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大相撲の想い出

2020-07-18 18:02:00 | ノンジャンル
 明日から大相撲七月場所が始まります。 大相撲の想い出と言っても、私が力士であった訳ではありません(笑)。 短期間ではありましたが 「 大相撲ダイジェスト ( テレビ朝日で放送 ) 」 のスタッフ ( 音声 ) だった事があります。 当時は 「 23 時ショー 」 のコーナーで、生放送 だったのです。

 相撲協会映画部 のスタッフと共同作業で、本場所に入るのは 14 時頃です。 機材をセットし、映像は 16mm のフィルム撮影機で撮影し、私は吊り屋根に仕込まれたマイクの出力をラインで受けて、NAGRA ( スイス製の業務用テープレコーダー ) で録音します。

  NAGRA

 「 結びの一番 」 が終わるとすぐ、撮影されたフィルム・カセットをバイク便で現像所へ送ります。 2 時間ほどで現像が上がってくると、即、編集作業が始まります。 映像の編集の間に、録音テープの編集です。 取り組みと取り組みの間に、短い白いタイミングテープ ( 無音 ) を入れ、立ち合いのところにデルマ ( マーカー ) でマークします。 映像の編集が上がると、一番一番、立ち合いのタイミングを見ながら、テープレコーダーで、ポン出し ( 手動で再生ボタンを押す ) して映像と合わせます ( 職人技です (笑))。

 ところが番組の尺が決まっているので、長い相撲は中抜き編集されて短くなります。 録音テープもそれに合わせてカットしなければなりません。 ストップウォッチで映像の長さを計りながら、何秒切られたかを計算し編集します。 生放送ですから、時間までに完成しないと放送できません。 完成した音の確認 ( リハーサル ) は一回だけです。 最悪の場合、確認のリハーサル無し、時間との戦いです。

 スタジオではアナウンサーの 銅谷志郎 さん ( 故人 ) が映像を見ながら自分で作成した原稿を実況放送スタイルでの生放送です。 私は同じく映像を見ながら ポン出し です。
 やり直しの効かない 生放送 の緊張感は半端ないです (笑)。

 ( Wikipedia ) には 「 編集も当時は大変であり、フィルムを手作業で必要なところだけ切り、つないでいくということをした。音声は別録りなので映像に合わせてあとから編集しなければならず、毎日、時間との戦いであった 」 との記述がある。

 【 更に思い出した事 】

❶ 回線のトラブルがあった 名古屋NBN ) での放送終了後、テレビ朝日 からクレームがあり、スナックで反省会をしました。 ホステスさんが 「 おたくは、何処の部屋ですか ? 」 と聞いてきた。 おい ‼ 確かに太ってはいたが、そこまで、でかくはないぞ ‼ 。

❷ 大阪場所では場所に入る前 ( 午前中 ) に、出稽古 と称して相撲協会映画部の宿泊先に行って麻雀です ( 言ってはいけない事だったかな ? 笑 )。 麻雀を始めて以来、初めて 「 四暗刻の単騎待ち 」 と 「 字一色のシャンポン待ち 」 を、二日続けて上がりました。 その日は気分良く仕事が出来ましたね。 いい想い出です (笑)。

➌ 大阪場所は大阪府立体育会館で、放送局は 京都 ( KBS ) ですから、移動が大変です。 現像が遅れ、編集に時間が掛かり過ぎで、タイムリミット、ギリギリで完成。 テストする間もなく、駆け足でスタジオに滑り込んだ時は既に 「 大相撲ダイジェスト 」 のタイトル音楽が流れていました。 テープレコーダーにテープを掛ける手は震えていた。 危機一髪 ‼ 。

❹ 「 23 時ショー 」 の馬鹿 MC が 「 大相撲ダイジェスト 」 に入る前に相撲の結果を喋ると言う大失態を犯した。 銅谷志郎 さんが、アナウンス・ブースで 「 馬鹿野郎 ‼ 何言ってんだ 」 と大声で叫んだが、カフ ( マイクをオン・オフするスイッチ ) がオフになっていたので幸い全国放送にはなりませんでした。 副調整室は肝を冷やしたでしょう。

➎ 時代的には、” 左押っ付け、右のど輪 ” の、琴櫻 が横綱 ( 昇進時の年齢 32歳 2ヶ月、在位は僅か 8 場所 ) になった頃です。 短命だったので記憶にない OM も多いかも知れませんね。 ” 突貫小僧 ” の愛称でファンに人気のあった 富士櫻 もこの時代でした。

➏ スタッフを外れてからも、数年間 九州場所では 銅谷志郎 さんとは中洲でよく飲みました。 しかも、入館証を手配して貰い、福岡国際センターはフリーパスでした。 あ~そう言えば、高見山とツーショット写真を相撲協会映画部の人に撮って貰ったが、受け取っていないぞ (笑)。


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