kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

動きについて

2014-02-18 | 陸上競技
前の記事に補足。あまりblogに技術的なことを書くと部分的なことだけを取り上げられてしまう危険性があるので。まーこちらが意図する部分が伝わらないのは「文字の羅列」でしかなく、そこに意味を持たせるのが難しいからなのですが。

今回卒業生が練習に参加しました。動き的にかなり崩れている部分がありました。これを修正するというのは簡単なことではありません。「やっていたら直る」というものでもないでしょう。ここ最近になって動きの組み立てがある程度できるようになってきました。「今更か!?」と言われますが「今更」です。これまでもある程度の指導はできると自負していたのですが、今考えると「恥ずかしい」限りです。ほとんど今まで教えてもらったことが「表面的な理解」だったのかなという気はします。「膝の締め」であったり「重心の移動」であったり。ドリルをするのにスティックを使う。これも本当は色々な意味があります。なかなか分かってもらえないと思います。

話がそれてきていますが。この卒業生が高校生の時、加速段階がかなり下手で修正できないでいました。2年生から3年生に上がるときの冬にこの部分の改善を行いたいと考えていました。「苦手な部分の克服」が競技力の向上につながります。ここは間違いない事実です。が、そこばかりにこだわりすぎて「大きなもの」を見失っていた気がします。複数指導体制であればまた違うのかもしれませんが。私と選手の「思い込み」の部分が強くなりすぎていたと思います。

加速段階の改善のために前半のマーク走をかなり行いました。加速段階から中間につなげていくためのマークです。しかし、そこにこだわりすぎていて大切な重心移動が全くできなくなってきていました。「速く動く」ことと「加速を修正する」という2つの考えが大きくなりすぎて「重心の移動」ができない。練習の途中で「マークが広くて届かない」と何度か言っていました。「速さ」としては問題はない。届かないのは??ということでそのマークの距離を狭めて行う。これにより重心移動しなくなっているのにさらにそこを助長する動きとなりました。イメージできるでしょうか??理想は「ストライドが広くてピッチが速い」というものです。それに細かい部分が付随してきます。この当時は「ピッチ」意識。実際は「ピッチ」も「ストライド」も意識するものではなく「自然に上がってくるモノ」だと思います。こういう「現象」だけをみて意識させると大切なものを見失う。

結局は重心移動がスムーズでなくなり加速段階でパワーを使って無理やり加速する走りとなってしまいました。一番の武器である中間からの伸びを失ってしまい思うように走れないという状況が続きました。結局、「脚だけの動き」となっているのです。「ピッチ」を上げようと「速さ」を求めたために起きたことだと思います。反省しても反省しきれない。情けない話です。

月曜日の練習での「中間マーク」、これに近いものを感じました。「刻む」という言葉の感覚です。練習が始まる前に話をしました。スピードの上昇の話と中間での走りです。この「中間マーク」の練習は何のために行うのか?「刻む」というのはピッチアップではありません。言葉的には「ピッチを上げる」という意味なのかもしれませんが、この日に話した「刻む」というのは全く別です。今のうちの練習の「中間マーク」の意味が分かっていなければこのような練習をしても意味がありません。マークの部分で本当に「細かく動く」というのであれば「無意味」と言ってもいいくらいです。「他校がやっているから」という理由でやるわけではありません。うちの学校にはうちの学校の「狙い」があるのです。これを選手がある程度理解できているのではないかと感じています。大学生は「ひとまず走ってみる」という感じでした。初めてやる練習ですから当然のことだと思います。

最初の一本は完全に「間延び」していました。タイミングもずれています。それでも押し切れるだけの力があるのかもしれませんが。うちの1年生、マークの部分の質問をすると「前を見て走っているので全く見えていません」とのこと(笑)。天才です。というか、実際のところはそんなものだと思います。特別マークを意識しているわけではないのです。意識してそれに合わせて走ったらうまく走れません。中間で間延びするというのはどういうことか?重心移動がスムーズではなく脚の回転だけで進もうとしているので次のマークに届かないのです。だから動きを大きくして次のマークに進もうとする。中間で動きが間延びすると間違いなくそこで動きは崩れます。終わりです。

そこで「刻む」という言葉を思い出す。届かないのだから届く方でやればよい。重心の移動がきちんとできれば間違いなく普通に走れる距離でも間を狭くして何とか届くようにすればよい。ここに大きな問題点があるのです。結局は詰まってしまってスピードが大幅ダウン。足長的にはほんの少しなのですがこれでも全く違います。「刻む」という言葉は間延びしないように走るという意味であって「ストライドを小さくしてピッチを上げる」という意味では使っていません。

マークの距離を長くすればよいのか?それも全く違うと思います。膝から下を出して大きく走る。これによりどうなるのか?ストライドは伸びますが間違いなく接地ポジションがずれます。ブレーキがかかりますし足が流れます。それにより負担が大きくなり怪我をする危険性が増す。「大きく走る」というのがどのようなことなのか?無駄にピッチで走っている選手には「大きく」という言葉が合うのかもしれませんが。「大きく走る」ことの弊害は中学生から高校生になった時に顕著に表れます。特に女子。ここは色々とあるのでここには書きません。これにより動きが崩れたり走れなくなる選手も出てきます。それくらい大きなことだと思っています。

マーク走一つをとっても「動き」という部分で大きく影響してきます。「やれば速くなる」というのは違うと思います。それなりに速くなるのかもしれませんが、本当はもっともっと速くなるのです。それなりに伸びたというので満足するのではなく「本当はもっとできる」ということを考えないといけないと思います。そこまで考えて指導する人がどれだけいるのかもよくわからない部分ですが。

私が偉そうに書くというのはどうなのか?もっともっときちんと指導できる人もいます。それでもこういう部分について触れることはできます。細かい話は文章では伝わらないと思います。「本当に指導できる」という人は少ないというのが現実です。ある程度の指導ができるようになってきていると思いますがやはり私もまだまだです。

あまり深く書いていくと引かれてしまうのでこの辺で止めておきます。「動き」についてしっかりと考えないといけないと思います、目の前の選手をしっかり見ていくことで勉強できればいいなと思っています。まとまりのない文章ですみません・・・。
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スピード練習

2014-02-18 | 陸上競技
月曜日、雨予報でした。18時以降の降水確率が上がっていたのでできるだけ早く練習を進めていこうと計画をしていました。が、練習開始前に昨年担任をしたいた生徒が私を訪ねてきてくれました。せっかく来てくれたのでしばらく話をすることに。

アップの指示は出していましたが金曜日と同じ量でアップをしていたのでちょっと長引きました。この日も大学生が4人練習に参加してくれていました。今回はこちらから積極的にアピールしてきてもらうことに。練習の中に刺激をもらうということは高校生にとっても大きなプラスになります。普段よりも集中力が上がるのではないかという感じがあったのでポイント練習となるこの日に来てもらいました。

アップだけで1時間程度かかってしまいました。ちょっとやりすぎです(笑)。それ以外のドリルの部分を少しずつ減らしました。メインとなる練習に時間を確保したい。とはいえ、やりたいことはたくさんある。難しい部分です。基本的な動きの確認とフレキ&スキップまでしっかりとやりました。その後は並走。1-2走、2-3走の区間で1本ずつ。2本だけです。これと同じ意味合いもある練習も加えることにしました。

土曜日に25mと50mの組み合わせの練習をしました。が、色々と考えて30mと60mの組み合わせ走に変更しました。理由は「加速段階」と「中間疾走」の走りをしっかりと行うため。25mでは不足するなと感じたので距離を伸ばしました。この練習が始まる前に大学生も含めてもう一度説明を。走ればよいという練習ではなく「何のためにやるのか」を明確にしていく練習にしたい。各局面で意識ができればその練習の効果が高まると考えています。休まず勢いで行きました。といっても各自がきちんと走れるようになってから走るというのは当然のこと。追い込む練習ではありません。きちんとした動きができなければこの練習の意味はなくなってしまいます。

その流れでバトン。各区間2本ずつ。この日は安定してバトンが渡りました。大学生がミスをしたのでそのミスを利用して他の選手に説明。「なぜ上手く渡らなかったのか」を考えさせながらやりました。客観的に見ることができると自分たちの課題も分かってきます。出るのが早い時にどうするか?遅れたときにどうするか?ここの部分の対応です。秋口に比べるとそれぞれがスピードに乗った状態でバトンが渡るようになってきました。ひどいときは10mでバトンが渡るような状況でしたから、「加速できない」状態でバトンをもらい無理やりスピードを上げるという状況でした。ここが克服できると勝負できるようになると思いますね。タイムにも大きく影響してくるでしょう。

最後に中間マークを。これも大学生と一緒に。見ていると動きが大きくなってしまって刻めません。小さく速くでもだめ。重要なことです。最初は切り替えができるにゆっくりした動きに。1本抜いて次は小さなエースと同じ距離で走っていました。もちろん上手くいきません。調整して詰まるような動きになる。これでは目的は果たせません。

自分たちで判断して「距離が長い」と感じて短いほうに移ったのでしょうかこれでは絶対に走れません。身長が150cmでピッチで走る選手と160cmの選手が走るのでは全く違ってきます。「マークが遠い」と感じたから「短いほうで走る」というのが間違っているとは言いません。が、これは根本的な問題の解決にはなりません。今回練習に参加した大学生のうち一人はうちの卒業生。「ピッチを上げる」という課題を持って冬期を越えましたが途中から全く進まなくなりました。マーク走でも届かなくなるので自分の幅にあったものに調整。「速く動く」というところにこだわり過ぎました。結果、重心が進まなくなる。走りが作れなくなったのです。

「大きく走る」ことを求めるのであればマークの距離を長くすればよい。しかし、これでは走れない。ピッチを意識するためには狭くすればよい。しかし、刻むだけでは意味がない。このあたりのことを考えながらやっていくことは必要だと思います。改めて言う必要はないのですが。適当にマークを置いて走る。これでは成果は出ません。大学生にはある程度のポイントを指示しました。学校でもできる練習ですから。1本目のように「間延びした走り」では練習の意味はありませんし、2本目のように「ブレーキを掛けながら走る」というのでは効果はない。「刻む」という部分だけにこだわる必要はありませんし、マイナスですね。

うちの選手はここ最近では一番良い動きをしていました。もちろんスピードも。1本ずつ休息を取りながら行いました。スピードが上がればその1本で疲労します。レースと同じスピードで何本も走るのは難しいですからね。この日の動きはレースに近い動きだったと思います。マーク走を行った後もよく走れていました。1年生が「1本しか走っていないのにかなり疲れる」と言っていました。何も考えずに10本走るのと意識して1本走るのであれば「効果」は全く違います。当然のことです。「走るだけ」の練習から抜け出せるきっかけはつかんでいるはずですね。

本当に良い雰囲気で練習ができました。評価できます。この雰囲気で練習がつめれば間違いないと思います。この日限定で言えば数年前のピーク時よりも良かったかもしれません。「競技に集中する」という練習でした。前キャプテンも手伝いに来てくれていましたがそのことは感じていたようです。これが本物になるかどうか?これにすべてがかかっています。どうなるでしょうか。

練習に参加してくれた大学生に感謝。良い練習ができました。
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夢に向かって

2014-02-18 | 陸上競技
日曜日、新聞を見ていました。それは特別な事でもなんでもないのですが。山口県版のところを見ていると「ご当地アイドル」の記事が。残念ながら基本的に芸能関係に全く興味がないのでほとんど見たことがありません。特にこの手の「アイドルユニット」というのが苦手でした。おっさんになっていますから見分けがつかないというのもあると思います。関心がないことに関しては全く駄目ですから。興味の範囲が狭いので他の人と比べるとそういう部分の情報収集は全くできません。これまで大きな問題はなく過ごしていたので大丈夫かなと。

で、新聞の記事を読み飛ばそうかと思っていたらアイドルが踊っている写真の端に知り合いの顔が。私が今の仕事について初めて担任をした時の生徒がいました。「え?」と思って記事を読んでみると数年前からこの「山口活性化学園」というアイドルユニットの「振付」を担当しているとのこと。驚きました。自分が全く興味がないと思って読み飛ばしていたところに卒業生が関わっているとは。以前からfacebookでこの「山口活性化学園」の記事を「シェア」しているのは知っていました。上述の通り、「全く興味ない」と思っていたので「好きなのかな」という程度で考えていました。知らないこととはいえ申し訳ない話ですね。

朝日新聞の日曜日の新聞にかなり大きく記載されていました。普段は事務系の仕事をしているはずです。仕事終了後や土日を使ってダンスをやっていた。この辺の話は知っていました。もう一人仲の良い子と一緒にダンスコンテストに出るというのは聞いていましたから。もともとバスケットをやっていて卒業後も体育館でバスケチームを作ってやっていました。学校の統合により体育館使用ができなくなりました。で、総合スポーツセンターにたまたま夜行ったら軒下で数人でダンスをしている。何をやっているのかと聞くと「バスケできなくなったからダンスをやる」という感じで話していました。当時は「趣味」という感じで考えていましたから「おー頑張れよ」というレベルで終わっていました。

その後、ダンスコンテストに出るという話で「頑張っているな」とは思っていましたが「ご当地アイドル」の裏方で振付師をしているとは・・・。通常業務とは別にやるのでかなり大変です。我々の「部活の指導」と似ている部分があると思います。特に見返りがあるわけではない。が、自分が今までやってきたことを他の人に何か還元できればという感じでしょうか。推測ですが特別に「給料」をもらっているわけではないと思います。それでも「頑張っている人を応援する」という意味で人と関わるという意味のあることをしている。頭が下がります。

他の人の話を聞くとどうもかなり「有名」になっているようです。県内のイベントに数多く参加している。さらに「インディーズ」のCD売上で20番以内に入っているとのこと。ここもすごいのかどうか全く分かりませんがたぶんすごいことなのでしょう。卒業生がこのような形活躍してくれているのはうれしく思います。

また、同級生で今東京で美容師をしている子もいます。この子(27歳なので「この子」というのもどうかと思いますが)は「美容師になりたい」というので福岡の専門学校に行きました。最初は県内の別の専門学校で「保育士」か何かの勉強をしようとしていたと思います。が、自分の「夢」を見つけ「美容師」を目指して勉強することに。「美容師」の仕事も大変です。実際卒業生で「美容師」になりたいという子は多くいます。しかし、この子は「東京で美容師になる」と言って実際に上京しました。それも芸能人が来るような大きな美容院で働き始めました。こういう行動力はすごいですね。

これもfacebookで報告があったのですがついに「カット」というか自分自身でスタイリストデビューを果たしたようです。27歳ですから長い間の下積みがあったことになります。それでも「美容師になる」という「夢」に向かって進む。通常では成し遂げることができない「カリスマ美容師」と言われる大きな「夢」に向かって進む。実際のそのスタートラインに立つことができたのです。大きなことです。信じられませんが「やるんだ」と思って進んでいけば「夢」に近づける。または「実現」できるのです。

高校は3年間しかありません。その中で「夢」をつかむことができるか。正直難しい部分だと思います。それでも「夢」を持ってそこに向かって最大限の努力をしなければ達成できる可能性はない。高校時代につかめなかった「夢」でも将来的にそこで頑張った経験は間違いなく生きてくる。「夢」に向かって進めるエネルギーになるのです。

卒業生の頑張りを見て「私もやらなければいけない」という気持ちになりました。負けれらませんから。いい刺激をもらいました。感謝。
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