八十路徒然なるままに

のどかなる日影に、垣根の草もえ出づるころより、やや春ふかく霞わたりてーーー。徒然草より

母を背負いて

2015年07月19日 16時06分51秒 | Weblog
前掲の続き。ばあちゃんの髪のカットが終わり、車椅子からベットへ抱えて移した。体重が軽くなっているので、驚いた。ヘルハーさんや看護師さんからは、やせたねぇと、聞かされていると、聞いていた。久しぶりに抱えて移し、ベットに腰を掛けさせた。小さくなってしまった体。つくり笑いをしている顔も元気がない。これからどうなるのかと、少しの間、ばあちゃんの顔をみていた。なんか、「母を背負いて」が、浮かんできた。石川啄木の歌にあった。月に一回の、写経に、小さい色紙を探し出し、歌を走り書きして、持っていった。写経が終わり、白紙に、ああかなぁ、こうかなぁと、走り書きしていると、涙がででしまった。色紙に書き終わっても、涙。涙が止まったなぁと思っていたら、「記念に撮る」と、レンズを向けられた。顔のつくりをするふりをして、涙を拭いた。写経を始めた頃にも、撮っていただいた。この女性の方からは、ばあちゃんの百歳の記念の冊子を読んで、涙がぽろぽろだと、便りをいただいている。ばあちゃんが百壱歳になる節目に、また、カシャッとして、いただいたので、不思議な縁があるのかなぁと、考えている。小生は、ばあちゃんの夜のご飯だけの世話だが、なぜ、どうゆう縁なのか、不思議に思うことがある。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする