EUが求めるギリシア財政再建策の賛否を問う国民投票が始まりました。
この国民投票はギリシア国家の将来を決するばかりでなく大きく欧州全体の将来を左右する
選択となります。
このまま放漫財政を容認するNAI賛成派と厳しい財政再建策を受け容れないOXI反対派の
激しい選挙戦となった。
ギリシアの18歳以上の有権者985万人が選択権を有しています。
事前調査では両派拮抗で甲乙どちらに決まってもおかしくないと云う。
そもそもギリシアが今日の財政危機を招いたのは、時の政府が場当たり的に公務員大量採用
公務員優遇策を弄し、国家財政を食い物にしたツケです。
何処かの國の将来をみる様な財政破綻です。
ギリシアは全人口1120万の1割の100万人は公務員で、全労働者の25%は公務員です。
4人に一人は公務員と云うお役人天国です。
是は時の政府が自分の支持基盤強化のため次々と公務員を増やしその無理な要求を飲んで
来ました。
時間通り出勤したら特別手当が出ると云う様な無茶苦茶な既得権が守られてきました。
EUの基準財政経常収支GDP比で3%未満ですが、是が12・7%4月には13・6%に膨れ上がった。
現在日本の財政経常収支GDP比も大体是と似たような数値です。
日本は2020年には是を3%まで引き下げると目標を立ててはいますがさてどうなる事やら。
話は逸れましたが、ギリシヤ政府は財政再建のためEUとIMFに1100億ユーロ12・5兆円の
支援を要請しました。
IMFやユーロは財政支援引き替えに交換条件を出した。
まず公務員の大幅整理・公務員年間昇給と新規採用停止。
年金受給年齢の引き上げと受給額30%カット。
等々公務員にとっては受け容れられない厳しい要求です。
基本的には交換条件に反対の立場の中道左派のパパンドレウ政権はEUを敵に回して国民を煽動し
強硬姿勢をついての国民投票です。
無い袖ははらえないと居直って居るが、ユーロにしても存続が掛かって居るので引けませんね。
ギリシアでは我が国の消費税みたいな付加価値税が19%から21%に引き上げられたばかりと云う
のに今度は23%まで引き上げられると云う。
幾ら財政再建の為とは云え本当に無茶苦茶な消費税政策です。
我が国では消費税を10%にするのさえままならず、先延ばされて居ると云うのに・・・
日本政府にとっては羨ましい事なんでしょうね。
まずはギリシアの国民投票の行方は?
さてその後EU離脱か?交換条件受け入れか?事態はどう動いていくのでしょうね?