行き先不明人の時刻表2

何も考えずに、でも何かを求めて、鉄道の旅を続けています。今夜もmoonligh-expressが発車の時間を迎えます。

春のダイヤ改正は、もろにコロナの影響を反映している

2021年12月31日 | 鉄道
コロナ禍で、出張以外で電車に乗ることはなくなった。記録を見ても、昨年秋口(2020年10月)に東北の被災地を巡る旅に出て以来、今年は全く出かけていないといっていい。乗り鉄・時刻表派にとっては、なんとも寂しい一年だった。
それでもたまに時刻表を見たり、写真の整理などをしたりしていると、JRがいよいよ減便に踏み切ったなどというニュースが気になり、地元新潟のダイヤ改正をチェックすることになる。

https://www.jreast.co.jp/press/2021/niigata/20211217_ni01.pdf

上越新幹線は、ご承知のとおりE4Maxが引退し、ますます存在感がなくなってきている?そんな中で、確かに減便になっている。まあ、東北新幹線も北陸新幹線も同様なので、新潟ばかりがというボヤキにはならないのだが…。
「JRニュース」の記載方法は微妙だ。E7(写真下)を増便するという記事を最初に持ってきてはいるものの、「輸送体系の見直し」というソフトな言い回しだが上下2往復分(東京~新潟間)が臨時列車に格下げ。事実上の減便だ。特に速達タイプの列車が減便されているので、東京は遠くなる気がする。
加えてE2(写真下)は希少価値となって、最後の職場が上越新幹線になる可能性も高い。マニアックなファンに支えられて乗車率向上といきたいが、E4Maxほどインパクトはありませんしね。まあ、東北新幹線でもすぐにはなくならないと思いますがー。



さて問題は地元の羽越線。いなほ号にも影響が出ています。新潟~秋田間で運行されていた特急いなほ5号、10号(1往復分)が酒田止まりになる。秋田まで運行されていた3本往復あるいなほが2本に減便ということだ。
加えて、いなほ3号、10号(1往復分)が7両編成から4両編成と短くなる。ここで問題になるのが編成の問題。現在、新潟車両センターにはE653系(写真下)いなほが8編成あるが、先頭車両の1号車はグリーン車で、普通車の4両編成には対応できないはず。
しかし、その後ニュースの下段には、同じE653を使用する特急しらゆき(写真下)が新潟~上越妙高間で1便減便。同じく4編成を持つしらゆきの1編成をいなほ4両編成に転用するのではないかと思われる。1往復とはいえ、4両編成のいなほは違和感ありありかも。



在来線普通列車では、村上以北の交流区間を、すでに磐越西線・米坂線で導入されているGV-E400(写真下:米坂線を走る同系気動車)に統一し、ワンマン運転にするという。キハ40系気動車(キハ40、47形、48形)は予備を含めて完全終焉。鉄道ファンにとってはこちらの方が問題だ。(調査の結果、現在、新津運輸区にはジョイフルトレイン「越乃Shu*Kura」以外、すでにキハ40系の配備はないとのこと。)
また磐越西線では、快速あがの(写真下)の運転を取りやめるとの記事も。会津若松・郡山方面への足として貴重な快速列車だったし、個人的には米坂線を使っての南回り(奥羽線・東北線・磐越西線)の周回ルートに影響がありそうだ(北回りは、奥羽線を北上し、陸羽東線から余目に出るコース)。
確かにコロナの影響で、どの列車も乗車率は低いということは否めない。ただ、地方の貴重な足と列車旅の風情が少しずつ削られていくようで、なんとも寂しい今回のダイヤ改正になりそうである。(ダイヤ改正は、2022年3月12日)

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県内お勧めの「道の駅(その3)」地域創生のための拠点「道の駅たがみ」

2021年12月30日 | 旅行記・まち歩き
新潟県は面積も広く、三方を山で囲まれ、主要国道の峠道を経由しなければならないという地勢的な問題もあってか、早くから充実した設備を持った道の駅が整備されてきた経緯がある。
観光会社の出資により設置された「阿賀の里(国道49号)」は、地元観光と一体的な開発の拠点を担う(観光会社はその後撤退)。かにや横丁や鮮魚センターを持つ「能生(国道8号)」も国民的グルメであるカニの販売を中心として、県外からの客の集客も多い。
「あらい(国道18号)」は県内最大規模の駐車スペースを持ち、高速道・上信越道のパーキングエリア・スマートインターと併設。物産直売所やレストラン、鮮魚センター、ホテルなど、施設・設備は他に類を見ないほどの充実ぶりだ。



そんな中で、私が注目するのは「道の駅たがみ」。規模は県内の道の駅の中でも、それほど大きなものではない。先に紹介した「庭園の郷・保内」からは、北に7キロ。同じ国道403号沿いにあって、正に隣の駅といったところ。
「長岡花火館」や「庭園の郷・保内」と違って、見て楽しむ施設はなく、わざわざ訪れる人は少ないように思える。売店には地場物産が並ぶが、スペースとしては広くなく、フードコーナーも品数は少なく、席数も少ない。
ただ、ここは国土交通省の平成27年(2015年)「重点道の駅」に選定されている。選定されてから5年、ここのオープンは昨年2020年の秋、県内では現在のところ一番新しい道の駅となる。なぜ選定からオープンまでに時間をかけたのか?



「道の駅たがみ」のある田上町は、平成の大合併の際に、経済的なつながりの深い加茂市が早くから合併しない方針を打ち出したため、様々な合併形態(三条地域や新潟市)を模索したものの、いわば取り残された町となった。
そんな時に、地域の交流拠点とするべく道の駅の計画が持ち上がったのだが、計画段階から地元の大学(新潟薬科大学、新潟経営大学、新潟中央短期大学)など、産官学の連携によってあるべき姿やその機能が議論されてきた。これが5年の歳月ということになる。
国土交通省も、地方創生に資する地産地消の促進や小さな拠点の形成等を目指した「道の駅」を重点施設として支援することとしていて、この「道の駅たがみ」では「公共サービス・生活サービス等を集約」、「地元大学との連携」、「地域の魅力を発信する拠点創出」が柱としたことが評価された。



ここには、道の駅の施設のほかに、町役場、交流会館、公民館、保健センター、福祉施設、商工会館、土地改良区などが隣接し、駐車場もシェアしている。24時間営業のコンビニが併設されていることも住民としてはありがたい。(写真上:町役場と交流会館。駐車場は共用となっている。)
加えて、集落地域等を結ぶ公共交通・宅配サービスの導入するなど福祉拠点としても機能している。フードコーナーも普段ちょっと立ち寄れる場所として、限定メニューで軽食を提供。決して背伸びをしない。
旅行者のためだけの道の駅とてだけでなく、常に住民との交流を創出する場となっていることが、私が県内第一位とする理由だ。この道の駅を舞台にいよいよ地元大学との連携カリキュラムの実習なども始まる。この成果も楽しみだ。

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県内お勧めの「道の駅(その2)」当たり前のことを実践する「庭園の郷・保内」

2021年12月29日 | 旅行記・まち歩き
道の駅の制度は平成5年(1993年)に開始された。県域の広さもあってか、新潟県内では当初から8か所(豊栄、加治川、神林、朝日、新潟ふるさと村、能生、三川、関川)の道の駅が登録された。これは北海道に次ぎ全国で二番目。
道の駅は、ドライバーが安心して休憩できて、かつ地元の物産や観光情報を提供することを目的に設置されるが、その原型となったのは新潟・新発田間の「豊栄パーキング」だ。一般道のパーキングエリアとして日本初(1988年)とのこと。
その道の駅だが、このところどんどん進化を続けているようで、私が選ぶベスト3も「単に便利、施設充実、広くてきれい」という基準ばかりではない。



第二位としてお勧めするのが「庭園の郷・保内」。国道403号線から少し入ったところの三条市保内にある。国道沿いではないので、ちょっと分かりづらいので道の駅の看板が頼りになる。
「きれい」だけが基準ではないと書いておきながら、とにかくここはきれい!最初からトイレの写真を掲載して失礼するが、写真を見てもお分かりのとおり、とにかくトイレがきれいというのは、大きな加点要素だ。
しかしもっと凄いのは広大な敷地が庭園となっており、施設もガーデニングのお店と間違えるような緑あふれる道の駅だ。三条市は金物の町として知られているが、この保内地区は植木や造園技術の町として発展した歴史があることによる。正に庭園の郷なのである。



母屋である「庭園生活館」は地場の野菜や名産品の直売所、カフェテラス等があるが、それを抜けると庭園が広がり、庭園・園芸植物見本園があり、奥には各テーマに基づいた庭園が広がる。
その中心にあるのが庭園体験館で、これが本格的なイタリアンを提供するレストランになっている(写真下)。地元・三条の野菜をふんだんに使用してつくられるピザやパスタは、素敵な庭を眺めながらいただくと美味しさが増すことは間違いなく、地元の主婦層にもファンが広がっている。
加えて斬新なのは、この道の駅の駅長は加藤さんという女性。全国でも珍しい。(全国で25駅中、新潟は4駅長がいる。加藤さんは全国の女性駅長の会の会長)。加藤さんにより、この施設が再生されたという見方もあるくらいだ。



さらにさらに、ここの運営は株式会社テレコムベイシスという南魚沼市にあるdocomoショップなどを運営するモバイル事業を展開する会社。この4月から指定管理者となった。女性社員が活躍する会社だ。
運営会社、三条市、道の駅の駅長と、テナントなのかどうなのかイタリアンレストランと、どういう関係(役割分担、条件等)になっているのかはよく分からないが、施設を見れば上手くいっていることは一目瞭然。
とにかく女性目線を大事にしていることは確か。素敵な緑・花、美味しい料理、きれいなトイレ、明るい対応などなど、みんな求めていることなのに当たり前にやることは難しい。でもここはできている!



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県内お勧めの「道の駅」(その1)「長岡花火館」は立ち寄るのではなくて、わざわざ行く場所

2021年12月28日 | 旅行記・まち歩き
コロナ禍ということもあって、電車の旅よりも、自家用車での移動が増えている気がする。まあ、土木構造物を訪ねる旅はどうしても辺境の地も多く、クルマに頼らざるを得ないところもある。
また車中泊などという経験をさせていただいて、そんな時に強い味方が「道の駅」の存在だ。道の駅は全国で約1200か所(正確には1193か所。今年度の登録が終わっているようなので、来年あたりには1200を超える見込み。)。市町村と道路管理者連携して、「道路利用者への安全で快適な道路交通環境の提供、地域の振興や安全の確保に寄与する」を目的に、国土交通省が登録認定をする。
今回は、今年訪ねた中で人気の「道の駅・ベスト3」を紹介する。(といっても、かなり自分自身の主観が入っているもので、一般的なランキング、合理的数字に基づくランキングではないのであしからず!)



すでに注目されていて、昨年秋のオープンの際には報道もされた「長岡花火館」が第三位。コロナの影響で日本三大花火が開催されていない中、地元でも観光に寄与する施設として大きな期待がかかっている。まあ、ここが第1位という人も多いはず。
注目は「花火ミュージアム」が館内に設置されていること。1階は、迫力の大画面を使って長岡花火の歴史や魅力を紹介するコーナー。入館料をケチって中には入らなかったけど、この場所だけは無料だったんだ。
入館料が必要なのは、その2階にあるドーム型シアター。ホームページで確認するだけでも、こちらは1階の大画面の迫力を遥かに超えるものであることが容易に想像できる。https://nagaoka-hanabikan.niigata.jp/facilities/



上の写真はフードコート。262席あるそうで、県内の道の駅にあっては最大級(「新潟ふるさと村」の団体専用席を除く。)。和食、洋食、ラーメン、クレープに日本酒バー、さらに韓国料理やインドカレーなど本格料理が気軽に楽しめる。こちらにも花火をモチーフにした照明や大型画面で長岡の花火をPRするコーナーなどもある。
また売店「越後長岡御貢屋」には長岡の美味しいものや地場産品がズラリ並ぶ。さすがに米どころ&酒どころ。長岡の市域にはなんと16の酒蔵があり、他の県内の蔵元からお酒が集められて利き酒もできる。このほかにもレストラン、屋内イベントスペース、農産物直売所、情報提供施設、多目的広場などフル完備。
とにかく国道8号沿いにあって、関越道長岡インターからも近く、アクセスは抜群。旅の途中でぶらり立ち寄るのではなく、ここへ行くことを目的にした人が集まってくる場所になっている。
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ポテトサラダの彩りクリスマスツリー(に見える?)

2021年12月26日 | 食(グルメ・地酒・名物)
どうせ、妻の小百合さんと二人きりのクリスマスと思って特にケーキもご馳走も用意していなかったが、長男夫妻が孫を連れてくるという。ケーキも頼んでいるし、オードブルも持ち込むとのこと。
それはラッキーと思うながら板が、せがれの嫁さんが、「お父さんのポテトサラダとクラムチャウダーが食べたい」というので、しれならリクエストにお答えしないと。
まあ、普段から作りなれている料理であるし、材料もそれほど珍しい食材を必要としない。これもラッキー!せがれには牛乳だけ買ってくるようにんだ。年寄りの冷蔵庫には「牛乳」という品はない。

早く仕事を切り上げ、夕食の準備をしていると、せがれが「ポテトサラダはツリーのようにしてほしい」と、だれかのインスタだろうか?スマホの写真を私に示す。
そんなデコレーション系の料理は得意ではないというか、したことがない。デコ飯・キャラ弁などもあまりしないし、もっとも柄ではない。私は、定食屋系の「男飯」しか作れない。
ただ、考えてみれば、ポテトサラダを円錐状にかたどって、具材を張り付ければいいんだろ?スマホの写真ではミックスベジタブルを使っていたようだし、ブロッコリーやマッシュルームの缶詰もあるからな。

ポテトにマカロニを少し入れてボリュームを出して、薄くスライスしたキュウリと混ぜる。味はいつものように薄めに、塩コショウ、マヨネーズ、ケチャップで整え、円錐形に。
さてトッピング。ハムは、星と木、家、花の型抜きする。これが一番面倒で気を使った調理だったかもしれない。これを側面に張り付けて、ブロッコリーとマッシュルーム、トマトを根っこの部分に並べる。
まあ、できてみればクリスマスツリーと言われればツリーに見えないこともないが、なんだかごっちゃに見える。加えて、喜ぶのは嫁さんだけで、子どもたちは表面に見える好きな具材しか食わない。まあそれでもいいかー。



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携帯の契約の更新月に、いよいよ格安モバイルに!

2021年12月25日 | 日記・エッセイ・コラム


Facebookには面白い機能があって、何年か前の同じ日の出来事を教えてくれる。「思い出・過去のこの日、◯年前」みたいなお知らせで、自分がアップした写真や記事が出てくる。
丁度10年前、私はiPhoneに機種変更し、まだこの時iPhoneを扱っていなかったdocomoからauに乗り換えてもいる。まだ、iPhoneが十分な支持を得ていないときの機種変と乗り換えだった。
auのiPhoneにも「まだメールに不具合がある」とか、「iPhoneの何がいい?」とかの書き込きを多方面からいただいてもいた。懐かしい限りだが、気が付けば家族も周りの人もみんなiPhone。先見性か、apple神話か?



いわゆる携帯の通信契約の縛りの関係で、この時から12月が契約の更新月になっている。このFacebookを見る前々日に、私はキャリアを脱却し、新たにUQモバイルに契約を変更することになる。以前から考えていたこと。
会社から携帯を持たされていることもあるのだが、めっきり通話やメールを使う機会が少なくなった。メールに至っては、メルマガなど業者からの通知ばかり。まあ、変なメールが飛び込んでくることはないのだが、これって必要?
FacebookやTwitter、LINEなど連絡の取りようはいくらでもあるし、むしろこちらのメッセージ機能を使うことが多い。グループの設定もできるしね。無料で電話(音声)さえやり取りすることもできる。かなり時代は進化している。



ただ、一番の目的は、携帯の料金を下げること。とにかく基本料金と訳の分からないプラン設定・オプションで、前の首相が「安くしろ!」とか言っていたが、その恩恵は今の契約のままでは享受できないと踏んだのだ。
シンプルに電話とデータ通信のみ。メール機能は必要ないと担当してくれた方には告げたが、60歳以上だからメールは無料、電話も通話時間に縛りなく、いわゆる「かけ放題」とのこと。思い切って決断して、いい方に転んだといった感じ。
さて、これまで6,000円から7,000円だった月々の請求。その他のサービスをどれだけ使うかにもよるが、基本的には月額2,400円。こちらも格安携帯のレッテルからか、ネットにつながりにくいとの声もあるが、もういい年だから。
(決してUQの回し者ではありませんから。同じKDDI傘下で、auショップで手続きができるというのも大きかった。とにかく携帯の契約は面倒だし、分からないことだらけなもんで。iPhoneは、以前のものをそのまま使っています。)
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佐渡汽船ターミナルの「港湾資料室」が入館者を待っている

2021年12月24日 | 旅行記・まち歩き


山間の七ヶ宿をようやく抜けて、海に来た。上の写真は、佐渡汽船の新潟港ターミナルの一角に、ひっそりと展示スペースを設ける「新潟県港湾資料室」。れっきとした県が管理する施設(新潟地域振興局新潟港湾事務所)である。
最近少しリニューアルをしたみたいで、大きなスクリーンで佐渡や両津港のことなどが紹介されるようになった。しかし、相変わらず認知度は低いようで、あまり見学者と遭遇したことがない。
しかし、うちの孫は佐渡に住む従兄弟を送りに来るときには、真っ先にこの資料室に入る。確かに展示物が多いわけでなく、子どもに何が受けているのかは分からないが、かなりの長時間滞在をするスポットである。



以前だと中央に新潟港のパノラマ模型が鎮座していたが、かなり長い期間活躍してきたものであることが容易にうかがえたし、模型内の場所を示すランプが壊れていた個所もあった。そこで、大型スクリーンの登場となったようだ。
ほかには県内の港の紹介や役割、港を守るための浚渫船(しゅんせつせん)の紹介、佐渡汽船で使用されたものをはじめ、いくつかの船の形や用途を紹介する模型などが展示されている。
中でもお気に入りは、動く「操舵輪(そうだりん)」の実物模型。これだけは何時間でもOK。しまいに孫たちの取り合いになるくらいの人気である。なにか、海のロマンでも感じるんでしょうかね?



最近の展示で、新潟港に寄港した大型クルーズ船を紹介したコーナーがある。寄港の際には大勢の市民が出迎え、セレモニーなどが開かれるが、そのお礼にと船からは記念品が渡される。結構、寄港しているんです。(以前、新潟東港で「クアンタム・オブ・ザ・シーズ」の寄港を紹介した。2019年5月7日記事参照。https://blog.goo.ne.jp/jikokuhyou485/e/37391aa0730ec8ea96a73efaf000b6b2。)
ただ、新潟西港は信濃川下流につくられた河口港。上流からの土砂や季節風などの波浪で寄せられる砂など、水深が浅いことでなかなか大型船の入港は難しいのである。主要港で、この難点を抱えていたからこそ戦時中は機雷の設置、原爆投下の候補地にもなっていた。
しかしこの港があって新潟は繁栄してきた。北前船から始まり開港5港に、そして戦時下には満州や朝鮮半島への出国・帰還の最寄り港として大活躍。港文化があって今があることに感謝し、もう少し掘り下げてみたいという思いになる。
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七ヶ宿街道で、本家と同じ屋号のそば屋を訪問

2021年12月21日 | 食(グルメ・地酒・名物)


七ヶ宿に長居をしている。七ヶ宿は、文字のごとく町域の中に七つの宿場があることによる。奥州街道(現・国道4号)と羽州街道(現・国道13号)とを結んだ「山中七ヶ宿街道」は、現・国道113号として整備された。
先に紹介したように、「七ヶ宿ダム」や「Book&Cafeこらっしぇ」はこの113号沿いにある魅力的なスポットだが、同時にここは「七ヶ宿そば街道」として知られていて、町の観光協会でも売り出し中のグルメの一つだ。
宿場の一つ「滑津宿」にある「吉野屋」というそば屋をスマホで検索。偶然にも私の本家と同じ屋号の店なので、いくつかあるそば街道の店の中で午後2時過ぎでも営業をしていることから、今回お邪魔することができた。



街道と宿場であることがすぐに想像できる街並み。立派な萱葺(かやぶき)屋根の滑津宿「安藤家本陣」の対峙するかのように、街道である国道を挟んで立派な構えのお店、「そば吉野屋」の木製の看板が目に入る。
店の中は古民家風。上がった座敷は天井(梁)が低く頭がぶつかる。座敷奥の黒い板戸も印象的。以前はこちらも萱葺の屋根で営業をしていたそうだ。
他の店ではおしゃれな店構えをしているところも増えてきているようだが、こちらの吉野屋さんはシックで古風、まあ決してきれいとは言えないのだが、そば街道の雰囲気はありありだし、七ヶ宿産のそば粉を使用するなどこだわりも期待できると。



そばは、角がたってしっかりとしたもの。なんでも粗挽きの更科粉を入れて風味と食感を出しているという。山形のそばより少し太く、白い色艶。タレは、あっさり系。甘くなく辛くなく、そばの風味を楽しめるようにとの配慮がうかがえる。
天ぷらは、野菜と山菜の盛り合わせ。衣がしっかりと付いていて、しかもたっぷりと盛り付けてあるが、くどくないのでそのままでもイケる。サツマイモが大きく分厚いのはサービスなのか、こちらはボリューム感があった。
さて、本家の次はどのそば屋にするかね?国道113号沿線には全線にわたりそば屋が点在していて、広域的そば街道と呼んでいい路線。高畠のラーメンや白石温麺もあるし、新しいグルメの発見と合わせ、また訪れることにしたい。
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七ヶ宿を七色に彩る「なないろひろば」のブックカフェ

2021年12月18日 | 旅行記・まち歩き


仙台の帰りに国道113号・七ヶ宿経由を選んだ最大の理由は、七ヶ宿町のまちづくりの中心となっているカフェを視察すること。仙台の支店で顧問を務める方から、「雰囲気がいいので、一度見ててほしい」と紹介されていた。
まちづくりをいろいろ議論する中で、人口減少の激しい七ヶ宿町では、住民や行政が一緒になってまちおこしに取り組んでおり、その形となったのが「Book&Cafe こ・らっしぇ」である。
住民はもちろん、七ヶ宿出身者や応援者、そして町が出資して設立されたのが「七ヶ宿まちづくり株式会社」。このカフェの運営のほか、バイオマスエネルギーを利用したスパや廃校を再利用した宿泊施設も運営している。



カフェは町の中心地でスパと隣接して「なないろひろば」にある。決して大きな施設ではないが、外見と違い中は木をふんだんに使ったつくりで暖色系の内装。エントランスの空間は余計なものはなく、ゆったりと作られている。
左手には、木製の階段。その上が図書コーナーになっている。こちらも決して広くなく、蔵書がが多いわけではない。ただ、子どもとお母さんが楽しめる内容のものが多い。
もちろん貸し出しもしているのだが、子どもと一緒に来て、ゆったりとした時間が過ごせることは間違いない。この田舎にありながら、確かにキャッチフレーズにもある「新感覚」が味わえそうだ。



もちろんカフェから注文したジュースを片手にというのもいいだろう。カフェのテンさんに聞いたら、カフェスペースへの本の持ち込みもOKだそうだ。まあ、ブックカフェというなら当然ですかね。
そしてカフェでは、山間地ならではのお米「源流米」を使って、ランチメニューを提供。焼きたてパンや地元野菜のサラダは食べ放題(食事メニュー注文時)。ただ、私の訪ねた時間帯は、午後のカフェタイムだったので、写真はなし!
こちらもメニューが豊富というわけではないが、季節ごとのプレートなどもあるそうで、こじんまりとした施設の中に、かなりのこだわりとしっかりしたコンセプトが感じられるカフェでした。



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見学者に優しい「七ヶ宿ダム」を訪ねて

2021年12月16日 | 土木構造物・土木遺産


新潟から仙台出張時には、南陽高畠インターから東北中央自動車道で北上し、山形ジャンクションから山形自動車道・東北自動車道を経るコースが一般的だ。
山形ジャンクションへは少し遠回りになるものの、以前だと国道13号で上山バイパス・山形バイパスを経由していたことからすると、30分ほどの時短になる。
ただ今回の帰り道は国道113号で白石と高畠間を走ることに。峠越えの道で僅かばかり時間はかかるが、距離的には短い。別の目的もあって、このコースを選んだのだが、この道でどうしても目に入ってくるのが「七ヶ宿(しちかしゅく)ダム」である。



このダムは中央コア式のロックフィルダム。以前紹介した「三国川ダム」と同じ構造で、堤高(90メートル)こそ三国川ダム(119.5メートル)にかなわないが、堤頂長、総貯水量ははるかに大きい。
東北地方整備局画管理する直轄ダムで、特定多目的ダム。宮城県でも一番規模の大きいダムであるが、それよりも大都市・仙台市の水がめとしての大きな機能を担っている。阿武隈川水系では、摺上川(すりかみがわ)ダム、三春ダムとともに、宮城・福島両県の治水も担う。
1973年からダム建設の調査が実施されたが、158世帯、640人が集落水没のため移転を余儀なくされたことから、反対運動や補償交渉などに、1991年竣工、翌1992年から本格運用が開始された。



とにかくロックの積み上げがきれいであること。国道のトンネルの間から突如出現するダム堤体には感動する。巨大な洪水吐も大きな特徴だが、これは堤体下流部から見上げるか、堤頂から眺めると大迫力だ。
周辺の環境整備にも力が入れられていることが分かる。住民の理解を得るためのということもあるが、多くは宮城県の水がめとして水質保全を図るためのようである。ダム湖の大噴水も水質保全の役割があり、「七ヶ宿湖」はダム湖百選に選ばれている。
しかし、もっと注目すべきはダムの監査廟の公開など、定期的な見学ツアーなど、マニアだけでなく一般住民への公開に力を入れていること。とてもやさしく丁寧な職員の対応を絶賛する声が多い。(この日は時間がなく、事前申込の見学はしませんでしたが、地寧な対応でダムカードをいただきました。)







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「仙台」の地名の由縁を持つがん封じの寺

2021年12月14日 | 旅行記・まち歩き


仙台の帰路、せっかくなので周辺各地をしっかり視察研修しながら帰ることにする。これもコロナが落ち着いてきたからできること。気持にも少し余裕ができた?
ただ、同行した娘世代の女性社員からは切実な依頼。友人が病気なので、お寺様にお参りに行きたいという。その「虚空蔵山・大満寺(こくうぞうさん・だいまんじ)」は、「仙台」の地名ともなった「千躰仏」を祭っている由緒あるお寺。
創建800年といわれるが、伊達家家老(かつては国分氏一族)の菩提寺として、もともと青葉城にあったものを今の場所(太白区愛宕山)に遷座したもの。青葉山もそうなのだろうが、ここからも仙台市内が一望できる。



境内は山の上にあるために、眺めはいいもののそれほど広くない。その場所に、虚空蔵堂、十二支守本尊八角堂、千躰堂、社務所などが並び、裏手には愛宕神社などが所狭しとひしめき合う。階段を上るとなるとかなりきつそうだ(急坂を登る細い道だが、近くまでクルマでも行ける)。
虚空蔵菩薩は、曹洞宗の十三仏のひとつ。知恵や知識、記憶などにご利益のある菩薩として知られている。十二支守では丑と寅の守り本尊で、同行した女性社員は寅年。(ちなみに私は亥年だから阿弥陀如来。)
しかし、こちらの虚空蔵菩薩さまは、「がん封じ」の菩薩として有名なのだ。仏神に祈る気持ちが、希望を生む場所として、ちょっとしたパワースポットを生み出したようだ。



同行社員は、絵馬に家族や友人の健康祈念を書き込み、さっそく八角堂の虚空蔵尊のところに奉納。丁寧に手を合わせていた。きっと虚空蔵菩薩さまが、お力を与えてくれるに違いない。
御祈祷受付はインターネットでも受け付けているという、先進技術を持った虚空蔵尊だが、現地に行くなら駐車場や虚空蔵堂の位置を確認するとともに、徒歩の急階段か狭い急坂の道を選ぶか入念な下調べが必要。
それにしても眺めがよく、仙台駅からもクルマで10分ほどの市街地に、こんな素敵な場所がある。さすが杜の都・仙台の名前の由縁をもつお寺ってところですかね。
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仙台の夜、大きな「なまはげ」が出現する店

2021年12月12日 | 食(グルメ・地酒・名物)


一応セミナーのお手伝いという出張を終え、新潟からの応援部隊と東北支店の関係者だけで慰労会。仙台の夜の街に繰り出すことになった。
私は全く関与していないが、「どんな店がいい?」との事前相談がなされていたようで、新潟からのメンバーで一番若手のKくんのリクエストは秋田・なまはげの店。「仙台なのになまはげ?」なぜその店をチョイスしたのだろう。
まあ、秋田はお酒も美味いし、お魚などの食材も豊富。おまけにこの店の売りとしては、日に二回「なまはげ」が店を訪れるという。まあ、なまはげショーが見れるというから、東北を満喫するという大きな括りとしては許容範囲かー。

店は、仙台一の繁華街一番町、広瀬通りから少し入ったビルにある「AKITA DINING なまはげ 仙台店」。店内は古民家風の内装(古民家を移築)、座敷、カウンター、「かまくら」の半個室などバリエーション豊富だ。
メニューは、秋田料理に特化していて、きりたんぽ鍋、稲庭うどん、比内地鶏やしょっつるを使った料理、いぶりがっこなど、まさに秋田のオンパレード。ババヘラアイスや横手焼きそば、本荘ハムフライなどのB級グルメまで取り揃えている。



ただ、調べてみるとこの店、フランチャイズは募集しているようだが、現在のところ、ここ仙台と東京・銀座に店があるだけ。秋田には店舗は存在しない。
創業当時(2002年)、本社は東京。二年後に銀座店をオープンしているが、仙台店をオープンした後、本社を秋田市に移転したとのことである。この会社が「株式会社なまはげ」という。
どうやら、日本青年会議所秋田協議会のイベントがきっかけで、「秋田の真価探求」、秋田の素晴らしい素材を活性化に活かしたいと、秋田県にゆかりのある有志が出資して立ち上げた会社らしい。「有言実行」みたいなところでしょうか。

そんなことを考えていると、店内に大きな音が鳴り響き、いよいよなまはげが登場。大きな体格をしたなまはげで、秋田弁で「仕事をしたくないといっている奴は、どごだー!」自分がターゲットになっている?
それでも、隠し持ってきた日本酒を全員に振る舞う。料理も雰囲気も秋田!本物ののなまはげの巧みな話術。実にサービス精神旺盛な店に、一同大満足でした。
帰りにレジ横で立っていた店長さん、実に大きな体格をしていたけど、こちらは優しい声で、「また来てけろ」っとニッコリ。これまたプロ意識が備わった素敵な笑顔でした。




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ICTセミナーで「成瀬ダム」の事前情報を入手

2021年12月10日 | 仕事(教育活動・いちご・建設・選挙含む)


仙台出張。建設技術者のためのICTセミナー「実務者に役立つインフラDXの現状と展望」という勉強会に参加。
といっても、私は建設技術者でもなく、実務者でもない。先進技術を紹介する高度な内容に、戸惑いというよりもちんぷんかんぷん。
まあ、実際は会場設営や記録のためにのお手伝い要員という立場なので、焦りもないのだが。

「地盤情報データベース」、「GISの利用」、「リモートセンシング技術」、「BIM/CIMの原則化」などなどの講演。
一応建設業のお手伝いをしていることから、言葉だけは聞いたことはあるが、今回のセミナーは自分には厳しい。
そんな中で、最後に「施工DXとしての自動化施工」というお話。タイトルだけでは、これもなかなか受け入れがたいもの。

事前の情報から、秋田県と岩手県の県境で建設中の「成瀬ダム」の工事現場での事例を紹介するとの情報を得る。おー!ここでダムの話が聞けるとは。
成瀬ダムは、台形CSGダムとしては日本最大級のもの。CSGとはあまり聞きなれない工法で色々調べることになる。
CSGとは、砂礫と水とセメントを混ぜたものを台形に積み上げて、堤体のコア部分を積み上げていくもの。日本で開発された新しい工法のようだ。

詳しくは、いずれ紹介できればと思うのだが、ここでの工事現場では自動化が図られるというのが、今回の講演での紹介事例。
i-Conを駆使した自動化もさることながら、現場や現場周辺で得られる材料を堤体に使用すること、簡易な設備や機械をを揃え、現場自体がちょっとした工場化が図られていることが注目されている。
さらに施工を担当する鹿島JVでは、現場事務所に体感・学習施設や展望デッキがあるという。事前情報をいただく機会をいただいたので、さて、工事中も一度お邪魔したくなった。

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「みなとぴあ」で、小さな「新潟人」を見つけた

2021年12月05日 | 旅行記・まち歩き


新潟市の歴史博物館「みなとぴあ」へは、昨年の夏以来の訪問(2020年8月17日記事参照)。これも永遠のライフワークといっていい。
新潟の川、砂丘、潟は、どうやってできたのか?「ブラタモリ」の新潟編そのものだが、そこには先人たちが築き上げてきた多くの知恵と労力により、いまの新潟があることに興味を抱いてのことだ。
「これを学ばないで新潟は語れない」し、これまでも紹介してきたとおり、大河津分水をはじめとした他に類を見ない大型の土木事業が施工され、新潟平野を日本随一の穀倉地帯にし、豊かで安全な土地にしたことは間違いない。

私が訪れたこの日は、小学生の社会科の授業で何班かに分かれて子どもたちが行きかい、普段は静かな館内だが、この日は賑やかだった。
展示ブースの前で、ガイドの人が声を上げる。「何か気づいたことはありませんか?」。「田んぼに舟がいる」、「稲刈りなのに、田んぼが水に浸って、人が沈みそう」。そう、私も注目のブースの前でのやり取りだ。
ガイドは「おー、よく気づいたね。あなたたちも立派な新潟人だ!」。なぜかほくそ笑んでしまった。確かに頼もしい子どもの言葉、優しいガイドの言葉が印象に残る。

ご承知のとおり、砂丘が何層にも折り重なりできた新潟平野は、土地改良事業による開発や乾田化する前の田んぼは低湿地帯。特に亀田郷といわれる新潟市周辺は、海水面より低い土地も多かった。
地名で、牡丹山、中山、米山が一直線に並び、寺山、紫竹山、女池上山が二列目、岡山、中野山、栗山、山二ツなどが三列目。江南区の亀田まで行くとまたその列がいくつか見える。砂丘(山)の上に集落が形成された歴史がある。
そこに来てこの亀田郷は、信濃川と阿賀野川の大河に挟まれ、常に泥田化しており、毎年のように水害にも悩まされた場所。さらに低い場所は、鳥屋野潟をはじめ「潟・池・沼」となって残った。
この水と地形との戦いや苦難を乗り越えたことに、新潟人の強さが生まれたといってもいい。「新潟人」になろうぜ!まだまだ、研究の余地がありそうな場所でもある。

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豊後土工のアイディアで、工事現場の写真展・写真集が好評

2021年12月01日 | 仕事(教育活動・いちご・建設・選挙含む)


福島へ行ってきた。最近、新潟はぐずついた天気というよりも、「ほら、冬が来ますよ!」といった雨風、雷、あられなどが急にたたきつけるなどの荒天続き。ただ、古碑は全国的にいい天気になったようだ。
福島というと、私がお手伝いをしている地元建設会社と、福島市にある建設会社が姉妹提携していることもあり、これまでも度々訪れる機会があったのだが、コロナ明けで久しぶりの訪問となった。
福島・寿建設の森崎社長は、実はこのブログでもたびたび紹介してきている。今年3月5日に紹介した「松齢橋(しょうれいばし)」を紹介してくれたのもそうだし、2月27日の「土木の本」の復刻や、2018年4月11日の「黒部の太陽」のイベントなどの仕掛人でもあるアイディアマンだ。



その建設会社の本社にほど近い信用金庫のロビーで、「希望のトンネル貫通写真展」なる写真がパネル展示され、お客様に好評とか。これも森崎社長の仕掛けによるものだ。
寿建設は、トンネル工事の専門会社でもある。以前「豊後土工(ぶんごどっこ)」について触れたことがあった(2020年8月20日記事参照が、森崎氏の祖先は豊後大分。正にその時にも登場している森崎氏は、トンネル堀の豊後土工である。
小さい時から全国のトンネル工事現場を渡り歩く生活の中で、トンネルが貫通したときの緊張や歓喜、光の向こうの希望が、身に沁みついているのだろう(小さいときには現場に入ったことはなかったそうですがー)。



信用金庫側も、営業の一環として会社を訪れたに違いないのだが、あまり知られていないトンネル工事の現場を紹介したいと、森崎社長の普段から思っていた「伝えたい」という気持ちが一致し実現した。
確かに道路や橋、建物などは工事の進捗状況を見ることができる。多くの建設会社は、現場が見えるように安全壁に窓を設けたり、見学会をしたりと、様々な趣向を凝らして興味を持ってもらい、ビッグな現場を見てもらおうとしている。
しかし、大型の土木工事で、ダムとトンネルは異質だ。まあ、ダム工事は山の中の工事も多く、単にアクセスが悪いということだけで見学会や見学スペースを設けることも多くなってきたが、トンネルはなかなか中に入ってみるという機会は少ないような気がする。



一般社団法人・日本トンネル専門工事業協会の広報担当である森崎氏の呼びかけで、協会所属の各社が撮りだめた貫通の瞬間の写真20枚。工事会社も、貫通の瞬間は写真に収めておくことが多いようである。
中の一枚を指差し「これは私が撮った写真」と森崎氏が誇らしげに言う(写真上・三段目)。彼の写真の技術・センスは、私も参考にさせてもらっているが、実はプロの写真家を使って現場写真を撮ろうと考えたのも森崎氏の先見性。
写真家・山崎エリナ氏を起用し、積極的に土木の現場の写真を撮ってもらい写真集にまでした。それが「トンネル誕生(グッドブックス、96ページ、2420円)」だ。(https://good-books.stores.jp/items/5eb413e755fa0351e1370fb8)これを契機に、山崎エリナ氏を起用して、「現場を伝える写真集」が発刊されている。

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