おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
コロナの時代にずっと頭の中心に存在していた問いがあります。
「【楽観主義】と【悲観主義】のどっちが望ましい?」という人生の基本的な態度です。
性格について「【外向型】と【内向型】」のどっちが望ましい?」との二者択一型の問いがあります。
【内向型】になりたがる【外向型】人間が少ないのに対して、【外向型】になりたがる【内向型】は極めて多いのが特徴です。
同じように【楽観主義】と【悲観主義】の二者択一型の問いについても、悲観主義者になりたい楽観主義者は少なく、楽観主義者になりたいと願う悲観主義はかなり存在します。
私の生業(なりわい)にしているカウンセリングにしてもその傾向は観察可能です。
内向型の人や悲観主義者が自らを変えたいと願って相談に来る人が多いのに対して、外向型や楽観主義者で別のタイプになりたいとしてカウンセリングに来る人はきわめて稀です。
私は、以上のことだけでも【内向型】と悲観主義者の、アドラーの言葉を用いれば「健康で正常な努力と成長の刺激」(A.アドラー『個人心理学講義』)としての『劣等感』のプラスの作用を評価します。
話を「【楽観主義】と【悲観主義】のどっちが望ましい?」の論点に戻します。
「【楽観主義】と【悲観主義】のどっちが経営に望ましい?」として問いを経営の領域に絞ってみます。
私は前々からこんなことを言っていました。
「組織が楽観主義者だけで満たされていたら破綻する。悲観主義者だけで満たされていたら成長機会を失う」
楽観主義者はどうしても「イケイケどんどん」の機会拡大型の積極策が得意なのに対して、悲観主義者はリスク回避の消極策に陥りがちです。
私の自身のビジネスキャリアでも体験したことがあります。
13年間のサラリーマン経験で、前半の6年半は営業部門、後半の6年半は総合企画室に所属していました。
営業の時はどうしても積極的、楽観的な見通しで進め、総合企画在籍時は、通常の事業計画とは別に「ワースト・ケース・スタディ(最悪事態対応計画)」を非公開で用意していました。
現実には合弁会社の最大の親会社の撤退により「ワースト・ケース・スタディ」を発動することになり、従業員の半分のリストラ策を断行することになったのです。
マネジメント・サイクルとしてよく「プランードゥーーチェックーアクション」と言うことが言われます。
「プラン」の前に企業の使命を決する「ミッション」を入れて5段階にすると、楽観主義と悲観主義のそれぞれが必要なことがわかります。
ミッション・・・・楽観主義
プラン・・・・楽観主義と悲観主義の併用
ドゥー・・・・楽観主義
チェック・・・・悲観主義
アクション・・・・楽観主義と悲観主義の併用
このことにより企業活動において組織の点でも、プロセスにおいても楽観主義と悲観主義の両方が必要であるという結論に達します。
同じように、個人全体にも、行動でも楽観主義と悲観主義の両方を持ち合わせなければならないというのが、乱暴かもしれませんが、私の結論です。
◆第181回アドラー心理学ゼミナールで「【楽観主義】と【悲観主義】のどっちが望ましい?」の問いと同様に模索したことを披歴します。
日時:12月11日(日)11:00-13:00
タイトル:「ウイズ・コロナからアフター・コロナに向けて感じたこと:100年先を見据えていたアドラー」
講師:岩井俊憲(ヒューマン・ギルド代表)
※講師からの内容説明※
ウイズ・コロナからアフター・コロナへの移行の時期だからこそ見えてきたものがあります。
それは、「時代の予言者」とも言われるアルフレッド・アドラーの時代を先読みする力です。
「ダイバーシティ」「SDGs」「Well-being」など最近のメディアで取り上げられるトレンド用語は、アドラー心理学の「共同体感覚」からすればごくごく当然なことばかりです。
この日は、ヒューマン・ギルドの代表の岩井自身がウイズ・コロナの時期に「共同体感覚」について塾考を重ねたことを発信します。
ヒューマン・ギルドに対するご要望、今後のご注文なども質疑応答のかたちでやり取りさせていただきます。
オンライン参加申し込み12月11日分 https://www.hgld.co.jp/p_lecture/view/957
会場リアル参加申し込み12月11日分 https://www.hgld.co.jp/p_lecture/view/1025
※同日の17:30から忘年会を開催します(定員25名満員になり次第キャンセル待ち)。
参加希望の方は講座を申し込み時に備考欄に忘年会参加とご記載ください。参加費3,500円は当日集金いたします。
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