日本経済に大いに影響力を持つ現役経営者を束ねる経団連会長人事は経済界・政界にとり
大変重要事項です。
住友化学会長でもある現米倉会長は大変遣り手で五月蠅型の多い経団連を纏めて来ましたが
この度任期満了で次期会長の人事が取り沙汰されて居ました。
米倉会長は赤字経営を立ち直らせた川村日立会長を後任に押したが、高齢と近々会長辞任を
理由に就任を断った。
後次期会長候補は「帯に短し襷に長し」で、仲々なり手がなく、結局経団連役員OBの榊原東レ
会長に落ち着いた模様。
東レの売上高は1兆6千億円と此までの歴代会長の出身企業に較べて経営規模が小さいとの
意見等があったが、東レは今自動車素材や旅客機の素材として注目の炭素繊維を開発して世界
から注目を集めて居る企業である事。
それに産業競争力会議の民間議員として安倍首相とも繋がりがある点が評価された。
米倉現会長が、安倍首相の経済政策アベノミクスの金融緩和を不安視する発言をして、少し関係
がギクシャクして居たので、新会長で関係修復の願いも見られるとか。
現在、アベノミクスの三本目の矢である民間企業の協力で経済成長を達成する構想、此が今企業
の協力がイマイチで効果が出ていません。
法人税等税制面での企業優遇策や設備投資促進企業・雇用促進・賃金アップ企業優遇策等々に
企業側は懐疑的です。
此を説得して如何に政府経済政策に協力を取りつけデフレ脱却に向かうか?
また今年は消費税増税が4月から実施です。
企業側はこれに対してどう対処して行くか?
全て新会長の手腕にかかって居るのではないでしょうか?