音楽千夜一夜第442回
アンドレ・クリュイタンスは昔から好きな指揮者で、ベルリン・フィルを振ったベートーヴェンの交響曲全集などを愛聴してきたのだが、このワーグナーはなんじゃらほい。
彼がバイロイトで録れた1955年夏の「タンホイザー」、57年の「ニュルンベルグのマイスタージンガー」、1958年の「ローエングリン」の3曲を収めた独ドクメント盤のモノラルCDを、いくら聞いても聴いても、さしたる感銘を覚えないのはとても残念じゃッた。残念、残念、残念じゃッた。

シューベルトの「未完成」を聴き思うこといかなる生も未完成なり 蝶人