闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.2473~82
1)山田洋次監督の「家族はつらいよ2」
「家族はつらいよ」とほぼ同じ役者で固めたウエルメイドの2016年の喜劇映画ずら。
2)山田洋次監督の「隠し剣 鬼の爪」
喜劇のみならず山田は時代劇もうまい。藤沢周平の原作を2004年に永瀬正敏、吉岡秀雄、小澤征悦、松たか子をうまく使いこなして料理している。
3)平山秀幸監督の「必死剣 鳥刺し」
藤沢周平の原作を2010年に映画化しているが、ラストのトヨエツの断末魔の立ち回りが物凄い。見逃すなかれ。
4)大林宣彦監督の「理由」
宮部みゆきの原作を2004年に映画化したものだが、だからといううて泣いて喜ぶがものはないずら。
5)藤田敏八監督の「赤ちょうちん」
秋吉久美子が主演する1974年の映画。かぐや姫の同名のフォークソングに依拠して作られたようなぐちゃぐちゃの青春映画。
6)藤田敏八監督の「妹」
「赤ちょうちん」と同じく1974年の秋吉久美子主演のかぐや姫に依拠するぐにょぐにょ映画だが「赤ちょうちん」よりマシ。
7)阪本順治監督の「魂萌え」
桐野夏生の原作で2006年の製作。夫に急死された妻が悪戦苦闘しながら生きていく物語で、だんだん風吹ジュンが若がえって美人になっていくずら。
8)周防正行監督の「それでもボクはやっていない」
もののはずみで痴漢と決め付けられ、不当に勾留されて罪人扱いされるとは!現代社会の司法制度の実態を暴き、その矛盾を鋭く突きつける2007年の問題作。しかしなんで奥さんの草刈民代はでないんだ。
9)小林政弘監督の「海辺のリア」
仲代達矢、黒木華、原田美枝子、小林薫、阿部寛を使いながらなんとまあ下らない映画をつくることよ。2017年の製作。
10)蔵原惟繕監督の「愛の渇き」
三島由紀夫の原作を1967年に映画化。若く逞しい肉体に魅せられた若い未亡人の性的執着がもたらす悲劇を描くが、その結末は不可解そのもの。しかしヒロインの浅岡ルリ子をこれほど美しく白黒画面に定着した映画は他にない。キャメラマンの間宮善雄は彼女に惚れていたのだろう。
曇りではなく雨じゃんかNHKの天気予報は時々外れる 蝶人