無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

ヴィヴィアン マイヤーを探して

2016-01-08 | 2016外国語映画評


「ヴィヴィアン マイヤーを探して」  ジョン マルーフ監督 米 △
 
 2007年にシカゴに住む監督自身がオークションで手に入れた大量のネガフィルムがきっかけとなりその撮影者ヴィヴィアン マイヤーの生涯を追ったドキュメンタリー作品にしました。
 監督のジョンはヴィヴィアンが残した写真を整理しブログにアップしたところ専門家からも高い評価を受け展覧会を開けば大盛況となりました。それほどの天才写真家は生前に1枚も発表せずまさに「ゴミの山」の中で亡くなりました。しかし、「ゴミ」は実は「宝の山」だったのです。ジョンは
「ゴミ」の中からレシートや古い手紙などを一枚一枚読み解くことで、ヴィヴィアンは乳母として大金持ちの家庭を転々としながら暮らしていたことがわかり、彼女に育てられた元子どもたちの証言はヴィヴィアンの変わった性格が語られます。家族はなく、変人、秘密主義、本名を隠す、などそして老いてからは乳母として育てた子どもの一人が経済的に援助していましたが、孤独の中で亡くなっていました。
 ヴィヴィアンの生涯も数奇ですが、それを突き止める作業をしたジョンの地道な活動も興味深いものがあります。一人の女性の生涯を探るということは、ツタンカーメンの墓を発掘するのと同じくらいの面白さがありました。
 タバコは、過去の写真野中やインタビューの相手がタバコを手にしていました。(△)


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黄金のアデーレ

2016-01-08 | 2016外国語映画評


「黄金のアデーレ」 サイモン カーティス監督 米英  △
 
 オーストリアでナチの占領下に略奪された叔母の肖像画を取り戻そうと裁判を起こしたオーストリアに出自を持つアメリカ人女性の物語です。
 戦争中ナチの手から逃れアメリカに暮らす82歳のマリア アルトマン(ヘレン ミレン)は叔母の肖像画、グスタフ クリムトが描いた「黄金のアデーレ」を形見として取り戻そうと友人の息子で弁護士のランドル シェーンベルク(ライアン レイノルズ)とオーストリアへ向かい考証をはじめます。しかし、オーストリアは今では「オーストリアのモナリザ」となっている宝物を簡単には手放そうとはしません。はたして「アデーレ」は正当な所有者のもとに戻るのでしょうか。
 いわゆる「ナチ物」のひとつですが、ナチの悪行を告発するだけではなく「戦利品は元の国へ返還するべき」という運動のひとつの形を紹介しています。この動きが活発になると「大英博物館」は空っぽになってしまいそうですね。
 タバコは、脇役が1,2度喫煙しました。(△) 

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