山田さんが1話やったらここで切ってるんだろうなーとか思えてくる。
OPの青空のような清々しさはなく、
まだ色を感じさせない中を歩いていく折木はどこか寂しく、
今後の揺れ動きを見るのがまた楽しみな後ろ姿だなと思ったり。

いつものごとく長くなるばかりで中身なくて恐縮ですが、
見てて非常に充実感を感じられる1話でした。
今後京アニの演出陣がどう作品を組み上げていくのか考えただけでワクワクします。
次回は誰の演出作監なんだろうなぁ。

脚本:賀東招二
絵コンテ・演出:武本康弘
作画監督:西屋太志
作画監督補佐:内藤直

内藤さんは作監とかもやるようになるのかな。
やっぱえるの気になるシーンとかやってるのかな。

雨のシーンとかOPのイメージというか、
作品のイメージを形作る1話っていうのを強く意識した1話だったともうので、
1話で提示されたものがどう作品を形作っていくのか楽しみです。