このブログ人もそうなんですが、広告宣伝が多い! たとえば「ダイエット」というカテゴリで、いろんな人がいろんなダイエットに取り組んでいるのを読みたいと思って見ますよね、すると半分くらいがダイエットに関するブログ風の広告ページなんですね。この「ブログ風」というところが悪質なところでして、いかにも広告なら見るか見ないかはすぐに判断できますが、中身を見てみないと広告なのかどうかわからないところがよろしくありません。
昔、「CMカット」を売りにしたビデオデッキが発売されたことがありまして、私も使っていました。番組のほとんどがモノラル放送なのに対してCMのほとんどがステレオ放送であることを利用した画期的な商品で、ずいぶん役に立ちました。ちなみにそのときに気がついたことがひとつありまして、生放送以外の番組では、CMの前と後とで同じところを放送しているものがあるんですね。これは番組→CM→番組という流れの中で、視聴者の意識が注目→弛緩→注目と切り替わるのにタイムラグが生ずると考えたからなんでしょう。放送をそのまま見ているときは気がつかなかったのに、ビデオにとって見ると、CMをはさむところで同じ場面が二度繰り返されるのにすぐに気づきました。少し変な感じはしましたけど、CMをカットできるのはすごくありがたかったので重宝しましたね。
というわけで、ブログのサイトもCMカットの機能があれば非常にありがたいんですが、どうでしょうか。そういうのをフィルタと言うんでしたっけ。昔だったらフィルターと書くところです。コンピュータも昔はコンピューターと伸ばしていましたが、最近は伸ばしませんね、エンターテイメントも最近はエンタテインメントで、どうもややこしい。そういえばベトナム戦争の最中に、ヴィエトナムなんて書き方をするなと怒っている人がいました。原語の発音からするとベトナムまたはベトナンが近くて、ヴィエトナムなんて書くのはスペルを英語圏式に読んだ読み方で実にけしからん、といったような内容でした。
フィルタという言い方もあまりピンとこなくて、どちらかというと古い日本人には「ふるいにかける」という言い方のほうがわかりやすく感じますね。しかしたとえばエクセルと使うと「フィルタ」とは書かれていますが「ふるい」とは書かれていません。「フィルタを設定する」というふうに書く。ま、これくらいは理解できますが、エクセルといえば、使い方がわからないときにヘルプを見ても、難しいコンピュータ用語の連発で、尚更わからなくなります。クエリ、ピボットテーブル、スプレッドシート、OLAPデータベース、パラメータ、オフラインキューブファイル等々、なんですかあ?と、叫びたくなるような用語が並べ立てられていて、まったくわかりません。
時代の流れは言語の変遷でもあって、言語に正しいも正しくないもなくて、みんなが使っていてちゃんと伝わるものなら、それが正しい言語になっていきます。たとえば「ません」という語尾に「でした」をつけて丁寧語とするのには、私なんかはいまだに抵抗を感じますが、わりと皆さん普通に使っていますよね。「申し訳ありませんでした」という言い方に違和感を覚えない。むしろ「申し訳のうございました」なんて言うと変に感じる人がいるかもしれません。携帯電話は最初の頃は「端末」と呼んでいました。それが「携帯」になり、今では「ケータイ」か「ピッチ」ですよね。「彼氏」も昔の発音は「秋田」と同じ発音でしたが今では「カレシ」になって「渋谷」と同じ発音になりました。別に秋田と渋谷を比較して昔と現代と言っているわけではありません。念のため。
だからマイクロソフトが難解なコンピュータ用語を連発するようなヘルプを作っても、それは時代の流れなんだと、使う側がもっと勉強しなければならないんだと、そういう言い方ができるでしょう。私は閲覧に情報網探検隊を使っていますと書くと誰もわかりませんが、私はブラウザにインターネットエクスプローラーを使っていますと書くとみんなにわかります。だからクエリもピボットテーブルもそのうち日常的にみんなが使う用語になっていくのかもしれません。しんどい話だなあ、と思ってしまいますけれども。
ブラウザがブログの記事をふるいにかける機能を持つのはおそらく当分無理な話でしょう。だからタイトルとブログ名からCMであるかないかを判断するしかありません。しかし、CMのブログは同じ契約者である限りずっとCMのブログですから、サービス媒体(ブログ人の場合はNTTコミュニケーションズ)が判断してマル囲みの「CM」マークをつけてそのブログがCMであることを明記するとかそういうことをしてほしい、なんてのはやっぱり無理な注文なんでしょうかね。CMのブログであろうがなかろうがサービス媒体の企業にとっては大事なお客さんだし、内容によって区別すると非難を浴びそうだし、時間的物理的にも困難だし、なんだかんだでおそらく無理でしょうね。でも無理とはわかっているけれども、なんとかならないものかと思ってしまいます。ブログ人のナビゲーションサイトが「CMあり」と「CMなし」のどちらかを選べるようになっているとか、それこそ各パソコンのブラウザに「CMフィルタ」機能があるとかね。
インターネットの情報量は膨大だからどうしても「ふるいにかける」作業が必要だけれども、その作業が大変だからついつい検索エンジンのフィルタに頼ったりしがちです。すると必ずしも求める情報が得られるとは限らない。何十億もホームページがある時代だから、ブラウザにフィルタのカスタマイズ機能がほしいですね。