あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

早春洋画劇場10本立てずら 

2019-02-12 14:59:38 | Weblog


闇にまぎれて tyojin cine-archives vol.19412~19421


1)ラッセ・ハルストレム監督の「ギルバート・グレイプ」
ここで登場する発達障害児、ディカプリオが長じてあのデカプリオになるとは夢にも思わなかったなあ。確かウシガエルに空気を入れて破裂させるシーンがあったような気がするが残酷だからカットされたのかしら。

2)ロマン・ポランスキー監督の「テス」
暴漢に虐殺されたシャロン・テイトに捧げたポランスキー渾身の快作。この頃のキンスキーは演技はいまいちにしても楚々として可憐だが、15歳ごろからポランスキーに蹂躙されていたと聞かされると嫌になる。

3)ウェイン・ワン監督の「ジョイ・ラック・クラブ」
中国からアメリカにやってきた4組の母娘がいかに苦労したかをじっくり描き出す。

4)ブライアン・デ・パルマ監督の「カリートの道」
この人アル・パチーノも刑務所から出て断固更生を自他に明言するのだが、だんだんずるずると昔馴染みや親友の義理に引きずられて、とうとうバハマの極楽島への道が閉ざされてしまう。昔バハマへ行ったことがあるけど、別の地上の楽園ではない。すぐに退屈すると思うよ。

5)ピーター・ボクダノヴィチ監督の「デイジー・ミラー」
男をおちょくり廻していたおきゃんな女、シビル・シェパードが、じつは男、バリー・ブラウンの求愛を待っていたという消耗な映画。こんな詰まらん映画をなんでボクダノヴィチが撮ったのか、ぼく分からない。

6)ゲイリー・マーシャル監督の「フォーエバー・フレンズ」
ベット・ミドラーとバーバラ・ハーシーの生涯にわたる友情の物語。始めは馬鹿にしていたがだんだん引き込まれてしまった。甘くて粗雑ではあるけれどいわゆるひとつのウエルメイドなハリウッド映画かな。

7)ジョゼ・ジョバンニ監督の「暗黒街のふたり」
刑務所から出てきた犯罪者の更生がいかに難事業であるか、ギロチンならずとも死刑がいかに残酷な殺人であるかに気付かせてくれる映画。しかしギャバンもドロンも別に「暗黒街」の人ではないぞ。原題は「町の2人」ずら。

8)ロバート・ベントン監督の「クレイマー、クレイマー」
激しく争うクレイマー夫妻は、最後の最後に妥協?して、息子はダスティン・ホフマンの手に戻るように見えるが、予断は許さない。妻のメリル・ストリープが1対1で息子と話している間に、何が起こるのかを映画は描かないで終わるからである。

9)トム・フーパー監督の「レ・ミゼラブル」
ユゴーの原作はいいけれど、なんでミュージカル仕立ての映画にするのか。じつに迷惑ずら。役者もラッセル・クロウ以外はみな嫌いです。市街戦をする時のバリケードは民家の家具を使うとは意外だった。

10)ロベール・アンリコ監督の「冒険者たち」
ジョアンナ・シムカスが潜水服で海に沈んだところで終わるのかと思っていたが実はそれからドンドンパチパチが始まるのだった。しかしその後彼女がシドニー・ポワチエと結婚して映画界を引退するとは夢にも思わなかったずら。

 我がもし教育大に入っていたら革マルの海老原君のようになっていたかも 蝶人
コメント
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