kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

ハードル練習会2

2022-06-07 | 陸上競技

続き。

 

同時展開で「導入組」と「ショートハードル」「ヨンパ」の練習を実施。それぞれに課題があります。ショートハードルは前の記事に書きました。ここは「3歩で行けること」から始まって「最後まで3歩」が次の段階。ある程度のところまで来たら「走ること」が重要になります。で、14秒台に入ったくらいからは「刻む」感覚というか「速く処理する」というのが必要になる。

 

以前、中学生の選手に「インターバルを刻め」というような指導を見たことがあります。まーそうなんでしょう。私からすれば「刻む前に最後まで走れるようにならないと」というのがありますが。専門誌などにそういう情報が書いてあるのかもしれません。目の前の選手の動きを見たときに「バウンディング」のようになっている選手に対して「刻め」というのは不可能だと思います。

 

で、ヨンパの話に。事前に話を聞いていたのですが「前半の入り」の部分が課題になります。16歩で行っていた男子が記録を狙いたいということで15歩にすると。顧問とは「16歩で押していく」という話で一致していたのですが、本人は15歩で行かないといけないと感じていたようです。が、2台目がぎりぎりなのです。この状況で15歩で行ってもレースが作れません。16歩で速く動かして処理するほうがいいと思っています。

 

基本、この段階において「レースプランの変更」は通常しません。よほどのことがない限りは「今のレース展開」を洗練していくことが重要だと思っています。16歩で前半遅いというのであれば「前半を速く走るための感覚づくり」ができるほうが良い。「歩数を減らせば速く走れる」と思われがちです。が、実際は選手の状況に応じた「レースプラン」にする必要があると思います。

 

この日は4人の参加がありました。お互いにストップウォッチで「タッチダウン」を計る。スタートから1台目、スタートから2台目、スタートから3台目という感じで段階的に「ハードルインターバルのスピード」の確認です。54秒台で走る。そうであれば必要なタッチダウンは見えてきます。1台目までを6秒3~4くらいで走る感覚。55秒台なら6秒4~5くらい。ある程度スピード感覚を覚えてもらう必要があります。なんとなく走って1台目を迎えるというのでは「記録を狙う」というレースにはなりません。1台目まででどれだけスムーズには入れるか。足が合わないというのは勝負にならない。が、足を合わせるだけで精いっぱいになってしまうと本来やるべきことができなくなります。

 

4人に対して「400mHのレース展開」の話もしました。これは一般的だと思っていますが。ヨンパでは2台目にレースの最大スピードになります。そこからは少しずつスピードが落ちていきます。「後半が強い」と言われる選手もいます。だからといってこのスピードが前半よりも速いというわけではない。実際は「減速率」が低いだけです。一気にスピードが落ちてしまう選手は勝負できない。

 

減速の要因は多くあります。が、今回は「ハードルインターバルの走り」でカバーできるように伝えています。よくあるパターンがハードルを跳んでから、ハードルインターバルを頑張るという流れになる選手。それによりハードルの前で足が詰まってしまって減速します。身体が後傾してしまって踏み切れない。減速したのが分かるからハードルインターバルを頑張る。そしてまた詰まる。

 

基本的には15歩や17歩、トータルで調整する必要があります。元々詰まる選手は直前でピッチアップするのではなく全体を通じてピッチを上げておきます。それにより踏切時の減速が抑えられる。この部分は何度もやりながら確認していく必要があります。走る距離が長くなるので本数が重ねられないという矛盾もあります。だからこそ「何をやるのか」を理解してもらわないといけないのです。

 

「タッチダウン」と「ストライド調節」ができるかどうかは大きな部分です。単純に速く走れば記録が出るというものではない。このあたりのことを徹底的にやるというのが重要だと思っています。ハードリングが上手いかどうかも重要かもしれませんが。「減速しない」というのがヨンパの大きなテーマになると思っています。着地時に止まってしまうのも「減速」です。

 

長くなっていますね。また続きを別に書きます。

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