あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

すべての言葉は通り過ぎてゆく 第65回

2019-02-02 08:50:50 | Weblog


蝶人狂言綺語輯&バガテル―そんな私のここだけの話op.303


年が明けたが、なんの感慨もない。徒に馬齢を重ねてやろうと思うのみ。去年と変わらない青空をきれぎれの白い雲が流れている。あ、そうだ元旦の朝の残んの月と金星は、殊のほか綺麗でしたね。1/3

モザールのピアノソナタの第3楽章は、快速調ではあっても、その前の楽章のテーマを再現したりすることが多く、いわば回遊式の庭園を逍遥しているような趣があるので、私はまったくさにあらざる前進的なアレグロを散文詩で表現したいと夢想した。1/4

「顔の輝かない人は決して星になることがない。」ウィリアム・ブレイク「地獄の格言」土居光居訳1/5

「自己の翼を以て飛ぶ鳥は、高く翔りすぎるということはない。」ウィリアム・ブレイク「地獄の格言」土居光居訳1/6

あんな悶え顔して差し伸べる「天城越え」なんてもう聞き飽きた。繰り返し唄う方も嫌になるだろうが、聞く方はもっと嫌だ。もういい加減にして欲しい。「アンコ椿は恋の花」と同様に、まそのお、ゆわゆる賞味期限が尽きたのだ。1/7

1968年、一艙の船で南米ブラジルに渡った日本人家族の軌跡を記録したETⅤ「乗船名簿AR29」は、これを見ずして何を見るのか!という至高のドキュメンタリー番組。半世紀に亘って取材し続けた元NHKディレクター相田洋氏の執念が乗り移っている。
https://www.nhk.or.jp/docudocu/program/20/2259617/index.html 1/8

孔雀の高漫は神の光栄である。山羊の淫欲は神の寛容である。獅子の憤怒は神の知恵である。不仁の婦人の裸体は神の御業である。ウィリアム・ブレイク「地獄の格言」土居光居訳1/9

昨日ユニクロに行ってチノパンを買ったら値段が2千円も違っていたので返品しようと思って今日また行ったら昨日買って早速履いていたジーンズがずり落ちそうになったのでまずこいつから返品しようとトイレに行って当初返品しようと思っていたチノパンに履き替え売り場に行ったら値段はおらっちの勘違いでそのうえ「試着室で忘れ物ですよ」と鞄を持ってきてもらう始末。1/10

いくら「最終的かつ不可逆的」などと息巻いていても、ある政権のある政策や国際協定が、新たな民意を受けて誕生した新政権の新政策によって、突如卓袱台返しになるのは、古今東西よくある話。むしろ民意に耳を傾けない政権の存在こそが問題だ。1/11

この国で最大のリスクは安倍蚤糞であり、世界中で最大のリスクはトランプである。1/12

さらにいうなら、この国で最大のリスクは、安倍蚤糞を選んだ民草であり、世界中で最大のリスクは、トランプを選んだ民草である。1/13

またまた負けたキセノサト。怪我の治療に真面目に向き合わずに中途半端に休場を続け、出てくる度に平幕にコロコロ負ける弱い相撲取りを、なんで恋恋と横綱にしておくのかさっぱり分からない。1/14

パソコンが壊れ、洗濯機が壊れ、財布に入れていた歌舞伎のチケットが無くなった。新年早々碌でもないことばかりだ。1/15

籠池夫妻や村木厚子元厚生次官などの「小物日本人!?」だと平然と構えているが、偶々捕まえたのが超大物外人経営者で、海外マスコミや経団連会長までが「不法勾留」「人権侵害」「人質司法」などと騒ぎだすと、急にオタオタする検察。1/16

「勝負は、最後の最後まで捨ててはいけない」、ということを痛感させられた錦織選手の全豪オープン2回戦でした。1/17

安倍蚤糞忖度NHK報道番組ではなく、BS1の海外ドキュメンタリー番組で、中東紛争国や難民、ISの生きるか死ぬかの実態を知ると、この国の能天気なまでの平和に、胸を突かれるものがある。1/18

「最も手取早く言へば私は詩人といふ特殊なる人間の存在を否定する。詩を書く人を他の人が詩人と呼ぶのは差支ないが、其当人が自分は詩人であると思つては可けない、可けないと言つては妥当を欠くかも知れないが、さう思ふ事によつて其人の書く詩は堕落する。」石川啄木「食ふべき詩」11/19

「詩人たる資格は三つある。詩人は先第一に「人」でなければならぬ。第二に「人」でなければならぬ。第三に「人」でなければならぬ。さうして実に普通人の有つてゐる凡ての物を有つてゐるところの人でなければならぬ。」石川啄木「食ふべき詩」11/20

詩は所謂詩であっては可けない。人間の感情生活(もっと適当な言葉もあらうと思ふが)の変化の厳密なる報告、正直なる日記でなければならぬ。従って断片的でなければならぬ。―まとまりがあってはならぬ。石川啄木「食ふべき詩」11/21

全豪4回戦での錦織の粘り強いテニスに感動。2セットを先取されて諦めずに取り返し、最終セット5-8のタイブレークからの巻き返しは奇跡的だった。次は宿敵ジョコビッチとの対決だが、ここまでやったのだから以て瞑すべし。1/22

いったい誰が北方4島の2島への切り売り交渉を安倍蚤糞に許したというのだ。1/23

「今日は大和民族といふ好戦種族が、九州から東の方大和に都して居た蝦夷民族を侵撃して勝を制し、遂に日本嶋の中央を占領して、其酋張長が帝位に即き、神武天皇と名告つた紀念の日だ。」石川啄木明治41(1908)年2月11日紀元節の日記1/23

「与謝野氏の直した予の歌は、皆原作より悪い。感情が虚偽になつてゐる。所詮標準が違ふのであらうから仕方がないが、少し気持ちが悪い。」石川啄木明治41(1908)年4月27日の日記 1/24

全豪オープン、大坂なおみのファースト・サーブ。サッカーアジア杯、MF堂安のPK。ビデオ判定がなければ、試合はどうなっていたことやら。人間の眼なんて、当てにならないものだ。1/25

白鵬断トツで優勝と決め込んでいた初場所で、おもいもかけない3連敗。相撲もテニスもサッカーも政治も人世も、一寸先は闇だなあ。1/26

追いつかれた大坂なおみが、奇跡的に平常心を取り戻して優勝したのは素晴らしかったが、左手の怪我から立ち直って準優勝したペトラ・クビトバの感謝のスピーチが、まことに感動的だった。1/27

いつまでも続く泥濘の只中を、疲労困憊した心身を叱咤激励しながら、無明の彼方まで運び続けていくんだ。1/28

やまゆり園のようにいくら立派な福祉施設を作っても、障害者の世話をする人間の人間性が劣悪なら、一文の値打ちもない。利用者の身になれる人と、なれない人との人間性の差が、施設を地獄にもすれば、天国にもするのだ。1/29

「賛成」、「反対」は分かるが、「どちらでもない」というのはどういうことか?いくら考えてもどちらかに決め兼ねる?或いはどちらでもよい?或いはこの問題は複雑すぎてな自分の手に余るので、他人の判断に委ねる? 1/30

地道な調査なんか阿呆らしくてやってらんないというので、いつのまにか止めてしまう役所。それがバレタらやばいというので、ちゃんと調査していたというふりをする役所。そんな役人の監督をしていない大臣。そんな大臣を平気で任命する安倍蚤糞。1/31


METからキャスリーン・バトルを追い出したジェームズ・レヴァインが首になる 蝶人
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする