無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

在りし日の歌

2020-07-23 | 2020映画評


「在りし日の歌」(原題「地久天長」) ワン シャオシュアイ監督 中国 ☓☓☓

 1990年代からその後30年にわたる中国の変化を一組の夫婦を軸に描きました。
 ヤオジュン(ワン ジンチュン)とユーリン(ヨン メイ)は一人息子のシンシンと同じ職場の仲間たちと充実した日々を過ごしていました。ところが、ある時、息子のシンシンが水の事故で亡くなってしまいます。立ち直れない二人は知り合いが誰もいない南の海岸地帯へ引っ越します。養子の「シンシン」は思春期で反抗的、挙句の果てに家を出てしまいます。
実は、ユーリンはシンシンが元気な頃二人目を妊娠したのですが、一人っ子政策が推進され報奨制度などもあり職場の友人でもある同志ハイイエン(アイ リーヤー)から中絶を迫られるという事件があったのです。その上水難事故にはハイイエンの息子ハオが関わっていたのです。
それぞれ屈託を抱えた上にヤオジュンには恋人までいたのです。

描き様によってはとんだ修羅場の続く作品になりかねない内容ではありますが、主演二人の抑えた演技と美しい映像(撮影 キム ヒョンスク韓国)が救いとなっています。また、共演者たちも30年の変化をメイクの力もありますが見事に演じ分けました。
特にラストのヤオジュン同様観客もハラハラしながら見せられたパソコンの画面はちょっとした「どんでん返し」で「いやーそうきたか」とほっとしました。

タバコは、どの時代も男性はほとんどが喫煙者で常にモクモクでした。工場の総会のような場面でも喫煙する人がいて日本以上に「タバコに寛容(!?)」です。さすがに医者は喫煙しなかったですが。


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