新型コロナウィルスが世界中に暗い影を落としている中、日本では芸能界やスポーツ界からも感染者が出るなど、連日大きく報じられている。
その中で、人々にショックを与えたのが志村けんさんの感染による肺炎での死(70歳)。多くの人に笑いを届けていた人だっただけに、その訃報にショックを覚え、このウィルスの感染力と急速に容体が重篤化することを実感した人も多い。
ニュースの速報で死亡が伝えられると、ちょうど出勤日で職場も騒然。ただでも閉塞感が漂う中で、重苦しい雰囲気をさらに重くした。
コロナウィルスだらけの報道番組で、NHKでも亡くなったその日はトップニュース。報道各社だけでなくSNSなどでもショックと惜しむ声が続出。
ドリフターズ時代からの喜劇・コント界でのその功績を称えるとともに、不要不急の外出自粛要請に応えることのできずにいる人々に対し、新型コロナウィルスの脅威を身をもって発信したとの声もある。
私自身も、感染者数に目を見張り、衛生用品などは買ったりしているものの、まだまだ他人事のように思っていたところもあったが、家族ともども気をつけたいと思った次第だ。入院中の孫もいるし、今月長女も4番目の孫を出産予定だからね。
志村けんの活動やその功績は私が語るものではないが、ビートルズの前座を務めたドリフターズを知りドリフ入りを決意したとか。(ビートルズの公演を見たのは確かだが、ドリフの出演は翌日。)
当時からドリフはコミックバンドであったが、その演奏テクニックは評価されていたというし、メンバーも各パートのスペシャリストを集めたグループで、志村も大ファンだったというビートルズとの接点を求めたんでしょうね。(コント55号とドリフとどちらに弟子入りしようかと迷ったらしい。スポーツ報知から。)
またテレビ番組や舞台公演などではハチャメチャなコントを見せていたものの、実は寡黙で努力家、思慮深い人だったという。
私が見るからには、志村けん、石橋貴明、高田純次というお笑い系芸人は、自分の好きなように振舞い発言し、それでもって人々を笑わせてくれる人たちだと思い、本当に人生を謳歌している、自分もそうであればなーとか思わせる人たちだった。吉幾三とかも?(吉幾三は、本当にハチャメチャのようですが、それでも立派な歌手だと認識しています。)
それぞれに苦労や努力はもちろんあることは承知しているが、いずれの方々も努力があって今があるということも、教えてくれている気がする。
追悼する番組もしきりだが、その中で志村自身へのインタビューから発せられた言葉が重い。
ハチャメチャな演技の裏で、「常識を覆すには、常識を知らなければならない」と淡々と語っていた。常識を知ってこっそ、金字塔を打ち立てることができる。これがまた難しいし、努力や感性を備えていなければなしえないことであるように思う。とても重いメッセージだ。
(写真:NHK並びに民放各社の番組、スポーツ報知から。またまた拝借、お許しください。)