kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

真面目に考える

2022-06-14 | 陸上競技

元々適当な部分が多いのですが、競技に関することに関しては「徹底したい」と思っています。他に趣味がないというのもあるのですが。特別、動画を見て分析するというのはありません。世界のトップレベルの選手の技術が高校生に生かせるとは思わないからです。「強い選手がやっていることが正しい」という観点は違う気がします。

 

例えば「ハードル種目」はいろいろな制約があります。400mHであれば「歩数を切り替える」という対応策があります。15歩で走ったり、14歩で走ったり。もちろん、自分の「ちょうどいいストライド」で走れることはありません。どのようにストライドを調整していくのかを練習の中で対応していく必要があります。

 

が、ショートハードルに関してはそれが「顕著」に出ると思っています。女子はハードルインターバルが8.5mです。これは100mが11秒台の選手でも13秒台の選手でも同じく「8.5m」なのです。女子の日本記録保持者が日本選手権の100mに出場して5位に入っていました。「世界で戦うためにはスプリントが必要」という考え方からだそうです。実際に12秒8で走っていてもなかなか上のラウンドに進むことは難しくなります。そうであれば「技術」だけではなく「走力」を上げる必要性が出てくる。当然の話だと思います。

 

100mを14秒で走るよりは12秒台で走るほうがハードルは速い。言うまでもない話です。

 

が、単純にスプリントが上がればそれで記録が上がるのかというとそれも違う気がしています。理由は「制約」があるからです。8.5mというハードルインターバルの中で走らないといけないというのはどのような選手であっても変わらない。走力がない最初の段階ではハードルインターバルを3歩で行くことが難しい。バウンディングのように大きく走らないと届かなくなります。途中で4歩になってしまう選手が出るのは単純に「スピード」が足りないからです。

 

が、逆に速くなると別の問題が生じます。8.5mのハードルインターバルをどのように刻むかという話になります。ハードルの手前2mくらいから踏み切って1m先に着地。3mくらい進んでいます。実際は走る距離は5.5mあるかないか。それを3で割ってみると1.8mくらいになります。女子に関しては通常のスプリントのストライドと同じくらいになる。スプリント力が高ければこの部分が大きくなるので「ピッチアップ」の必要性が出てきます。

 

スプリント力のない選手は水平方向の移動が小さくなるので実際のハードリングでの移動も3mない状況になる。だから走る距離も長くなって6mくらいになるのかなと。スプリントがないのにストライドを確保しないといけなくなるのでバウンディングのような状況になる。そうであれば走力がない選手はできるだけ「遠くから遠く」でハードリングを行い、「走る距離」を短くするほうが記録の向上につながると思っています。これも他の人と話をしたことがないので正解かどうかは分かりませんが。強い選手ばかりを預かるチームであればそこまで考えなくても「3歩で行く」というのが当たり前になっています。私はできるだけ「幅広く」やりたいなと思っています。勝手にですが。

 

逆にスプリントがある選手はピッチを保たなければいけない。通常の100mでは後半スピードが落ちてきます。その要因はピッチの低下です。疲労から足が速く動かなくなってくるのでどうしてもピッチが落ちます。それにより「ストライド」が自然に伸びてしまう。空中に浮いている時間が長くなるのです。そうであればスプリントとショートハードルの感覚は完全に一致しないことになります。ショートハードルでは意識的に「最後までピッチを保つ」ことが求められるからです。「速い動きの中で動かし続ける」というのができるかどうかで後半のタイムが決まってきます。

 

14秒0を切る選手であればハードルインターバルを1秒10を切るタイムで進んでいきます。13秒5であれば1秒05くらいで進んでいく必要があります。後半に関しては「処理できない」ために減速してしまう部分があります。上述のように「ストライド」が伸びてしまうからです。踏切が近くなってしまって上に浮いてしまう。水平方向の移動ができなくなります。女子のショートハードルでは高さのピークは「ハードルの手前」に来ます。降りながらハードルを越えていく感じになります。近づけば近づくほど高さがでてしまうのでスプリントから離れてしまいます。

 

走る距離が5.5mになる。そうであればスプリントが高い選手は「スプリント」のストライドよりも少し狭くなります。また、ちょうどよいストライドの選手であっても結局はピッチが「間延び」してしまう後半の区間では「オーバーストライド」になってしまいます。ショートハードルはスプリント力も必要ですが、ここを専門になろうとするなら「後半のピッチの維持」が重要になってきます。処理できなくなるから。

 

1台目のアプローチの練習はどこでもやります。当然です。ここも重要だと思いますが、やはり「中盤以降のピッチの維持」はレースを大きく左右すると思っています。この部分に関してはあまり話をしたことがありません。誰も興味関心を持ってくれないので(笑)。まー時間があるときにこの部分に関しては書いていきたいと思っています。自分の頭の中の整理です。

 

昨年度運よく能力の高い選手と出会うことができました。この選手の動きを見る中で「どうしたらいいかな」を考えることができたというのが大きいと思います。それまでは国体などでしかショートハードルについて考えることはなかったので。そのタイミングでありがたいことにさらに考えるきっかけを与えてもらうこともありました。勉強になるなと。

 

なんか微妙な感じになってきたのでまた別に書きます。これは面白くないと思います(笑)。マニアックすぎて普通の人が見ても何を書いているか分からなくなるからです。まー関係ないので書いていきますが。

 

また書きます。

コメント
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