goo blog サービス終了のお知らせ 

流星、夜を切り裂いて ~FLY HIGH~ ver.2

米たにヨシトモファン 京アニに興味あり アニメ語りメイン

響け!ユーフォニアム2 第十回 を語る

2017-01-08 15:51:00 | <響け!ユーフォニアム2>


10話。
9話視聴からだいぶ間が空いたのでまあリハビリ半分に。
冒頭は9話の夏紀のシーンの再演のように思えたかな。
回想を含み、あすかのことを思う久美子の後ろ姿からの横顔なんかが特に。
電車に乗って電車の中でAパートを終えるけど、
回想を含め、久美子にとっての姉とあすかの対比でもあるのかな。
姉ちゃんはこうなった、ではあすかは?
久美子の思いを電車に乗せているような出だしなのでついそんなことを考えてしまうかな。
久美子にとっての姉とあすかの関係が明確に見える回だったので余計に。



葉月ちゃん。
指立てたりとか記号的だけどもそういうのを忘れない芝居が出てくる辺りちょっと反応してしまう。
もうちょい別な方向を模索してほしい気もするけど。
手前にものを置いてっていう構図も今回は度々気になる感じで、
直近の石立回をつい意識してしまう感じ。









料理というか鍋の対比。
かたや黒焦げかたや順調。
姉の失敗をそんな風に表現するかっていうのはやや過剰な気もしたし、
久美子がこのように明確に順調に進んでいるかというとどうなのか。
そういうことを考えてしまうかな。
傷だらけの鍋はこれからやり直す姉の人生、
ちょっとふきこぼれたけども順調に進んでいる久美子の鍋。



いなくなった姉。
姉がいなくなる前にリビングを見渡して両親との決別を意識していたように、
いなくなった姉を探す久美子の視点をダブらせているのが印象的ですね。
同じような視点で見せるからこそ、
姉の中の寂しさもわかってくるようで。
久美子が姉と対立していたことと、姉が両親と対立したことを追体験できる視点の1つでもあって、
その切なさにやられる感じがしたかな。



流れる景色と流れる思い出。
瞳に映るそれはまるで違う。





モブ姉妹可愛い。
久美子が姉との思い出を反芻して思いを馳せるのは、
やはり姉のことをわかってあげられていなかった後悔からでもあるのかな。
白く飛んだ背景の光が1期1話のラストを思い出すようでもあるかな。
久美子の中で良い思い出から、音楽を好きになったきっかけだったから、
そんな美しさを意識させながら、失ってしまったものに涙するという。

しかし久美子が果たして懇願すれば姉は勉強ではなく音楽をやっていたのか、
というのはわからない。
だからこそ余計にやるせないのかな、とも。



久美子も鏡とか持ち歩くのか、
しかし大きな壁掛けの鏡じゃなくコンパクト?と思ったけど、
鏡に目を近づけるより、コンパクトに近づけた方が楽だし絵になるかとか、
一気に女の子っぽさっていうのを感じてしまったな。





山村さんこういう大きくPANするのやるようになってきてるのかなとか。
前回はそうは思わなかったけど今回は壁抜き的な感じでちょっと小川さんっぽさを感じる。



しかも私は、希美の復帰に反対しちゃったしねー。
立場を表明しての否定。
打算的というか今までの流れを踏まえてくるあすかはやっぱ周囲をよく見てるという印象。



皆って誰?皆が本心を言っている保証はどこにあるの?
あすかの言葉は鋭くて久美子でなくてもそのその後の言葉に詰まっちゃうようで。



囚われの久美子。
この辺は1期12話からの引用かなという気がする。
何かをなそうと足掻く久美子はしかし相手の毒牙にかかる。



結局見守るだけだった。
ああエヴァっぽくなってきたーやめろエヴァやめろーってこの辺は思っちゃったな。
ただ久美子がみぞれの時に何も出来なかったのは事実で。
結局、成り行きで希美が手を差し伸べただけで。
久美子自身は何もなしていなかった。
そういうのを見抜いて打ち出してくる辺りあすか先輩はこのお話をよく読めているし、
文脈を読んでいるとも思える。







言い返す言葉を探す中で姉の言葉で火がつくっていうのがグッときますね。
光の当て方も変えて、久美子にとっての鍋を作ることを諦めないことを描くという形。
お話は吹奏楽部以外のところにも確かにある。
ユーフォは将来を見ないという印象があったけど、
自らの欲望を間違えないという形で未来を見る作品かなというのを意識しちゃうな。





先輩だってただの高校生なのに!
この一言でグラつかせるところが個人的にはグッとくるかな。
自分的にもう子供だとか大人だとかそういう切り口は飽き飽きしていて心底下らないと思うんだけど、
己がしていることがそういう強がりであるっていうのを突きつけるのが有効だというのが面白いというか。
なんというのかな、
あすかのような頭のいい人は自分の立ち位置や文脈を読んで立ち回ってみせるけども、
欲望を捨てなくてもいいということを伝えることで、
あすか自身がまだ高校生という立場であることを利用してもいいと肯定してるところがいいというか。
久美子が伝えたい事は違っているかもしれないけど、
高校生だから許されることだってある、高校生なんだからそれを使え。
そういう考え方があるように思わされるのが良いというか。
あすか自身が久美子の言葉に打たれてとかっていうのも美しいけども、
決定的な一撃は姉から受け取ったものだったように見えたので、
あすかがそれをどう受け止めるのか考えた時に、
そういう風に考えられるんじゃないかなとも思えるんですよね。



まあでも何より他人の言葉ではなく、久美子の気持ちを伝えているのがグッときますよね。
あすかに他人のことを論破されて、
最後に残った己自身をぶつけるっていうのはなし崩し的な気もするけど、
あすか自身もそれを待っていたかのような節もやり取りの中にあったので、
久美子がみぞれのときと違って最後まで踏み込んだという点でもグッと来るところだったかな。
原作でも久美子って何もしていない気がしていたのでこうやって描かれたのが個人的には嬉しかった。

今思うと9話の香織のシーンって香織が母親的な感じだったので、
久美子みたいに叱るのが父親的でそれで傾いたとも言えるのか?
それはまあどうでもいい話かもだけど。



嬉しさを噛みしめるあすか。
こういう姿が新鮮だったな。
足を震わすだとかそういうところを拾ってくるのが新鮮だったな。
久美子も意地悪なところをついてくるようでまた良いかなと。
これもまた一つの告白ですよね。愛の告白かはわからないけど。



個人的に物語があすかのような打算的なポイントを用意してる点がまた気になる。
久美子の言葉だけではなく、あすか自身の成績もあったから復帰できたというの、
あすかが盾にした保証を掲げてきているようで、言い訳を用意してきているようで、
久美子が結局何もしていないように遠回しに言われているようでもあるのが気になるというか。
あすかは実は順位を見て復帰するかどうかを決めてましたとかも言えちゃうわけで。
久美子の説得以外の納得材料を用意したんでしょうが正直裏目に出てくるところでもあるように思えてくる。
まあこの辺は受け取る側の裁量に任せるというところでもあるんでしょうが。
ただ綺麗ではないなと。



姉とのことを気にする秀一。
久美子の弱ってる部分を支える相手として触れられているので、
もう少し描写がほしい気がしますがうーむ。



あすか復帰に対しての夏紀の表情が良くてグッと来るな。
1期でコンクールメンバーから漏れたところからブレてないところに、
確かな信頼を寄せてしまいますね。
夏紀先輩ホントかっこいい。



そして次の曲が始まるのです。
楽器が並ぶっていうのは4話的な感じがするかな。
みぞれと希美に対して久美子とあすかという対比でもあるのか。
みぞれたちのときは行き違いが原因で特にこれといった成長や変化っていう要因はなかったけど、
今回は久美子自身が姉から受け取ったものを伝えてるところがやっぱ良かったかな。

脚本:花田十輝
絵コンテ・演出:山村卓也
作画監督:池田和美
楽器作監:髙橋博行

山村回。
以前の山村さんの回と前回の石立回なんかをちょっと意識してしまう感じだったな。
前の山村回はあすかの音を聴いたところで幕引きだったけど、
その音からの物語をきちんと引っ張った形で良かったかなぁと。
次回作も楽しみですね。


コメントを投稿