鉄道シリーズ その111。今回はJR相模線の海老名~宮山を乗る。
相模線は元は相模鉄道が1921年に茅ヶ崎~川寒川(寒川~川寒川は1931年に廃線)を相模鉄道が開通させ、1931年に全線開業した。しかし、1944年に東海道本線と中央本線をバイパスとして結ぶ路線として国有化された。
もともとは西武多摩川線などと同様に相模川の砂利を運ぶために作られた路線であったが、その後、バイパスとしての価値を見出された。その後は関東近県では数少ない閑散線としての扱いをされ、1991年にようやく電化されたが、それまではキハ20やキハ30など気動車が神奈川県内で唯一見ることができる路線であった。
海老名駅は1987年に新設された駅でそれまでは隣の厚木駅が小田急線の乗換駅であった。そのためという訳ではないが、小田急・相鉄の海老名駅からは少し離れた高架に仮設のような駅がある。朝はホームか狭く、人が溢れそうである。
相模線は単線のため、主要駅での交換があり、停車時間が長い。次の厚木駅はなぜか海老名市にあるが、これは本来は相模川を渡り、対岸の厚木に駅を作ろうとしたが、資金的に厳しく、旧海老名村に駅を置いた。その後できた小田急線も厚木駅をここに置き、本来の厚木には本厚木駅を置いたのである。
社家(しゃけ)、門沢橋と田園風景の中を走り、東海道新幹線の相模川鉄橋のそばに倉見駅はある。この辺りからは富士山や丹沢山系が望める。
そして、宮山駅に到着するが、昨年12月で出改札業務を終了し、無人駅のようになっている。
但し、寒川神社の最寄り駅であり、年末年始などは数多くの利用者があるようで臨時出口も設けられている。
一時は廃止対象にもなりかねない営業係数374(1971年)であったが、電化、海老名駅開業、運行本数増などテコ入れをしてきており、通勤通学路線としての活用は図られているが、日中はのんびりしたローカル線の趣も残る線である。