隣接するM市に数日滞在する機会があったので、休日を利用して「デッドセクション」を確認してきた。
デッドセクション?鉄道の電化区間において、電流や電圧、周波数などの違いにより「死電区間」、つまり電気を動力とする列車への給電するための架線に、切り替えのために電気を通さない区間、デッドの区間を設ける場所のことを言う。
JR東日本管内では、幹線では東北本線、常磐線、羽越線に交直(交流・直流)切替のためのデッドセクションが設けられており、羽越線では村上駅と間島駅間に設けられているのである。(そのほかにも電圧や周波数の違いや、乗り入れる会社間の違いによって、全国各地のJR線・私鉄などでも各所で設けられている。写真下:デッドセクションを示す表示と予告標識)
何が面白い?何が違う?って感じですよねー。
確かにこの区間を走る電車や電気機関車は、交直両用のものを使用しているので特に問題はないのだが、JR東日本のデッドセクション三線におけるローカル輸送で、常磐線以外は完全乗り換え方式になっている。
東北本線からすると黒磯駅から下り方向、羽越線では村上駅から下り方向が交流区間。普通列車は、必ず乗り換えなければならない。羽越線では直通の気動車が何本かあるが、もちろん気動車はディーゼルエンジンなので、電化・非電化そのものが影響しない。東北本線は、黒磯駅で完全に別路線になるかのように電車を乗り換えることになる。
その中で、交直両用電車がいくつかあって、現在羽越線で使用されている特急「いなほ」のE653もそのひとつ(写真上)。
実はこの車両、常磐線の「フレッシュひたち」として活躍した経歴を持つ。(以前にも何回か触れている。2013年7月7日記事参照)常磐線や羽越線など、交直切替が必要な路線を走れる電車は限られているのだ。
羽越線の三面川の鉄橋付近で車内灯が消えるでしょ?あれは死電区間・デッドセクションを通過しているときのサインでもある。最近、常磐線では普通電車でもE501、E531など蓄電装置の改良で消灯しない列車が登場して、惰性で通過する際、車内灯が消えるというのは羽越線ならではの光景となった。
羽越線に限って、村上以北のローカル輸送を気動車に頼るのは、同じ運転区内ある米坂線や磐越西線などの非電化区間で車両の相互運用を行っていることからによるもの。
長年、色とりどりのキハ40形シリーズを用いてきたが、キハ110や最近ハイブリッド型のGV-E400系(写真下)などを導入し、随分乗り心地もよく、スピード化されてきた。
電化区間を気動車が走るという、これも新潟・羽越線ならではの光景なのだ。
また、貨物を牽引する電気機関車は、長年、交直用に全国的にもEF81が使用されてきたが、現在羽越線ではEF510(交直用、写真下)を使用している。
「それがどうした?」の世界ですよね、意味のない記事で、すいません。近所にあるデッドセクションですので、通過時に思い出していただければ。