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『東京の坂、江戸の坂』その103。永福町駅周辺の坂道の続き。熊野神社の隣にくまの幼稚園があるが、その先を左に曲がると『尻割坂(けつはりさか)』。
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杉並区の坂としては急坂であり、その由来も力を入れて登り降りをするので腰の筋が張るという意味の『けつはり』に由来する。
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その先には和泉貴船神社、この神社は和泉熊野神社の境外末社で鎌倉時代の創建と言われている。境内にある『御手洗の小池』の水がどんな時も涸れることのなかった湧水でこの辺りの地名『和泉』の発祥といわれている。
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神社に接するように左に上る坂が『番屋坂』。こちらはなだらかに上っていく短い坂道。坂の下には番屋橋があるが、ある時期に番小屋があったため、この名前がついた。
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坂を下り、神田川まで歩き、これを左に行く。一本橋という面白い名前の橋を越え、つぎの細い道を左に曲がる。しばらくは平らだがその先はなだらかながら長い坂道となる。
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この坂道が『いの坂』。実はこの先にある大円寺まで続いていたのだが、途中からは地形が変わり、平らとなったものである。面白い名前だが、その由来はわからない。
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永福町駅周辺には神田川に向かって緩やかな坂道はたくさんあるが、港区では坂道と言えないような坂が多かった。まあ、回るには楽ではあるが。