IZUNOHANA’s blog

     後期高齢驀進中者の戯言

我が家の庭を彩る花(水仙)

2009-01-15 09:43:29 | 晴耕雨寝


[すいせん]1月15日が休日ではなくなったのは何時ごろからだったのか・・・伊豆半島の先端に「爪木崎」という所がある。そこは野性の水仙の自生地で、観梅前の花として、1月15日の休日には恒例のように出かけていた・・・「水仙の観賞」というより「水仙の香り」を楽しむためと言うべきか・・・。
岬の先端に灯台が立つ以外、何も無い場所で、さすが伊豆といえども海からの風は容赦なく吹きつけ、きゅっと体を引き締め、寒さをこらえたものだった。
灯台に続く道の土手に野生種の水仙が群生している。いや、そこここにあるという感じ・・・わぁーと一面に・・・ではなくて、風の当たらない窪みにひっそりけなげに・・・という風情だ。
しかし、それらが放つ香りはかなり強烈だった。寒風の中で「野性水仙、ここにあり」と存在を誇示するかのような香りに私は圧倒された。花びらはバラ程でもないが、数枚の八重咲きて゜、触れただけでも、ずっと私に付きまとうように香り続けている。「別天地」というのはこういう所のとこだ、いや、ここが「別天地」なのだとさえ思った。
それから、冬の閉塞感を開放できる「爪木崎の水仙」は、私にとっての癒しの場となり、しばしば出かけることとなるのだが、しばらくすると、近くには駐車場と熱帯植物園も出来、観光客により一層の感動を与えるためか、それとも観光客が押し寄せたために野生水仙が枯れたのか、新しい株が人の手で植えられたようで、薫り高い野生種と違う花(一般的な水仙)をみるようになり、風に乗り、そこはかとなく水仙は香るけれど、最初に感じた強烈さは無くなってしまった。
もう、20年近く訪ねていない。
今、思い返すと、勘違いをしていることもあるかも知れないと思う。
元々、野生の水仙ではなく、植えられたものだったかも・・・単に種類の違う水仙に遭遇しただけかも・・・今でも変わらぬ香りを放っているのかも・・・唯、最初の感動を感ずることは、多分、もう無いだろう。

コメント (1)
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