日本が世界に誇るべきものは皇室であり、日々国民のために、自らを無にして御祈りを捧げておられる天皇陛下の尊い存在であられる。いかなる政治勢力にも利用されることもなく、超然としておられることで、国民は心の平安を保つことができるのである。戦前のように各家庭に天皇陛下の御写真が掲げられているわけではない。しかし、災害に見舞われたりすれば、真っ先に御出かけになられ、我々国民と悲しみを共にされる御姿に、日本国民は心を打たれるのである。NHK放送文化研究所が昨年10月に行った調査によると、天皇陛下に対して尊敬の念を抱いている人が過去最高の34%に達した。即位されて25年が経ったことや、東日本大震災での熱心な御活動があったからと見られている。それと同時に日本人は、日本人としての根本に、天皇陛下がおられることを、無意識のうちに感じているからだろう。明治天皇の御製に「わが國は神のすゑなり神祭る昔の手ふり忘るなよゆめ」という御歌があられる。神を祭る古くからのならわしを忘れてはならぬ、「夢忘れてはならぬ」と御自らに言い聞かせておられるのである。そのならわしが行われなくなれば、日本は日本ではなくなるのだ。欧米流の立憲君主制ではない、もっと奥深い精神が日本には脈打っているのである。日本の古典といわれる書物は、古事記、万葉集から始まって、ほとんどが天皇陛下を中心とした記述がなされている。その大本を守ることこそが日本国民の使命なのである。とくに最近の日本の危機を思うときには、天皇陛下の御心にそうことがより大事になっている。西郷隆盛も「皇国の國體に歸れ」と叫び続けた。それをもう一度私たち日本人は思い起こすべきなのである。
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