hokutoのきまぐれ散歩

ブログも12年目、4000日に到達。ネタ探しはきついけどまだまだ毎日更新を続けるつもりです。

雨の切手

2015-07-26 05:00:48 | 日記
切手シリーズ その48。切手の話もややネタ切れ気味だが、今回は『雨』をテーマにした切手について調べてみた。

以前も『雪』の切手を調べたことがあるが、あの有名な国際文通週間切手『蒲原』(1960年10月)を始め、近代美術シリーズ切手第9週の岡鹿之助の『雪の発電所』(1981年2月)など雪をテーマにした切手は数多いが、一方、雨は図案になりにくく、関連する切手が本当に少ない。

最初に雨をテーマにした切手としては1958年切手趣味週間の『雨中湯帰り/鳥居清長』があげられ、その絵の中にはっきり雨が描かれている。しかし、この切手は別な意味でも有名。切手趣味週間の記念切手の発行枚数だが、こ存じの『月に雁』(1949年)は200万枚、1957年の鈴木春信『まりつき』が850万枚に対し、いつも人気がある趣味週間シリーズだからと2500万枚も発行してしまった。

しかし、いくら人気があるとはいえ、前年の3倍近く発行したため、売り切れどころか、中央郵便局郵便普及課に長い間売れのこり、評価も低迷、今でもカタログ価格でも1枚80円と安い。なお、次の年の切手趣味週間『浮世源氏百景』は1500万枚と発行数を減らした。(カタログ値・月に雁13000円、まりつき340円、浮世源氏百景240円)まあ、これで事なきを得たのだが。

次に雨をテーマにした切手が出たのは30年後の1988年5月の奥の細道シリーズ第6集、『五月雨を集めて早し最上川』の句の切手である。よく見るとちゃんと雨が描かれている。

3回目は2001年10月発行の国際文通週間の広重作『東海道五十三次 大磯』である。虎の雨とも評されたこの作品には雨の宿場町が描かれている。

しかし、雨の図案ではないが、何と台風が描かれた切手がある。それは1999年~2000年にかけて17集に渡り発行された『20世紀シリーズ』の第10集(2000年5月発行、1959~1964年)であり、何と伊勢湾台風が取り上げられている。

ではその図案だが、何と当時の天気図、お題を貰ったデザイナーの苦労がしのばれる作品である。まさか、台風の影響で家を流されたり避難する姿は切手の図案にはならないだろうが、天気図を切手の図案とするとは、よく考えでもかなり精神的な部も酒の呑んでまあ、逆にその位インパクトのあった台風だったのかも知れない。