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今日で選抜高校野球も決勝戦であるが、それにつけても第89回選抜高校野球大会は運営側にとっては苦労の多い異例の大会となったことが容易に想像できる。
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まずは出場高選択について。重複県の多さと空白県の多さ、これは1月のこのブログにも書いたが、同一都府県で9つ(うち21世紀枠2県を含む)もある一方で、一校も出ない県が24府県もあるということである。
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さらに引き分けが2試合続いたという事態。第7日(3月26日)の第2試合滋賀学園−福大大濠、第3試合健大高崎−福井工大福井の2試合が15回戦っても雌雄を決せず再試合となったことである。
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というのは予備日が少ない中で翌々日に再試合をしたのだが、結果、選手の疲労は蓄積し、特に福大大濠はエース三浦が2試合を完投したため、残念ながら福大大濠・健大高崎がともに敗れてしまったことである。本来であればもう1日ベスト8までに休養日を取る配慮が欲しかった。
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ただ、報徳学園戦は福大大濠の八木監督が『逆転して点差がつかない限りは投げさせない』という方針であらかじめブルペンで投球練習しようとした三浦投手をベンチに戻すなど選手の体調に配慮する姿勢を貫いたことは今後への良い見本になったのではないと思う。
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さらに同地区同士の決勝戦。3月30日の準決勝で履正社・大阪桐蔭の大阪勢2校が勝ち進み、同県決勝となったことも同地区から2校選出する問題点を露呈することになってしまったのだ。ちなみに同地区決勝は戦前に2回、戦後は1948年の京都一商ー京都二商、1972年の日大桜丘ー日大三の2回、計4回しかなく(夏の甲子園には例がない。)大阪同士はもちろん初めてである。
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全国規模ではレベルの違いがあるのはやむを得ないが、偶然に同県争いになったと考えるのではなく、同県からの2校選出を慎重にすること。また、エースが170球も投げることはやむを得ないかも知れないが、タイブレーク制の導入など短縮化をはかること、など大会運営にさらなる工夫がいるのではないかと考える。