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『ぶらっと橋めぐり』その36。今回は玉川上水に架かる岩崎橋を渡ってみたい。玉川上水は皆さまご存知の通り、江戸時代初期に多摩の羽村から四谷まで全長43kmが全通し、江戸の市民に水を供給した。
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歴史を見ると1652年11月にに玉川兄弟が幕府より江戸の飲料水不足を解消するために多摩川からの上水開削計画を6000両で請け負った。しかし、羽村から四谷まで標高差が100mしかなかったため、引水は困難を極めたが、1653年には開通、1654年6月より江戸市中に通水が開始された。つまり、僅か1年半で完成したのである。
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上水は多摩川から取水を羽村取水堰にて行い、福生市、小平市、小金井市、三鷹市などを経由して牟礼橋で杉並区に入る。現在、牟礼橋で東八道路と放射5号線をつなげ、玉川上水の横を新道が通る工事の真っ最中。
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岩崎橋は久我山駅南口からまっすぐ坂を登ったあたりにあるが、この橋も先日拡幅工事が終わったばかりである。すぐ横にある岩崎通信機の名前を取った橋であり、かつては玉川上水沿いに岩通ガーデンという小さな公園があった。この公園も道路の一部になるようだが、玉川上水は従来どおり綺麗な流れを保っている。
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(架け替え前の岩崎橋)
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富士見ケ丘方面にも見える範囲で道路工事は進んでおり、数年後にはこのあたりの風景も一変してしまうだろう。毎年夏には久我山恒例のほたる祭りも開かれる自然が残るこの辺りも人工的な風景になるのはやむを得ないことなのかも知れない。
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因みにこの一つ下流の浅間橋で玉川上水は暗渠となる。