蝶人狂人綺語&バガテル―そんな私のここだけの話第388回
○転任社員送別会/同僚のあいさつ
企画研究室の佐藤です。*1
本日は同期入社の井上君が英国オックスフォード大学に留学される壮行会ということで大阪支店からやってまいりました。*2
私たちは、昭和53年入社の同期で、出身学校は違ったのですが、たまたま専攻が高分子化学だったことと、趣味がジャズだったこと、それから偶然にも昭和58年から60年までボストンのマサチューセッツ工科大学に二人そろって留学したこと、などがきっかけで、公私両面にわたって親しくお付き合いしてきました。*3
井上君はMITの研究者から「ミスター・キューリー」と呼ばれていました。それは夢中で思索に耽るあまり時々ポストや電柱にぶつかったあのジョリオ・キューリーの姿に井上君は限りなく近かったからです。
その後わが社のエース技術者になってゆく井上君の原点は、そのボストン時代にあったと私はにらんでいます。最近井上君の研究はますます油が乗り、わが国のみならず国際的にも高く評価されております。*4
どうか英国でも健康に気をつけてこの際思い切ってノーベル賞クラスを狙ってみてください。私たちも応援します。
○アドバイス
*1出席者の顔ぶれを見て、自己紹介の内容を考える。この場合はあいさつする人が久し振りに主賓たちと再会したという設定。
*2主賓との関係や交友のあらましを要領よく紹介する。
*3出席者が知らない主賓の意外なエピソードを紹介してみよう。
*4健康と成功を願って力強く転任者を送り出そう。

民草はみなマスクし会食も我慢しおれどコロナは暴れる 蝶人