「羽越本線高速化シンポジウム」行ってきました!もう少しマニアックな話でもよかったかな。まあ、鉄道ファンの集まりではないですからねー。(写真上:同イベントのパネルディスカッションの風景)
確かにこの路線は心配。今回の東北本線新青森開業、加えて北陸新幹線の2014年問題を抱え、地域の活性化や観光による集客は急務な課題。
鉄道では、利用者数が減り、輸送コストがかかるため運行本数が減り、鉄道に対する投資も低下する。JR移行後はこの傾向は顕著で、各ローカル線沿線では同じような問題を抱える。
この日も、沿線の集客のため食べ物やお酒、温泉など観光資源を掘り起こすとともに、鉄道そのものの魅力を再認識し、発信していこうということが話題になった。確かに見どころ多い路線なのだが、沿線各地元は冷ややかなような気がしてならない。
その中で、気を吐いているは鶴岡市。パネルディスカッションでは話題にならなかったが、鶴岡は魅力的だ。庄内藩・酒井家は、徳川譜代大名で、沿線一番の城下町。加えて、藤沢周平は、絶対売りになるはず!
次年度開催地の鶴岡市長が最後にあいさつに立ち、この点に触れた。もちろん地元の宣伝だが、私は「海阪藩・鶴岡・蝉しぐれ」とか「たそがれ鶴岡市長」とか言ってもいいんじゃないかと思うよ。藤沢周平記念館も開館したんだし・・・。(まあ、今も致道博物館の館主を務める18代目の酒井さんはどう思うかは分からないけど・・・)
一方、鶴岡市にはこの取り組みに力を入れるもう一つの理由がある。庄内地方のツインシティーである酒田市の存在だ。
この地域には、新庄まで来ている山形新幹線延伸という構想もなくではない。しかし、コスト面から既存路線、つまり陸羽西線を標準軌にして延伸を図る場合、余目での分岐、酒田の鉄道基地としての役割等を考えると、鶴岡にはミニ新幹線が通らないことになる。
山形新幹線が、酒田延伸になっても、東京まで余目経由で4時間以上は必至。鶴岡市としては全く意味もない上(酒田にとっても同様なのだが)、酒田だけ脚光を浴びるのは困るのである。悲喜交々。
さて、ここでもう一つのチベット、由利本庄市、にかほ市のある秋田県由利地域。羽後本荘、仁賀保駅の特急停車は、寝台列車を除いた昼間は「いなほ」号の3本のみ。めちゃくちゃアクセスが悪い。
このシンポジウムにも秋田ナンバーの車で来場している人が多い。イベントの趣旨をわきまえずに黒塗りを止めるのがステータスなのでしょうか?
しかし、イベントの開会・閉会時間を見ると、羽越線下り方面から丁度いい列車あるんですよねー。最寄りの中条駅に12時半に着いて、午後4時過ぎに帰路につく「いなほ」が。主催者側も、それを考えての設定でしょうから。
列車を使えば時間は大幅節約。この日の話題をつまみに、車内晩酌もできる。環境にだってやさしい。この由利地域の人、秋田までは高速が開通し、首都圏へは飛行場も近い。ハナから列車移動は眼中にない。つまり、羽越線、どうでもいいんですよ!閉口!