す続き。
そんな話をしながら。これまでこの子達がやってきたことの意味をもう一度考えてもらう時間としました。
この日は卒業式。実は娘も同じ歳なので卒業式を迎えています。「卒業式には行かないのか?」と他の人に聞かれたという話をこの子達にもしました。どうなんだろう?と。
私の中で「この子達の卒業式に出ない」という選択肢はありませんでした。これも感覚的分かってもらえないかもしれませんか。毎日毎日この子達とは3時間以上一緒に過ごしてきました。この事は一番最初の記事にも書きました。娘も大切だと思います。が、この子達と共有してきた時間は計り知れないくらいのものがあります。この子達と一緒にやっていなかったら今の私はない。救われています。
正直な気持ちを伝えました。「みんなのことが本当に大好きだ」と。この子達のお陰で今の自分がいます。感謝している。ありがとう、と。これは直接言いたかった。この子達の顔を見ながら伝えたい。ポストカードにもメッセージを書きました。しかし、それだけではなく直接自分の言葉でこの子達の顔を見ながら話をしたかった。不思議と涙は出ませんでした。3年生も誰一人泣いていませんでした。
繰り返し。この場で伝えるというよりは今まで伝えてきたことがすべてだと。そして卒業は終わりではない。今からが本当に力が試される時だと思います。これまで身につけて来たことをこれからの生活にどう生かすか。進学5人、就職1人。それぞれの道を進んでいきます。その時に今までやって来たことが本物かどうか問われる。目標に向かって進んでいけるか。周りの人から可愛がってもらえるか。支える立場として考えていけるか。一人一人に投げかけました。
ここでもう一度話を。先日全体に話した内容。
触れにくい内容ではあります。それでもこの子達と同じ年齢の子が様々な事と向き合っている。そうであれば今から自分達がなにをするか。やろうと思えばやることができる。そのことに関してどう考えるかだと思います。この子達であればこちらの想いは伝わると思います。デリケートな話だとは思いますが伝えました。
何かあったら戻ってくるように、と。これも書いたことがあるかもしれません。前任校で指導していたmakinoは戻るところがありません。私が指導していた前任校では私の転勤と同時に短距離募集が停止になりました。戻って練習しようと思った時に場所がないのです。仲間も集まる場所もない。
Soの姉であるmikaも同様。高校に戻って練習しようと思っても指導されていたBOSSは退職されて今は学校にはいません。「戻ってくる場所」がないのです。それがどれだけ寂しいことか。これは在校生に対してのメッセージでもあります。この子達がいつでも戻ってこれる場所を作っておかなければいけません。卒部式がある前に少し別件でありえないことに対しての話をしましたが、そんな部活になっていたら卒業して戻ってくる気にはなりません。だからこそ人数に関係なく良いチームを作らないといけないと思います。
戻ってこれる場所を保ち続けたい。だから安心して巣立っていって良いという話で締めくくりました。涙は出ませんでした。泣き尽くしたというのもあります。前日にSに「笑顔で送り出すからね」という話をしていたのもあります。安心して送り出したいですからね。最後まで泣き続けているのはうちのチームらしくないですから。
6人から色紙と花束をもらいました。
在校生が3年生に個別に色々渡していました。特に女子はあれこれやっていました。可愛らしいなと思いながら見ていました。全体で写真などを撮って解散。寂しさもありますがこれでもう2度と会えないわけではない。そう自分に言い聞かせました。
みんなと別れて車の中でしばらく泣きました。このタイミングで色々あったというのもありますが。さっきまで偉そうな事を話していたのに(笑)。情けないなと思いながらも涙は止まりませんでした。ドライに生きていけるのであればそれは楽かもしれません。別れをなんとも思わない生き方をすることができるならどれだけ楽か。私自身にとってこの子達の存在は本当に大きい。本当に支えられていました。
感謝の言葉をもらいましたが、本当はこちらが救われていたのです。本当に本当に感謝の言葉しかないなと思っています。この子達がこれから先、大きく羽ばたいてくれる事を心から願います。それぞれの進路で可愛がってもらいたい。それだけの素養は身につけていると思います。本当に大好きです。言葉に尽くせません。ありがとう。本当にありがとう。
まだ書きたいことはあるのですが。時間がある時にまた書けたらと思います。言葉が尽きません。感謝。