放って置くと、とにかく増え続ける花で「ハナニラ」なのかなぁ・・・と思っているが、ニラの匂いはしない(私のハナが壊れているのかも)。
我が町では手に入りにくい「アルコール消毒液」を街に住む友人に頼んでおいたところ、手に入れたという知らせが来たので、支払いかたがた、引き取りに出かけた・・・多分、2か月振りの街だと思う。
我が町に於いて、私自身の日常では、マスクをしない事が多いけれど、やはり街には、それなりの人も出ているだろうし、街に出向くには電車にも乗るからと、残り枚数が少なく貴重な使い捨てマスクを掛けて出かけた。
今日は土曜日、電車は対面座席でガラガラ、だが、隣や前の乗客とは目視で2m間隔を維持して席を取ったが、後から乗って来る乗客が、我が傍に座りそうでドキドキしたりで・・・30分ほどで街に着くと、早々に友人に電話を入れ、友人宅前の路上にて品物とお金を交換した。
お互い気を付けようね・・・と挨拶を交わし、そのまま、一人でスーパーに直行、買い出しを済ませて駅に戻ると、駅到着から帰着まで、丁度1時間、経過していた・・・街に出て1時間で帰宅など、私にとっても、やはり、異常体験と言えるかも。
街ですれ違う少ない人たち(以前から少なかったけれど・・・それ以上?)は、皆、マスクをしている・・・我が町の意識の方(私も含めて)が、すこし暢気かも知れないと感じた。
帰宅を急いだのは、勿論、「コロナ感染」を恐れてなのだが、実は、見たいTV番組があったからで、それは、私が、唯一(お手軽な?)図書館と位置付けている「100分で名著」で「カミュ著 ペスト」の一挙(4回分)再放送するからだ。
ノーベル賞を獲得した書物であるから、誰でも知っている内容だろうが、実は、私は、一度も読んだことが無い(自慢は出来ないね)。
でも、タイムリーな再放送というには、何か「コロナ騒動」にも参考になる事があるのだろう・・・と、興味を持ったのだ。
とても複雑な内容であり、簡単に(私的お手軽方式では)理解できないけれど、1947年に発行された本(第二次世界大戦後)という事もあって、世界情勢的には納得できるものがあり、段々と引き込まれて行った。
人々に「ペスト」という理不尽に襲い掛かる感染症を通して、世に存在する「様々な不条理」を追求するという展開に・・・と理解した。
相変わらずのナナメ理解だから、当然、間違っている事を認識しつつも、一つ、ぐっと、脳細胞にインプットされた言葉が「認識」と「記憶」だったのだ。
一年余経過した後、漸く「ペスト」が終息したかに見え、人間たちは日常を取り戻したが、「ペスト」は消滅した訳では無い、巧妙に潜んでいるだけで、また、何時か人間を襲う、この悲劇の中で、人間が知りえたのは「事実を認識する事」と「事実を記憶する事」だけだ・・・と、著者カミュは啓発しているのだと言う。
私自身、実際には「ペスト」も「エボラ」も「インフルエンザ」未経験だが、今、目の前に存在する「新型コロナウイルスの危機」に、どれ程の知識を有しているかを思えば、「皆無」と言ってもいいだろう(付け焼刃的情報は多々あっても)。
我ら普通過ぎるオバサンであっても、「正しく認識する」事をし、「正しく記憶する」事によって、次に襲い来るだろう不条理に、恐れるだけでなく向き合えるのかも知れない・・・そう思わせられる番組であった。
ただ、「人間は、案外、賢くない」というのも事実・・・だと思っているけれど・・・ね。