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「ちいさな、あかり」 大野隆介監督 ○
静岡市葵区大沢地区に暮らす人々の日常を記録しました。
茶畑が広がる大沢地区は世帯は23戸で名字は3種類、日本各地に残る中山間地の典型的な姿です。高齢者が「力がなくなった」とは言いながらも、竹を切り出し鉈で割って杭にする作業や、背負子を背負って畑へ出かける姿、薪作りにも「きれいに並べる」と言うこだわりの姿などを描いています。
その姿に日本の未来への「ちいさな、あかり」を監督は見たのでしょうか。
民俗学を多少学んだ人には珍しくもない、どこにでもある姿ですが、都会育ちの監督たちには新鮮だったのでしょう。田舎の高齢者は毎日畑へ行ったり、屋敷の手入れをしたり、高齢になっても仕事があり、ある意味では大変幸せです。今作ではその姿を記録しただけですが、今後は「だから、何なのか」を掘り下げる作品を期待したいと思います。
タバコは、なし。無煙です。バス停にあるお店のタバコの看板がほとんど読めないくらいうらぶれていました。