続きを。
ある一定水準で練習ができるようになっていると思います。が、まだ甘い部分が出てきます。私も以前よりも突き詰めて言わなくなっています。ある程度考えてやらなければいけないからです。
60バトンに関しては「60mでバトンを渡す」というのが狙いではありません。60mまで最大スピードを維持するためにやっています。その方法論として60mでバトンを渡すという手段を使っているだけです。前を走っている選手と離れたからといってそこでスピードを緩めてしまったら何をしたいのか待って分からなくなります。スピードを維持するための練習のはずが離れたところでスピードが落ちてしまう。狙いとは全く違います。
うちの練習の中ではバトンを使うものが多くあります。これは「スピードを上げるため」という最大テーマがあるのです。そのことは何度も話をしています。10バトンは10バトンでやりたい事がある。25並走は25並走で明確な狙いがあります。単純にバトンを渡す事が練習の狙いではないのです。その意味が分からずに練習をしていたら「やるだけ」になってしまう。
そういう練習だけはしたくない。やっている練習全てに意味があってやればそれで良いとは考えていません。60m手前でバトンを渡すというのもちょっと違う。60m地点で渡すのです。相手との走力やその日の調子を常に確認してどうすれば60m地点で渡るのかを考える。それが練習です。コミュニケーションをとってどうすればいいかをペアの選手とすり合わせることがこの練習の狙いになっている。そこに対して「渡った」「渡らなかった」という判断基準で評価をするのは違う。
そのことを感じたので選手に対して指導しました。以前のように厳しくという話ではないですが。やりたい事とは違うということを理解してもらわなければいけません。練習課題が分からないままやる。離れて諦めるというような練習だけはやりたくない。
そんな話をしてからシャフト補強を。ここは自分達でやるように。指示を出す話ではないと思うので。何を考えてやるのか。何を意識するのか。ここは大きな話だと思おます。任せました。
忘れた頃にハードルドリルを入れました。股関節周辺に刺激を入れるためです。前半練習で入れなかったのでここで入れることに。そのままスパイクを履いてトーイングを。前半で速い動きを繰り返していたのでそれをそのままにせずに最大スピードにつなげていく感覚でしょうか。正解がどこにあるのか分かりませんからしっかりと練習を積み上げていきたいと思っています。狙いはこの辺りにあります。
合流走がメニューに入っていましたがやった記憶がないので多分TDMにしたのではないかと思います。トーイングでズレた中間マークを1つ潰して走っていた記憶があるので多分間違いないと思います。スピードを出すだけではなくそれを中間の走りにつなげていく。ここも練習の流れの中で大切だと思います。どこにメインを置くか。スピード刺激を入れてその後にしっかりと走りたい。
中間を意識して120DM-90-40↑30→、120-90-40↑30→。前半からある程度走っているのでダメージはあると思います。それでもこの距離をしっかりと走ることは大切だと思っています。1本目から最大スピードで。そこだけが指示です。当たり前のことですが。最初から行かなければいけません。1本目かなり走れていました。ほぼここで合格レベルです。最後のマークまで動けていました。走る前に相談して中間マークの足長を少しだけ縮めていました。疲れてくるのが分かっているのでその中でどう動くか。ここは大切だと思います。
しっかりと最後まで動き続ける。大きくなる動きをどうやってコントロールするのか。意図的にマークを配置して意識させることで対応させるという感じでしょうか。前半でやってきた動きが上手く繋がっている印象がありました。
最後の最後に60バトンをもう一度。ここは最後のスピード刺激です。出来る限り速い動きをしながらスピードを保つ。やるべき事は出来たかなと思います。
やればきちんと出来る。それは間違いないと思います。だからこそ中途半端な取り組みはさせたくないなと考えています。足が痛いという話が女子から出ていました。それは故障でもない。筋肉痛でもない。どんな痛みなのか。今出来うる最大スピードで動き続けているので身体に大きな刺激が入っているから。そこをどう捉えるか。間違いなく身体が変わりつつあります。
まだまだです。しかし、確実に変わってきている。スプリントスピードもですが取り組みも変化はあります。見守ってもらえたらと思います。地道にやります。