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「月」 石井裕也監督 ✗
実際に起きた障害者施設での職員による殺傷事件をモチーフにした辺見庸の小説を実写映画化しました。
元小説家の洋子(宮沢りえ)は小説を書くことができず、売れないアニメーション作家の夫昌平(オダギリジョー)との生活のため障害者施設で働き始めます。熱心なスタッフさとくん(磯村勇斗)がいる一方、差別的な対応や暴力にしか見えない対応などをするスタッフもいました。施設長に言ってもなんだかんだ言い逃れるだけでした。洋子と生年月日が同じ利用者に対し洋子は自分自身の分身を見るような思いもするのでした。
洋子と昌平の間には病気を持って生まれベッドから出ることも喋ることもなく亡くなった子どものつらい過去を共有していました。障害を持って生まれた子どもと施設の障害者、そして「心がない人は人間ではない。」と言い切るさとくん。そんな中で洋子の気持ちは揺らぐのでした。
重いテーマです。主な登場人物の宮沢、オダギリ、磯村、そしてもうひとりのスッタフ陽子役の二階堂ふみの4人でまるで舞台劇を見るかのような対話のやり取りの場面が見せ所でした。
考えさせられながら見なければならない作品です。
タバコは、磯村がハッパを吸い、同僚のスタッフがコンビニの喫煙所で喫煙していました。また、職場にも屋外に灰皿とベンチがありました。
喫煙率が高い職種なのでしょうか?