県総体。かなり厳しい大会になるというのは分かっていました。これは昨年の冬から繰り返し言い続けてきたこと。本来であれば冬季練習で大幅に記録を伸ばして、「これはいける」と感じる部分が出てきます。今回は冬季練習が終わった後に「うーん」という感じではありました。あくまでサポートするという形で関わっています。時には時間をもらって話をすることもありました。一時的な変化はあったかもしれません。が、実際はほとんど変わらない感じが続いていました。
技術的な指導。必要だと思います。が、根本的な「考え方」や「取り組み方」が重要になると思っています。競技とどのように向き合うか。試合が近づいてきたから頑張らないといけないというのではなく、「強くなるため」に何をするかというのが重要だと思っています。「補強をする」と決めたら毎日やり続ける。気分でやる、やらないが決まるようではだめ。更には継続できない選手は強くなれない。必要なことを伝えたときに「継続するのが苦手です」と言っている選手もいました。ある程度の部分は「きちんとやらせる」という枠の中でやるほうが良いのかなという気はします。
「自分たちで」というのはある一定水準を越えなければできないと思っています。考えたり判断するための「ベース」になるものがない。方向付けができるといいなと感じています。この数週間はどちらかというと「厳しく」接してきました。時間がない。この中で「人間的な成長」や「考えて動く」ことを求めるのは必要ないと個人的には考えています。長いスパンで考えたときには「人間的な成長」が必要だと思います。何もかも考えずにやるというのは意味がない。が、「勝負をする」という段階では「何をやる必要があるか」というのを明確にする。それだけをやる。どうすればいいかを考えるというのは時間的にも無理だと思います。
女子の400mH。山口県としてはかなりレベルが高く、通常であれば中国大会進出は不可能だという感じがありました。昨年の段階で6人中5人が2年生(現3年)。更にその5人が66秒を切っている。今年はそれに400mで58秒で走る選手が参入してくる。中国大会の決勝と同じくらいの話になるのではないかと思っていました。関わっている選手は1年時に初めて走って69秒。が、不用意な故障などもあり同じ記録のまま今を迎える。今シーズンベストが69秒でしたから中国大会に進むまでは「4秒」短縮しないといけない。どう考えても無理な話です。
本当にそこまでやる必要があるかどうかはわからないという気持ちもありました。甘い部分も多く「勝ち上がるため」に力を貸す必要があるのかどうかかなり葛藤がありました。自分が所属している学校の選手だからこそという部分もあります。69秒で中国大会に行ける可能性は0。普通にやれば決勝に残って8位というのがありました。悩みました。ここには書きませんが「かなり」のことが自分の中であります。この状況で「戦略的なこと」や「レース展開」を作って記録を出すことに意味があるのかどうか。「当たり前」といわれるのかもしれません。が、自分の中ではどうかなというのがありました。
直前まで「どうなのか」という思いはありました。が、それでも「勝ち上がらせる」というのは必要かなという葛藤。少し前に17歩から18歩に変更。この練習が圧倒的に足りていません。やりたかった練習も途中で止めることになったりするので効果的なことはできていない。7台目まで18歩で行くと言っていましたが、こちらで5台目までという指定。これまでのレースが5台目からジョグのような展開になっていたのでそれを避けたい。きちんと「レース」ができるようにするだけである程度のタイムの短縮ができるのではないかと考えていました。前半ピッチアップして走ることができないためかなり遅れてしまう。それでも決勝では最後までスピードを維持して65秒99で5位。「勝たせる」という意味では十分な展開だったのかなと。実際に「4秒」短縮しての中国大会進出。
これに関して「自分で頑張る」という部分に反している気はします。本当にそこまでやる必要があったのかどうか。「やるのが当たり前」といわれるかもしれません。「結果」だけの部分とは異なるかなと。こう考えると「作戦」で勝負できるようになるかどうかはある程度決まってきます。走力的に負けていても「戦略」で勝負することはできる。
大半の場合、「なんとなく」でヨンパのレースを組み立てています。他の種目も同じかもしれませんが。この部分に関しては「自信」はあります。今回に関しては「勝ち上がるため」の手段を使ったという感じでしょうか。本当はもっと詰めて練習をしておく必要があります。私自身が「何とかしたい」と思えるかどうかというのも大きかったのですが。
「自主性」と「競技結果」との狭間での葛藤。ここは難しい。何度も書いていますが、「ある程度」までは指導者主導のほうがいいのかなとも思っています。一定水準まではきちんと「教える」ことが必要。「伝統」などもあると思います。が、きちんと教えないと分からないこともある。これが正解かどうかは分かりませんが。今回の県総体では「勝ち切る」ために何をするのかを考えさせられました。
まー自分がそう思っているだけなので。正解かどうかは全く分かりません。
また書きます。