闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.2518~27
1)スアース・アッテラ監督の「薔薇は死んだ」
珍しや2015年のハンガリー映画。娼婦上がりの「貴夫人」を巡る愛憎と殺人劇でまあ最後までねばっこく見せる。
2)ザック・スナイダー監督の「マン・オブ・スティール」
クリプトン星におけるスーパーマンの誕生から地球での大活躍までを詳細に語り直した2013年の超大作。ヘンリー・カヴィルよりやっぱりクリストファー・りーヴのほうが良かったなあ。
3)ザック・スナイダー監督の「バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生」
2016年の「マン・オブ・スティール」の続編。地球での人気が衰えてきたところにバットマンと猛女ワンダーウーマンがゲバルトを仕掛け、そこへもってきてクリプトン星の生き残りのキングコングが殴り込みを掛けてきて、可哀想にスーパーマンはとうとう死んでしまう。やれやれ。
4)ドゥ二・ヴィルヌーヴ監督の「静かなる叫び」
1989年12月6日にカナダのモントリオール理工科大学で起こった銃撃事件にもとづく2009年のモノクロ・カナダ映画。犯人はウーマンリブ撲滅を叫ぶ狂気の学生だったが、なぜこのような事件を引き起こしたかは物語られない。
5)アンドリュー・ハットン監督の「ゴッホ 真実の手紙」
2010年のBBC製作の映画で、なんとシャーロックホームズ役のカンバーバッチがゴッホを熱演。台詞は全部ゴッホの手紙からの引用で彼の波乱の生涯をヂョkメンタリー風に追う。手紙は901通というておったが実際には819通なり。
6)アーヴィング・ラパー監督の「アメリカ交響楽」
アメリカ音楽界の天才児、ジョージ・ガーシュウィンの生涯を描く、ああ堂々の1945年の伝記映画ずら。ロバート・アルダが主役だがなかなかハンサムで好演。「ラプソデイ・イン・ブルー」をはじめ彼の名曲がふんだんに聴ける。それにしてもわずか38才で夭折したとは残念!
7)トーマス・アルフレッドサン監督の「裏切りのサーカス」
ジョン・ル・カレの原作を2011年に映画化した国際スパイ物。ゲイリー・オールドマンが渋い。英国とソ連はかくも熾烈なスパイ合戦を繰り拡げていたのであるか。
8)デニス・スコボゾウ監督の「ドニエプル攻防決戦1941」
進撃するドイツ軍を死力を尽くして阻止しようとするソ連軍。主たる登場人物がほとんど死んでしまうというすさまじさに圧倒されるが、とりわけスターリン主流派に批判され、粛清寸前に現場復帰した連隊長のいきざまに打たれる。2013年のロシア映画。
9)セルゲイ・ボボフ監督の「スターリングラード大進撃」
2015年のロシア映画。ヒトラーの蒼き野望とかいう訳ん分からぬ副題がついているが、監督が描こうとしているのは、むしろ大会戦にまつわる若き異民族兵士の友情だろう。
10)アルベルト・ロドリゲス監督の「マーシュランド」
2014年製作のスペインの犯罪映画ずら。フランコ独裁の黒い影がぬぐいきれないアンダルシアの田舎で起こった残虐な殺人事件を追う2人の刑事。ときおり挿入される現場の空撮シーンが比類なく美しい。
我を見よあたしを見てねと咲き誇る これほど多くの桜があった 蝶人