kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

練習再開2

2015-06-23 | 陸上競技
続き。

負けた時、指導者やチームメイト、コンディションなど自分以外に負けの訳を転嫁して、泣いたりすねたりしていたのでは、負けはただの負けに過ぎない。負けには必ず自分自身の中に、様々な理由が隠れているはずである。その負けを探し出し、理由を分析して、なぜ負けたか、何が足りなかったのかを明らかにしていくことが、次に勝つ大きなヒントになり、練習で何をしなければいけないかを見つけることができる。

前の記事にもありますが、勝てる選手というのはたった1人だけなのです。「自分には力がある」「上手くいかないのは練習内容が悪いからだ」「脚が痛いから勝てない」「風が向かっていたから記録が出なかった」とどれだけ終わった後に言ってもそれは何も生み出しません。結果として力が出せなければそれはないのと同じ。

宿題をやってきた。でも家に忘れた。これと同じたと思っています。一番大切な場所で何をするのか。そこでやるだけのことをやれたのかというのは勝ち負けに関係なく重視する必要があります。それを「他のモノ」に責任転嫁していたら何も次につながりません。現実を直視するのは厳しいかもしれませんが、それても「なぜ上手くいかなかったのか」を考えていく必要があります。

それが出来れば次の大会までに練習で何をしないといけないのかが少しずつ見えてきます。逆に冷静にそこが見えないようなら次も同じことを繰り返すでしょう。言い訳をどれだけしても前には進まないからです。自分の置かれている立場を理解することが大切だと思っています。


トレーニングの過程の中で、上手くできないことも多々あるだろうが、今できないことは、だめなことでも恥ずかしいことでもない。できないことを放っておいたり、できない現実から逃げ出すことかいけないのである。

より高い目標を達成するためには、自分の短所から目を反らさず、今はできなくともできるように努力することが大切である。最初から、できないとあきらめて何もしない人は、100年たっても絶対にできない。今与えられた課題ができなくても、自分の可能性を信じて着実に努力を継続できる人は、必ずできるようになる。

ここも確認をしました。技術系の練習をします。感覚的に上手くつかめない選手も出てきます。そこで「分からないからやっても仕方ない」と思うのか「分かるまでやろう」と思うのかで結果は大きく変わります。これは勉強も同じです。分からないからやらない。分かるようになるまでやる。これにより明らかにテストの結果には「差」が付きます。面倒だからやらないというのはまた別の話になると思いますが。

本当に目標に向かうなら「何が何でもやる」というガムシャラさが必要になります。競技で結果を残そうと思えば尚更です。自分自身でそれができる選手もいるでしょう。しかし、普通の選手にはそれができません。ある程度強制的にやらせなければいけない。「やりきる」という経験をしっかりとしなければいけないのです。最初は半強制でも意識の高まりに連れて自分で追い込めるようになります。これは本当に大きなことです。

「覚悟を持つ」という話をしました。強くなるために何でもやる。そういう気持ちを持てた時初めて大きく伸びます。表面的に「やっています」をアピールしたところで、これが本当に意味があるのか。多分全くないと思います。
我がBOSSが一時期、他校の選手の指導をする時に「指導を受けたいなら顧問に連れてきてもらうのではなく自力で来させてくれ」と言われていました。本当に強くなりたいなら時間がかかってもそこに指導を受けに行くのです。それが一番の近道だからです。

県内から他県に陸上競技をやりに行く。これもかなりの「覚悟」が必要です。上手くいかないからといって戻って別の高校になんてことは簡単にはできません。ある意味「退路を断つ」のです。それにより「覚悟」が決まり、出来ること、やらなければいけない事を最大限にやるようになるのだと思います。昨年、中学記録を打ち立てた選手、高校でさらに記録を伸ばしています。全ての人に当てはまるかどうかは断言できませんが、ここの「覚悟」は大きなモノがあると思います。

何度も選手には話をしています。うちに「陸上競技をやりたい」と思って入学してきた選手はいないと思います。そこを求めて学校を選んだわけではないでしょうから。しかし、どうせやるなら強くなった方が面白い。一つの事に一生懸命やった方が面白い。それだけは間違いのない事実です。何かを選べば何かを捨てなければいけない。トレードオフの関係が存在します。泥臭い練習も必要になるでしょう。強くなりたいのであれば「楽をしたい」という部分は捨てなければいけない。

かなり話をしました。あとは選手がどう感じてくれるかだと思っています。
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練習再開

2015-06-23 | 陸上競技
土曜日、練習を再開しました。前日に中国大会から戻ってきて感じたことがあったのでそのことを話すことにしました。

ある本の抜粋を配布しました。「競技に対する取り組み方」に関してのものです。

以下、色を変えている部分は抜粋です。「ジュニア陸上マニュアル 編集:全国高等学校体育連盟陸上競技部 制作:株式会社陸上競技社」

高校の入学式は、人生のリスタートラインの号砲が鳴る時だと思っている。スタートラインは一直線でないにしろ、これから自らが鍛えることにより、いろいろな場面で逆転劇がいくらでも起きる可能性があると信じている。

中国大会で活躍する。きっと今はイメージできないと思います。高校から競技を始めた者もいます。その時点で「力の差」はある。だから負けても仕方ないという考え方が一般的だと思います。しかし、そのままではいつまでたったも勝てない。誰に勝つのかというのは難しい部分ですが、「今の自分」より少しでも成長していくことで「逆転」できる可能性があるのではないか。まずはそこの時点から考え方を少しずつ変えていこうと思っています。


童話「ウサギとカメ」の話にあるように、いくら才能豊かであっても、怠け者はこつこつ努力する者に最後負けてしまうというのが趣旨だが、他人を基準とせずに自分が最大限の努力を重ねることで、目標が達成できるということを伝えたいのだと思っている。

2位以下の者が、優勝するためには「自分なり」とか「自分的に」では物足りなく、「自分越え」の頑張りを継続していかなければ不可能である。

いくら万全の準備をして努力を重ねても、優勝者は一人しかいないという勝負の厳しさに立ち向かわなければならない。さらに努力をしない者は、勝負の舞台に立つことさえできないということも理解する必要がある。

努力という言葉は苦しいというイメージがあり、誰もが避けたい領域かもしれないが、努力をすることで今の自分を越え、未知の新しい自分に出会えるという楽しみもある。

よくウサギとカメの話はします。本当に勝負をしょうと思ったらやっぱり自分が努力するしかないのです。他者から認めてもらう、評価してもらうために何かをやる。そんなことに力を注ぐ必要はないと思います。強くなりたかったら努力をする以外に方法はないのです。勝てるかどうかは分からない。勝てないと諦めていたらやっぱり勝てないのです。

少し前にある選手が「インターハイに行きたいんです」と言ってきました。今年、県総体に個人で出場できなかった選手です。「強くなるためならなんでもするので」という趣旨の話でした。私から投げかけたのではなく本人が申し出てきました。この話も全体に話をしました。
周りからすれば「何を言っているの?」と思ったかもしれません。しかし、私個人的にはすごく嬉しく感じました。最初から「ダメだ」と決めつけたら絶対に無理なのです。何が何でもやってやる。そういう気持ちがある選手は貪欲ですから多くのものを吸収していきます。強くなる可能性が高い。だからといってインターハイに届くかどうかは分かりません。逆にいうと届かないと言い切るだけの理由もないのです。

インターハイに行く。これを選手が望むならそこに合わせて指導していく必要があります。その過程の中で新しい自分に気づくのです。逃げ道を作っていたらそこへは届きません。全て全力でやっても届くかどうか分かりませんが、やらない限りは可能性は0です。やらない者がやっている者を冷やかしたり、否定する意味は全くありません。周りからどう言われようと「強くなりたい」という気持ちを持ってやっていくことが大切。

もう一人の顧問の先生も一緒に話を聞いていました。選手の成長、発言に喜んでいました。それって我々にとって本当に大きなことだと思います。なかなか理解されないでしょうが。そして、理解される必要もないことなのだと思っています。

また書きます。
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