諫早干拓事業の開門問題は今やグチャグチャになって泥沼化してきました。
國が農業干拓と災害防止のため行った諫早干拓事業でしたが、これに対し漁業者から漁業被害が
出たので干拓事業を止めて補償金を支払えと云う訴訟を佐賀地裁に申し立てた。
佐賀地裁は此を認めて漁業被害の有無を調査のため一時的開門せよと判決を下した。
これで裁判は福岡高裁まで行ったがこれが又一審を支持した判決をだした。
ここで今まで工事を推進していた國が控訴を取りやめ開門の判決が確定した。
此は公共事業を悪物とし徹底的に潰していった民主政権の菅首相が判断した事です。
これで諫早干拓開門問題は大きな分岐点になった。
開門と云っても部分開門でもし行えば農業被害ばかりでなく漁業被害も予想される百害あって
一利なしと云われるもので、漁業被害の補償の根拠を得るためのものと思われます。
漁業者側に立つ佐賀県と干拓農民側の長崎県の対立になり、長崎県側はもし開門したら干拓地
全てが水泡に帰すと全面抗戦の構え。
そのため開門仮処分を長崎地裁に申し立て開門仮処分決定となった。
此処で高裁の開門判決優先か開門差し止め仮処分決定どちらを優先するかとなった。
昨年期限まで開門は実施されず今度は福岡高裁確定判決原告弁護団が國に対して1日1億円の
制裁金支払いの間接強制の申し立てを行った。
今回は國が長崎地裁の開門差し止め仮処分決定はまだ開門されてないのでオカシイ、仮処分は
必要ないと妙な異議申し立てをした。
何が何だか訳口が判らなくなって来た。
本当全ての漁業災害は諫早干拓のせいなのか?
自分たちの干拓工事には目を瞑り、自分たちも海を汚して居る事には目をつぶり。
漁業者の本音は國から莫大な補償金を引っ張り出す事です。
確かに諫早干拓もその一因ではあるが、占める割合は小さい。
有明海全ての海流と汚染の状態を大々的に調査研究する事には賛成ですが、ただ漁業補償の
ための小手先の調査には疑問を持ちます。
誰も有明海の将来の事は考えず今も沿岸自治体はアチコチで勝手に有明海を埋め立てて居ます。