思うことを。
練習に関して。選手と話をしていて「練習が楽しい」と言っていました。ここはよく分かりません(笑)。飽きないようにあれこれやっている部分があります。それが楽しいのかどうか。遊んでいる部分はたくさんありますがどちらかというと「きっちり練習をする」という方が多い気がします。そこに対して「楽しい」という感覚になるのか。
練習の時に「中学時代の練習」について少し聞いてみました。「覚えていない」と言っていました(笑)。どうなのか。概要では「身体ほぐしをする→BCTみたいなことをやる→ミニハードルをする→流しをする→バトン練習or専門練習をする」という流れ。」そのパターンが毎日。それが当たり前だと思っていたので何も違和感を感じずにやっていたとのこと。
その練習が良いとか悪いとかではないと思います。うちの練習に対してどう思うか?という話も聞いてみました。「他の学校の練習が何をやっているのかわからないからよく分からない」という返答。確かに(笑)。うちの練習スタイルが「当たり前」になっている選手にとっては他の学校の練習がどのようなものかは分かりません。基本的に引きこもっているので(笑)。
トレーニングに関してはかなりやります。が、太くするためのとトレーニングはない。「入学当初と比べると足が太くなった」という話をしてました。体型が変わってきたと。うーん。どうなんでしょう。毎年思うのですが最初の段階がよく分かっていないので。
前任校ではかなりウエイトをやっていました。女子でもベンチプレスで45㎏で10回やる。30㎏のベンチプレスができるようになって初めて「スタートラインに立てたね」という会話をしていました。45㎏で10回は投擲選手ではないか?という話もありました。その影響かどうか分かりませんが女子でも普通に「腕立てジャンプ」を10回くらいはやっていました。筋力的にです。記録は飛躍的に伸びていたと思います。
今はウエイトは0。ベンチプレスでどれくらい上がるのは不明。弱いと思います。これも話に出ていたのですが「身体の使い方を考えるようになった」と言っていました。それに伴って体も動くようになってきたと。単純に筋力を上げるのではなくそれをどうやって使うのかを考えています。
「できない」が「できる」に変わることが楽しくなっているのかなという気はします。最初はできないことでも練習を続けていくことで「できる」に変わっていって楽しいと感じる。単純に走れるようになるというのではなくそのような部分から「楽しい」と思えるのかなと。
中学時代に「強い」と言われる選手でも高校ではうまくいかないことがあります。中学時代に陸上をやっていなかった選手が高校で陸上競技を始めて結果を出すということも多々ある。それは中学時代に「様々な動き」をやっていたのも影響しているのかもしれません。走る動きだけをやるのではない。色々な動きをしていた経験が「身体の使い方」などに影響をするのかもしれない。これも明らかに以前の練習とは変わっています。
前任校ではロングスプリント中心。かなり量に頼っていました。mihoが入学した時をきっかけにショートスプリントへ移行。量が劇的に減りました。ロングスプリントの時には「朝から夕方の練習があるというのがストレスだった」と言っていました(笑)。150mを7本3セット走るときもあったのでそれは「憂鬱」になると思います。走り込みという概念がほぼなくなっています。
よく分かっていないのですが「やらされる練習」ではなくなったかなと思っています。自分たちでやっている感覚。もちろん負荷的にはやっています。時間は前と同じくらい。それでも以前は「セット間10分」というような練習もありました。今は「スパイクを脱ぐのが休み」という感じです。道具の準備などの時間が休み。座って休む時間はありません。そこも違うかなと。
「一生懸命やることの楽しさ」であったり「変わっていく自分を感じる楽しさ」を分かってもらえるのかなと。そこは大きい気がします。「やったことがない」という部分が多いと思います。それをやるだけで新鮮さがある。できないことができるようになる。それも楽しい。
私自身、他の学校の練習を見ることはあまりない。学校で引きこもっていますから。他の学校の練習も楽しいのかもしれません。比較対象がないのでどこと比べるのか。うちの選手は「今の練習が良い」と言います。他の学校と一緒に練習をすることも特別望みません。良いことなのかどうなのか。
何を持って楽しいのか。私にはわかりません。それでも「楽しい」と思ってくれるのであればそれでいいと思っています。「これを知る者は、これを好む者に如かず。これを好む者は、これを楽しむ者に如かず。」。論語の一説です。やっぱり「好きでやっている」人には勝てない。社会人選手が競技をやっている姿を見るとまさにこれだと思います。誰かから強制されるわけではなく「自分のためにやる」というスタンス。だから続けていける。
そういう感覚を持ってくれているのはありがたいなと思います。「型にはめる」という指導とはずいぶん変わってきているのかなと。「自主性を重んじる」という表面的な言葉ではなく、こちらも指示を出す部分はやります。困ったときには手を差し伸べる。そういう関係を作る中で分かってくることがある。そう思っています。
まとまりません(笑)。いいんです。書いているだけですから(笑)。