「新技術開発財団・植物研究園」は、山の傾斜を利用した日本庭園(清恵荘)で、赤色主体の紅葉がしっくりと落ち着く。
「熱海梅園」は、以前は観梅が主体だったが、もみじを植樹して晩秋も楽しめる場所に・・・黄葉が、華やかさを、一層、増す。
三島に住む友人から「熱海の紅葉を見に行こう」と誘われた。
既に、紅葉観賞は、一回、していたから、ホントはどうでもよかったが、せっかく声を掛けて来たのをすげなく断るのも何だし・・・という訳で、11月29日、急遽、出かけた。
熱海駅に着くと、我らと変わらぬようなオジサマ・オバサマ連(中高年と言いたいが、どう見ても高齢者)が溢れている。
元気な高齢者は良い事だが、こう集まっているのを見ると、他ににする事は無いのだろうか(勿論、我らも含めて)と思ってしまうが、これは私の悪い癖である。
で、大体が同じ方向に行くから、バス停はオジサマ・オバサマの行列だ・・・足に痛みのある友人は座る事が出来るだろうか心配になった。
「熱海」と言う場所は、海岸線に僅かな平地があるだけで、殆どの家は山肌にしがみつくように建っているという街で、だから、人も車も、坂道の、又、細くて曲がりくねった道を、登ったり下りたりが日常なのだ。
本日の乗合バスは、オジサマ・オバサマ連御用達状態で、バス運転手さんとしては気が気ではないだろうから何遍も注意を促す(席を立つな、止まるまで待て等)のだと察するが、何故だか、乗った途端から運転手さんに叱られているような気になってしまう。
最初に訪れた「植物研究園」の降りるべき停留所の名前をうろ覚えだったので、慌ててストップボタンを押したが、そこは違っていたらしい(他の客も居たが、間違えたのは我らで・・・)。
すると、運転手さんは、「乗る時に降りる駅を教えただろう」と一緒に降りたそのお客に受かって、文句(めいた?)を言うのだった。
私からすぐに、「ゴメンナサイ!」と言って、再び、バスに乗った。
はっきり言って、運転手さんは正しいし、我らがボケでいるだけであり・・・ただ、それだけの事だが、これからの「高齢化社会の縮図」を見るようで、切ない気持ちになってしまった。
この小旅(?)に係わる私と友人とのやりとりも同種の出来事があり、それも含めて落ち込んでいた気分も、「華麗なる紅葉」を鑑賞出来たことで一掃できた、感謝!である(やたら感謝!っても、わざとらしい?)。
昼食兼早めの夕食にと、友人オススメの寿司店で豪華(何たって特上ですもの)に食した後、今度は私オススメの喫茶店で珈琲を味わって帰路に着く。
オジサマ・オバサマ連であふれる「熱海梅園」にて