kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

雑感

2014-02-12 | 陸上競技
思うことを。

前の記事に書いた内容に補足というかプラスアルファで書いておきます。「4つの柱」の最後の部分、「得意分野」にエネルギーを傾ける。ここに「将来のリーダー」という部分がありました。どうすれば優秀なリーダーを育てられるか?答えは「リーダーの素質のある人を見つけて訓練する」というもの。これが一番早い道だと記してあります。リーダーの素質がある者を訓練すれば大きな労力をかけずとも簡単にリーダーになれる。「向き不向き」があって向いている者を見つけて連れてくるほうがあっという間に結果が出るのです。

自分の得意分野を見つけそこで力を伸ばすほうが簡単。当然の話です。これは他の部分にも当てはまります。多くの選手を集めてきてそのうち数人が強くなればそれで評価される。もともと「才能」がある選手を数多く集めればその中から大きく伸びる選手も出てくる。外部的な評価は結局は「結果」でしかない。そこへのプロセスや指導の方法、技術論などは関係ないのです。これが現実だと思っています。強豪校に行って伸びなかった選手に関しては一切触れられません。目立つ「伸びた選手」だけがクローズアップされて、それ以外で実績があった選手が結果を残せなかったことに関してはノータッチ。

私は「強い選手」が伸びるのはある程度当然のことだと思っています。しかし、「普通の選手」が大きく伸びることのほうが大きな価値がある。そこに到達するまでに様々なことをやるからです。技術的なこと、取り組む姿勢に関すること、生活指導などの多くの部分で細かく指導していくからこそ「普通の選手」が伸びていく。これは兵庫県に学校に訪問したときにも言われたことです。「いわゆる「強豪校」と言われる学校が強いのは当たり前。強い選手を集めてきているのだから。本当にすごいのは地方の小規模校で毎年のようにインターハイに出場する学校。そこにはきちんとした「指導」があるから毎年継続的に結果がです。そこが一番すごい。」と。

この時、一緒に行っていた師匠のことがすぐに思い浮かびました。中学時代に全国に出場したことのない選手が集まる。そこで全国入賞を果たしたり毎年のようにインターハイに出場する。そこには「情熱的な指導」がある。「生徒のために」と考える指導がある。だからこそ選手が大きく伸びるのです。「リーダー」を集めてきてそのうち一部が伸びればいいというのではなく、普通の選手が伸びて戦えるようになる。そこが大事だと思っています。

日本の風潮として「強い選手が正しい」という傾向が強くあります。記録を出した選手の練習方法があっという間に広まっていき「ブーム」となる。その「ブーム」は次に強い選手が出てくると過ぎ去ってしまう。「速い選手」の練習が「正しい」という短絡的な考え方が存在します。だから「強い選手」は「良い指導者」となる。自分自身が結果を残しているのですからそれは「正しい」のです。同時に「強い選手」を見ていた「指導者」の指導は正しいという傾向もあります。本当そうなのか?「技術的な指導をしてもらったことがない」と言う選手も数多く存在します。

現役時代強かった選手の意見は「正しい」とされます。「自分はこうやって成功した」という「経験則」に基づく指導です。「根性論」と言われるような「厳しい指導」もこの「経験則」から行われます。自分が選手としてやっていたときは上級生から厳しく指導された。何かあったら「体罰」と言われる行為で従わせる。自分がやっていたことが正しいという視点から物事を考えると結果そのような「行為」が生まれるのです。「自分がやっていた練習が正しい」という視点から物事を見ている人は案外多いと思います。指導を始めた当初は私もそうでした。「強くなるための方法」は自分がやってきたこと以外に知らないからです。しかし、多くの指導者に出会い話を伺ったり技術的なことを勉強していく中で「経験則」だけでは駄目だと痛感しました。

難しい部分です。「強い選手」を育てた指導者の「練習方法」を真似するだけではダメ。かといって、自分で行う「思い込み練習」もダメ。だったら何を基準に「選手を育てるための練習」をするのか?ここに関しては真剣に考えていく必要がある。考えない限りは「答え」は出てきません。技術論だけに走るというのでは先には進めないと思います。

そのように考えると「優れた指導者」というのはどのようなタイプの人なのかが見えてくると思います。私は指導者として全くと言っていいほど未熟です。目指す指導者へは遠い。それでも自分なりに模索しながら進んでいくしかないと思っています。「素質のある者」だけが結果を残せるというのではなく「チーム」としての底上げができる指導者に。簡単ではありません。それでも目指したいと思います。

本当に「雑感」です。内容が微妙ですみません。なんとなく書いておきたかったので・・・。
コメント
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