kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

基礎基本

2022-06-12 | 陸上競技
思うことを。

色々と考えながら生きています。性格的に「うーん」と思うことがあるとそこに対して熱が入らなくなる。難しい部分です。

担任をしています。2年生になって新しいクラスの担任になっています。昨年度は全く関わりがなかった生徒達ですが2ヶ月近く経過してある程度距離感が近くなってきたかなと思います。こういう部分は私の長所なのかもしれません。甘やかすことはないですが、ダメなものはダメという話は常たしています。慕われるというレベルにはならないのかもしれませんし、そこは目指していないのでいいかなと。学校生活がきちんとできるようにしていくことが大切。

競技のこと。数日前に1年生に少し声をかけました。「股関節が硬いので動的柔軟や補強の中で大きく動かせるようにしたいね」と。そのことに対して「スタートの時に上半身が起きてしまって…」という返答でした。いや、今はその段階ではない。これも批判を受けるかもしれませんが。今の競技レベルで「加速段階が」とか「スタートが」とうのは早い気がしています。今はそこまでの技術的なことを求められるレベルではない。知識過剰になっていないか。そこを強く感じました。

それがかなり気になったので1年生だけ集めて話をさせてもらいました。本当はもっと早い段階で徹底しておいた方がよかったんだろうなと思う部分なのですが。我々は長いスパンで物事を考えるようにしています。新入生は「すぐにでも結果を出したい」と思うかもしれません。が、身体ができていない中で走る練習が多くなると一時的に伸びたとしてもそれから以降の伸びが期待できなくなります。促成栽培のような形で競技力を伸ばしても基礎基本が身についていないのであれば学年が上がっても大きな伸びは期待できません。

今は足運びや基礎筋力の向上がメインになるべきだと思います。1年生は1年生でやるべきことがある。冬の間に全くといって良いほど身体を動かしていない選手達が「結果を出したい」と焦ると結果的に怪我をしてしまって遠回りすることになります。どれだけ中学校の実績があるとしてもこの段階では焦らず基礎基本を徹底する必要があると思います。

我々自身も「技術的なこと」を教えるのは面白い。目の前で動きの変化が生まれるからです。よくなったというのが目に見えてわかる。が、それはあくまで一時的なものでしかない。長いスパンで考えた時に「基礎基本」がどれだけできるかというのは大きい。それを本物にして定着しなければすぐに元に戻るからです。

長距離の指導者と話をする。その中で「動き」や「補強」を毎日やることの意味を。「大切」だから毎日やるのです。が、毎日やるから「ルーティン」になってしまう。ここをどれだけ徹底的にやれるかどうかが大きいという話でした。同感です。

今結果を出しても3年生の時に結果を出せないというのが一番面白くないと思います。また、途中で怪我をして走れなくなるというのは面白くない。今はケガが多いのですが、これもやはり基礎的な部分が足りていない中で速く走ろうとするので接地がズレるのだと考えています。そうであれば急がば回れではないですが、もっと丁寧にやる意識を持たないといけないのかなと。

前任校の選手の話も少しだけしました。高校入学時は100mが14秒8くらいかかっていました。「ハードル」をメインに考えていましたが、そのスプリントではやっても意味がないというのがありました。語弊があるかもしれませんが、上のレベルで戦うことを考えたらという話です。「足が遅いのにハードル練習する必要はない」と話していました。もちろん、アップの中にハードルドリルを入れているので対応できるようにしていますが、技術的なことは1年生の間は何も言いません。ハードル練習をしたいという申し出もありましたが、「分かった」と言いながらひたすらドリルとショートスプリント。

秋にはなんとか県で決勝に残るくらいになっていました。県体が終わってからは定期的にハードル練習。週3回はハードル走を入れました。冬季練習をする中でこれは「戦えるな」という手応えを感じていました。結局冬が終わった時には15秒0まで行きました。その時の練習をベースにやってくれていて今では14秒5です。1年生のスプリントよりもハードルが速い。

これは極端な例かもしれませんが。それでも短絡的な結果を求める姿勢は良くない。技術的な練習は楽しいかもしれません。が、本当に強くなるためには「面白くない」と感じる足運びや身体づくりにどれだけ時間を使うことができるかだと思います。その感覚がない選手は結局最後まで伸びない。これは勿体無い話だと思います。

厳しくとはいいませんが、ある程度言葉を選びながら短時間で話をしました。今本当にやるべきことは何か。こちらもタイムリーに伝えていかないと後出しジャンケンのようになってしまって意味がなくなります。指導は即時性が必要だと思うので。

この日はしつこくその話を1年性に対してしました。私がメインで指導している訳ではありません。それも踏まえて必要なことだけを伝えるようにしています。どれだけ伝わるのかわかりませんが。

端折りながら書いています。やはり大切なのは基礎基本。どれだけ時間をかけられるか。重心移動のない中で徹底的にやるかどうか。まーこんな話を書いてますなかなかわかってもらえないと思いますが。

記録しておきます。
コメント
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