闇にまぎれて tyojin cine-archives vol.2070~74
1)深作欣二監督の「バトル・ロワイアル」
大人と権力の命令で子供同士が殺し合う話だが、あまりにも荒唐無稽で見ていて阿呆らしくなる。
2)小津安二郎監督の「早春」
小津安二郎の不朽の名作。相変わらず東京駅、丸ビル周辺のショットが郷愁を誘うが、本作で強烈な芳香を放つのは妻(淡島千景)あるリーマン(池部良)に肉薄していくワーキングウウマン岸恵子の魔力。ここにはありふれた不倫でありながら、それを超越する永遠の恋する女性像が、鮮やかに描き出され、これはもしかすると岸、池部のみならず小津の代表作かもしれない。「東京物語」では左から右に走る列車がここでは逆に走ってラストを迎える。
3)井筒和幸監督の「パッチギ!」
2004年製作の井筒選手渾身の力作。裏京都で激突する在日韓国人と日本のアカンタレども。政治的民族的差別と偏見を貫く一筋の愛が鮮烈に描かれる。
いまのへなちょこ監督には観光バスをひっくり返すシーンだって撮れないだろう。クスリ騒動の沢尻選手がここではいい味を出している。
4)マーチン・スコセッシ監督の「沈黙 サイレンス」
「踏むのだ。踏んでもいいのだ。」と神はほんとに囁くのだろうか。
私はあんな過酷な拷問に耐えたキリシタンのような信仰も根性も持ち合わせていない。
スコセッシはどうなんだろう。
5)ピーター・ランデズマン監督の「ザ・シークレットマン」
ウオーターゲート事件の「デイープ・スロート」が大活躍するが、彼はなんとCIAの副長官だった。
こういう大物が謀反しない限り、安倍蚤糞政権を転覆することなんかできやしなんだと納得させる映画ずら。
愛犬ムク死んでのちはご近所のタロウ、ジロウ、ゴンちゃんを可愛がるのみ 蝶人