火曜日、この日は休日。朝から練習としていました。前日大学生から連絡があり練習に参加させてもらいたいとのこと。特別に何かするわけではありませんから全く問題なし。参加するからにはうちの練習の流れに沿ってもらいますが。
事前に「大学生に説明するように」と指示は出しました。初めてやるような練習ですから年齢は上であっても分からないと思います。が、高校生が大学生に指導をするというのは非常に難しい。遠慮してしまう部分があるでしょうから。それでも「自分のやっていることの確認」という意味では効果は高いと思います。見ているとほとんど説明できていませんでした。「難しいことを求めている」というのは分かるのですが「普段からやっていること」を説明できなければ練習の効果は上がりません。
前日の流れもあり、かなり引いたところから見ていました。これは選手にとっては「不満」以外の何物でもないでしょう。私に「練習内容を確認する」というのはかなりプレッシャーがかかる状態。機嫌が悪いというのが明確ですから。ここは私自身がもっと大人にならなければいけないのかもしれません。が、結構我慢はしています。ここ最近は「指導してもらって当たり前」というか「練習内容が不明」であれば声をかけてもらうのを待っている状況があります。しつこいようですが「誰のための練習なのか」という部分が明確ではないのです。高校生からすれば「顧問の機嫌が悪い」というのは大きなことかもしれません。練習をする雰囲気にならない。全ては「私の責任」ということでしょう。
雰囲気が悪く声が全く出ません。返事もしない。選手にも言い分はあると思います。「顧問が声をかけにく雰囲気を作っている」のですから自分から声を出す気にならない。まーそれならそれで良いと思います。そんな状況で何故私が時間を割いてまで指導をしなければいけないのか?高校生はまだまだ幼いのだから指導者が我慢するべきだと言われる部分もあるでしょう。いや、かなり我慢しています。まだまだ我慢の度合いが足りなのかもしれません。私の責任で練習の雰囲気が悪くなるのであれば私自身が指導をする必要はないということです。かなり嫌な気持ちで練習を見ていました。
自分たちの練習。指導者にすべて準備してもらってそれを行う。これが「当然」であり指導者が準備をしたり声掛けをしなければ練習はできない。本当にそうなのでしょうか?大きな疑問があります。「やってもらって当たり前」という感覚が強くあります。この感覚がいつになったら抜けるでしょうか。私が全ての面で妥協して選手に「練習をしてください」と頭を下げるのか?そこまでして「練習をしていただく」ことに意味があるのか。雰囲気は重く「やらされている」練習でしかない。この状況を見てどうしろというのか?それでもこちらが優しく声掛けをして「練習を頑張ってもらう」のでしょうか?
ある程度のレベルまで来ていますがそれは「私が引き上げる」という感覚だけでいいのか?高校生であれ学生であれ最後勝負するのは「自分自身」です。このままでは「私に頼る」部分が大きすぎて最後の勝負の場面で力を出し切れないのでないかという危機感があります。それ以外にも練習メニューが分からなかったら「どうしたらいいのだろう」と戸惑う。「自分から聞きに来る」というのができません。または特定の人物だけが聞きに来て他の者は「人任せ」となる。ここが克服できないままで本当に「良い練習」なのでしょうか?
高校生にはこんな難しいことは分からないと言われるかもしれません。「指導者の言うとおりにやる」ことがメインとなっている学校も多くあるでしょう。しかし、それで本当に面白いのか?「私がこの選手たちを育て上げたからこんなに強くなりました」というのは私の感覚とは違います。選手自身が自分たちのために自分たちでしっかりと努力をする。それが大切なことでありその「取り組む姿勢」を身に付けさせるのが重要だと考えています。
繰り返しになりますが「声を出さない」「返事をしない」「指示が出るまで聞きに来ない」「他人に任せる」という状況が目の前にあってそれでも「みなさん、頑張って練習してください」というのは「誰のための練習なのか?」という大きな疑問が生じます。選手にとっては「顧問が悪い」という認識なのでしょうが、こちらにも感情はあります。それ言えば選手にもあると思います。「誰のための練習なのか」を問いたい。私自身が「強くなりたい」と思って練習をするのか?「やらされている練習」では何も生み出さないのです。
この日の練習はここ最近で最も悪かった。得るものはない練習だったと思います。私が妥協して「それなりの練習」を求めればいいのかもしれないですが、最後の最後です。ここからは自分達の練習を積んでいなければいけないのではないでしょうか?「目標を持って頑張っている」のは認めます。私が今求めているのはそこを超えた部分です。自分たちで自分たちの練習の雰囲気を作る。ここができて初めて今後の練習の効果が上がると思っています。逆にここを乗り越えられなければ先のレベルには進めない。それが現実です。
このような状態になるのは私が求めすぎなのが大きな原因でしょう。なかなかしんどい部分があります。