あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

いろんな映画6本立

2017-05-16 11:11:41 | Weblog


闇にまぎれて tyojin cine-archives vol.1176、77,78,79,80,1181



○マイク・ニューウェル監督の「プリンス・オブ・ペルシャ」をみて

なんかよお知らんけど1分間だけ時間を止めることができる秘剣を争奪するアホらしくも騒がしいお噺ずら。主人公とヒロインの顔が気に食わない。


○スティーブン・ソマーズ監督の「ハムナプトラ」をみて

スカラベの別名はフンコロガシ。ファーブルの「昆虫記」にも登場する愛すべき甲虫であるが、この映画では人肉を貪り喰らう。いくら映画でもこいう出鱈目は許されるものではない。

○ルパートー・ワイアット監督の「猿の惑星/ジェネシス」をみて

進化した猿が特効薬を与えられてさらに賢くなって人類に戦いを挑む話。霊長類とはいうてもたかが猿のくせに偉そうにしていると反乱猿に乗り越えられるという教訓映画ずら。


○ドミヌク・セナ監督の「60セカンズ」をみて

自動車泥棒の弟が殺されそうになったというので堅気になっていた兄(ニコラス・ケイジ)がまた自動車泥棒に手を染めて、殺されそうになるアホらしい話ずら。若かりし日のアンジェリーナ・ジョリーがヤンキーやってるずら。


○オリヴィエ・メガトン監督の「96時間/リベンジ」をみて

妻と人質にとられた男が、娘の協力を得てなんとか窮地を脱して反撃するお噺。妻は拷問されて切り刻まれるところだったが、危うく助かった。そこんところはさすが映画だなあ。


○アントワーン・フークア監督の「ザ・シューター」をみて

1600メートルの彼方から大統領を狙撃できる男が大統領狙撃犯のワナをかけられて死ぬような思いをする噺。しかし1キロ半以上の遠距離でっせ。ほんまかいな。


  内閣も総理大臣もこの国も日本会議に乗っ取られて久しい 蝶人




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ニコラス・レイ監督の「理由なき反抗」をみて

2017-05-15 10:41:19 | Weblog


闇にまぎれて tyojin cine-archives vol.1175


久しぶりに再見したが、やはりジェームズ・ディーンの神経質な演技が最後まで気になった。アクターズスタジオではああいうエキセントリックな演技を学生に強いていたのかしらん。

この映画のアイトル通りの若さゆえの無謀な「理由なき反抗」が爆発して、結局サル・ミネオが死んでしまうのだが、あまり可哀想という気もしないのは、こちとらが青春の若気の過ちをもうとっくに忘れ去ってしまったからに違いない。

主なロケ地はグリフィス天文台だが、むかしここでテレビCMを制作したことがあるので、妙に懐かしかった。

    憲法より閣議決定を優先するこんな日本に誰がした 蝶人

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自由律詩歌その22

2017-05-14 10:11:04 | Weblog


ある晴れた日に 第452回



きさきさきさ
きしきしきし
きすきすきす
きせきせきせ
きそきそきそ
きたきたきた
きちきちきち
きつきつきつ
きてきてきて
きときときと
きなきなきな
きにきにきに
きぬきぬきぬ
きねきねきね
きのきのきの
きはきはきは
きひきひきひ
きふきふきふ
きへきへきへ
きほきほきほ
きまきまきま
きみきみきみ
きむきむきむ
きめきめきめ
きもきもきも
きやきやきや
きゆきゆきゆ
きよきよきよ
きらきらきら
きりきりきり
きるきるきる
きれきれきれ
きろきろきろ
きわきわきわ
きんきんきん


 監視カメラではまだ安心できないと「共謀罪」で投網を掛ける 蝶人
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4人のヒロインたち

2017-05-13 10:24:14 | Weblog


闇にまぎれて tyojin cine-archives vol.1171、1172,1173,1174


○ターセム・シン監督の「白雪姫と鏡の女王」をみて

悪辣な鏡の女王を演じるジュリア・ロバーツがうってつけ。白雪姫のリリー・コリンズを喰いまくります。


○マイケル・リッチー監督の「がんばれ!ベアーズ」をみて

ウォルター・マッソー監督の元で戦う1976年製作の少年少女野球映画。ピッチャー役はテイタム・オニールだが「ペーパームーン」ほどの輝きはない。大人の思惑を吹き飛ばす子供ごころずら。


○マイケル・パウエル監督の「赤い靴」をみて

その靴をはくと踊り子(モイラ・シアラー)は踊りを止めることができない。赤い靴とはなんの象徴であろうか?この映画が大好きなスコセッシがデジタル版を完成させたそうだがどこが良かったのかしら。


○リチアーノ・サルチェ監督の「狂ったバカンス」をみて

技師の中年男が自由奔放な娘や若者たちに翻弄されて放り出されるイタリア製のコメディ映画ずら。60年代特有のアナーキーな気分が底流しているのが興味深い。小悪魔役のヒロイン、カトリーヌ・スパークはいいなあ!


  このたびは「共謀罪」で脳内透視監視カメラじゃ安心できない 蝶人

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リチャード・アッテンボロー監督の「ガンジー」をみて

2017-05-12 14:01:58 | Weblog


闇にまぎれて tyojin cine-archives vol.1170


ガンジーは、英国の植民地インドを独立に導きながら、凶弾に斃れた悲劇の英雄の一代記。普通の人間として当然の権利を獲得するために権力に対する非暴力による非妥協的な捨て身の反抗を貫いた。

その無手勝流の生き方は、弱肉強食のいっそう甚だしい現代にあってほとんど奇跡のように感じられるが、彼こそは非武装中立という画期的な政治思想のさきがけといえるだろう。

この春からアホ馬鹿安倍蚤糞内閣が「道徳」を必修科目にしたそうだが、生徒にはこういう作品を含めた内外のいろんな映画をみせるといいのではなかろうか。


  天皇制に反対する歌などは載せないだろうとはなから自粛してしまう虚しさ 蝶人
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新潮日本古典集成版「源氏物語二」を読んで

2017-05-11 11:08:14 | Weblog


照る日曇る日第965回

新潮日本古典集成というシリーズは、類書と違って上段の解説のほかに、原文の右側の要所要所に朱文字の語釈が付されているので、難解な平安時代の日本語もかなり容易に読みくだすことが出来るのでとても重宝している。

「平家」の後に「源氏」というのは順序が逆かもしれないが、とりあえず2巻目から入ってみたら、それまでの与謝野や谷崎や林や橋本やウェイリーなんかより物語がガッツリ頭と体に沁み込んだのは、つまり他人のホンヤクという回路なんて不要だったというあたりまえのことに気づかされたわけで、えらい遠回りしてホンマ御苦労さんじゃった。

思えば平安から平成まで日本語の文法なんて基本的にはちっとも変っていないから読めば分かるんである。

本巻が取り上げているのは「紅葉賀」から「明石」までであるが、本職の政治なんかなーんもやらないで情事にうつつを抜かし、ちょっといい女と見れば飛びつくこの稀代の色魔が、右大臣に娘、朧月夜との事後の現場を押さえられては官位を召しあがられ、「須磨」への左遷もむべなるかなと言わざるを得ないなあ。

「須磨」から「明石」へ移動した「無実」の源氏が政界にカムバックするのは、桐壺の亡霊が朱雀帝を恫喝して眼病にし、太政大臣を冥界に追いやって弘徽殿の大后をも病の床にちかせるからであるが、ちょっと出来過ぎのシナリオのような気もするんですね。

     三権と日本国憲法を乗っ取った岸信介亡霊内閣 蝶人



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菫程の小さき人に生まれたし

2017-05-10 10:54:41 | Weblog


遥かな昔遠い所で第87回 &鎌倉ちょっと不思議な物語第380回


今年もまた春が来ました。亀田さんの庭に桜の花が咲き、樋口さんの庭ではだいぶ前から白いモクレンが咲き誇っています。

朝の驟雨がお昼にはおさまって青空がのぞいたので、妻君と一緒に近くの朝比奈の滝まで散歩に出かけました。土饅頭のようなうてなの上には、朝の光をさんさんと浴びて、無数のスミレが可憐な水色の花をつけています。

私は漱石の「菫程の小さき人に生まれたし」という俳句を思い出し、生まれ変わったら来世ではこの美しい植物、あるいはその上空を飛び回っていたルリタテハになりたいと念じたことでした。

漱石は絵も字も名刺までもとても小さくて細いのを好む人で、それがこの作家の独特の繊細さと狂気すれすれの神経過敏の度合いを物語っていると思います。
どうして急に漱石を思い出したかというと、私の家のカレンダーが漱石だからです。1年12か月の12枚全部が、漱石が実際に書いた和洋の数字でできているという、世にも不思議なカレンダーを毎日眺めているので、散歩しているときにもふいに漱石が出てきたのでしょう。

朝比奈の滝が昨夜来の雨で増水して音を立てて落下しています。すぐそばには鎌倉市が2,3日前に立てた「国史跡朝夷奈切通し」の看板があって、当地の由来が4カ国語で説明されています。

私たちは無人の朝比奈峠をゆっくりと登って行きました。左右の沢からは清流が勢いよく流れ下り、その音がウグイスやキセキレイのさえずりと混じってまるでこの世の極楽のような気持ちにさせてくれます。

私は妻を落葉が散り敷いた斜面に案内し、「ほら見てごらん、今年もオタマが孵ったんだよ」と自慢げに言いました。もう10年以上前からこの一角はいろんな種類のカエルが水溜りで交尾し天然自然に産卵する、市内でも貴重な場所なのです。

ところが市の土木課が突然「世界遺産にするための環境整備」と称してこの周辺の樹木を伐採し、いままであった数少ない水溜りをブルドーザーで埋めてしまいました。

仕方なく私は長靴を履き、スコップを持って汗だくで原状を回復してやったのですが、そのささやかなスペースに今年もまたいくつかのカエルの卵とそこから孵化した小さなオタマジャクシを見つけたときの喜びは、なにものにもかえがたいほどでした。

「あらまあ、おかあさんガエルがいるじゃないの」
と妻が驚いたように言いました。見ると水溜りの中に一匹の黄色いカエルが両手と両足を少し広げるようにしてふわりと浮かんでいます。

「おやおや、これはびっくりだ。ようこそカエルさん」と私が言うと、そのカエルが突き出した瞳をちょっと右に動かして私たちの方を見ました。

カエル君をあんまり驚かせるとよくないので、隣の水溜りを覗いてみると、なんとそこにももう一匹のチビガエルがあわてて水底に潜り込もうとしていました。

市役所があれほど野蛮な工事を行なったので、あんきに冬眠していた動物たちは全滅したのではないかと心配していたのですが、杞憂だったようです。

「また昔のように一〇組以上のカエルが盛大に交尾するようになると楽しいよね」
と妻が言ったので、私は「うん」と大きく頷き、
「しかしこのままだと蛇や人に見つかって全滅するおそれがあるから、ここのオタマを今のうちに分配しておこう」
と言いながら、掌に掬った小さなオタマジャクシを、近くの他の水溜りにせっせせっせと移してやりました。

家計や日本経済と同じで、こういう風にリスクヘッジしておかないと、現在またまたま繁盛している生息箇所も、初夏の旅立ちまでの長丁場に、不意に破壊されたり、死滅してしまう危険があるのです。

「やっと終わったぞ。今年もなんとか元気に生き延びてくれよな」
と、祈る思いで緑色のうるんだ卵の塊を見つめていると、
「おとうさーーん。おかあさーーん」
という野太い声が、峠の麓の方から聞こえてきました。私たちが散歩に出たと知った長男が、急いであとを追いかけてきたのでしょう。

その声に驚いてウグイスが飛び立った椿の梢から、一輪の紅い花弁がぽとりと落ちました。


   ハクモクレンとコブシの見分けがつかぬ人 蝶人


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英国映画2本立て

2017-05-09 13:31:30 | Weblog


闇にまぎれて tyojin cine-archives vol.1168、1169


○ニール・ナイチンゲール&パトリック・モリス監督の「ネーチャー」をみて

英国のBBCが、世界の海空砂漠氷に住む生き物たちの生態を最新テクで特撮した自然ドキュメンタリー映画。まあそこそこの出来ずら。


○リチャード・カーティス監督の「パイレーツ・ロック」をみて

60年代に英国の熱烈なロックファンが、公権力の規制を逃れて、北海上にうかぶ襤褸舟のから海賊放送を続けていた話を、英独共作で映画にした。

ビートルズ出現以前のかのクラシック帝国では、ロックンロールが蛇蝎のごとく忌み嫌われていたんだろうなあ。

沈みかけた海賊船がファンたちの船に救済される図は、第2次大戦中のダンケルクの撤退の挿話を想起させる。


「ロッキー」のスターローンの真似をしてフィラデルフィア美術館の階段に立つ男 蝶人

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新潮日本古典集成版・水原一校注「平家物語下」を読んで

2017-05-08 13:37:51 | Weblog


照る日曇る日第964回


「巻第10藤戸」における佐々木三郎の海渡りは目覚ましい殊勲だが、漁民斬り(能にもなっている)の後味は悪い。

「巻第11扇の的」における那須与一の的中の後で、伊勢の三郎が与一に命じて、名人芸に感に堪えずに踊っている平家の老武者を射抜くのは興ざめである。その後両軍は小競り合いから一大ゲバルトになり、弓を拾おうとした義経は、悪七兵衛景清に追われて九死に一生を得るのである。

平家滅亡に大きな功績のあった義経、そして義経の兄範頼が、ほかならぬ頼朝によって誅殺され、平家の武者景清のほうが長生きするとは、いったい誰が想像しただろうか。

「巻第10」では、先帝、2位殿、能登殿、知盛の最期が、「巻第12」の「大臣殿最後」では、平宗盛と重衡の最期が粛々と描かれるが、ひとたびは安堵された平家の正統を受け継ぐ維盛の長男六代が、頼朝の死後32歳にして、鎌倉の六浦坂(一説では逗子田越川)で処刑される。

たいていの一方系写本による平家物語は、巻尾に御白川法王が大原に御幸して建礼門院を訪ねる「潅頂の巻」で終わるのだが、珍しや八坂系版の本巻は、平家の最後の後継ぎである「六代」が斬首される「断絶平家」で、源平逆転の一大ドラマの幕を閉じる。さうして、

  それよりしてぞ、平家の子孫は絶えにけり。

というエピローグの言葉が、「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。奢れる人も久しからず、ただ春の夜の夢の如し。たけき者も終にはほろびぬ、ひとへに風の前の塵に同じ」というプロローグと、まるで円弧のようにつながって来て、覚えず胸に悲嘆が迫るのである。


  ただⅠ首の歌すら生みだすこともなく大連休は過ぎ去りにけり 蝶人

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ポール・オースター著・柴田元幸訳「内面からの報告書」を読んで

2017-05-07 13:35:21 | Weblog


照る日曇る日第963回


前作「冬の日誌」が体の記憶を綴ったのに対して、これは作家の若き日の心の記憶を取り扱ったレポートのようなドキュメンタリーのような、半自叙伝のような、しかしまあ小説である。

1947年ニューアーク生まれのこの作家は私とは3歳違いなので、月旅行とかバトナム戦争とか学生反乱とか世界の歴史的事件をほぼ同時期に見聞きしたり体験したりしているはずなのだが、つらつら読んでいくと東西の2人の若者の人生経験のあまりの違いに愕然としてしまう。

けれどももはや忘れ去ってしまったはずの大過去の奥底まで潜りに潜って作者が発掘してきたあれやこれやの記憶の断片は極めて興味深いもので、こういう無酸素呼吸の沈潜がいかに精神生活の創造と再建に役立つものであるかを具体的に証明している。

私も棺桶に潜ったつもりでおのれの無意識下の意識を呼び覚ましてみようかなあ、と思ったり、思わなかったりしたことだった、


   アメリカも日本も中露もEUもシリアも朝鮮もない地球 蝶人

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すべての選択肢が、テーブルの上に、乗っている。

2017-05-06 09:59:41 | Weblog


ある晴れた日に第451回&これでも詩かよ 第211番


天丼、うな丼、親子丼
タコ焼き、すき焼き、もんじゃ焼き
フレンチ、パスタ、懐石料理 
すべての料理が、テーブルの上に、乗っている

回れ、回れ、グルグル回れ
回れ、回れ、グルグル回れ
テーブルの上に、あらないものは、あらない

コーヒー、紅茶、モンブラン
水蜜、干し柿、三浦西瓜
かりんとう、かっぱえびせん、五色豆
すべてのデザートが、テーブルの上に、乗っている

すべてが、欲しい
いますぐ、欲しい
なんでも、いいから
おいらに、寄越せ

モンロー、ヘップバーン、エリザベス・テイラー
原節子、若尾文子、大地喜和子
黒木メイサ、黒谷友香、比嘉愛末
すべてのナオンが、テーブルの上に、乗っている

浣腸、お漏らし、女装っ子
アナル、スカトロ、野外露出
鞭打ち、緊縛、女王様
すべてのヘンタイが、テーブルの上に、乗っている

すべてが、欲しい
いますぐ、欲しい
おれさえよければ、それでよい
お前のことなど、知らんわい

回れ、回れ、グルグル回れ
回れ、回れ、グルグル回れ
テーブルの上に、あらないものは、あらない

たけし、さんま、ぶらタモリ
くまモン、アトム、鉄人28号
6つ子、ドラえもん、サザエさん
すべてのキャラが、テーブルの上に、乗っている

パチンコ、水鉄砲、二丁拳銃、
大刀、脇差、切り出しナイフ
長刀、刺身庖丁、マシンガン、
すべてのお道具が、テーブルの上に、乗っている

すべてが、欲しい
いますぐ、欲しい
なんでも、いいから
おいらに、寄越せ

陸軍、海軍、空軍
原爆、水爆、化学兵器
ノドン、テポドン、サタン2
すべての軍備が、テーブルの上に、乗っている

秘密保護法、凶暴罪、密告社会
9条粉砕、憲法改悪、立憲主義蹂躙
1強独裁、1億奴隷化、1億玉砕
すべての元凶が、テーブルの上に、乗っている

安保法制、集団自衛権、行使容認
武器輸出、駆け付け警護、海外派兵
半島有事 カールビンソン 先制攻撃
すべての喫緊が、テーブルの上に、乗っている

回れ、回れ、グルグル回れ
回れ、回れ、グルグル回れ
テーブルの上に、あらないものは、あらない

すべてが、欲しい
いますぐ、欲しい
おれさえよければ、それでよい
お前のことなど、知らんわい

アメリカ、日本、北朝鮮
英仏、露中、シリアトルコ
スイス、吉里吉里国、ニューアトランティス
すべての「国体」が、テーブルの上に、乗っている

ポル・ポト、ヒトラー、スターリン
アベ、トランプ、キム・ジョンウン 
ガンジー、ゲバラ、聖徳太子
すべての政治家が、テーブルの上に、乗っている

回れ、回れ、グルグル回れ
回れ、回れ、グルグル回れ
テーブルの上に、あらないものは、あらない

Go Go Go & Goes On!
ぐるぐる回る、僕らのテーブル
Go Go Go & Goes On!
お好きなものを、より取り見取り

Dance dance dance dance!
踊れ、踊れ、みんなで踊れ!
Dance dance dance dance!
猫じゃ、猫じゃと、みんなで踊れ!


*お断り
「すべての選択肢がテーブルの上に乗っている」は、米国のトランプ大統領のTwitterでの発言、「All options( are )on the table」を、「あらない」は、村上春樹氏の「騎士団長殺し」の用語を、「Go Go Go & Goes On!」は、故糸居五郎氏の決め台詞、「Dance dance dance dance!」は、A.ランボーの「地獄の季節」から無断引用しました。


  トランプも安倍もキムもプーチンもみんなみんな消えてなくなれ 蝶人


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鎌倉国宝館にて「鎌倉の至宝・優美なる慶派のほとけ」展をみて

2017-05-05 10:01:28 | Weblog


蝶人物見遊山記 第239回&鎌倉ちょっと不思議な物語第379回


慶派というのは平安時代以降、運慶の父親、康慶に始まる「慶」の字のつく仏師たちの系譜らしいのですが、私は本展のメインとして展示されていた鎌倉の教恩寺と秦野の金剛寺の阿弥陀如来&両脇侍像にはさしたる感銘は覚えませんでした。

その代わりと言ってはなんですが、今回はじめて気付いたのは蘭渓道隆の書の素晴らしさと北条時宗、無学祖元の書の素晴らしい拙さでした。

南宋からの渡来僧、蘭渓道隆は北条時頼の招きで鎌倉に入り、建長寺を創建しましたが、国宝の「法語規則」の見事な書跡をみているとあまりにも完璧すぎて嫌になります。

ところが蘭渓道隆の死後、北条時宗が同じ南宋から呼んだ無学祖元の筆跡はといううと、これが時宗と同じかもっと下手くそであることに気づいて私は嬉しくなりました。

下手くそというても、優等生的な蘭渓道隆の書なんか糞喰らえ、とでもいうような実に素朴な味わいのある朴訥な下手糞なのです。もともと書が苦手であった時宗は、南宋にあった祖元の仮名釘流の、しかしじつに人間味のある筆跡を見てその人物を見抜き、鎌倉へ招聘したのではないでしょうか。

ふたつ並んで展示されているふたりの書状を眺めていると、だんだんそんな気がしてくるから不思議です。

この展覧会は来たる6月4日まで鶴岡八幡宮の境内の国宝館で開催されているので、ぜひご自分の目でお確かめ下さい。


    時宗の別称は「朗然居士」明朗闊達な若者なりしか  蝶人

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鏑木清方記念美術館で「女性美と自然美」展をみて

2017-05-04 10:03:15 | Weblog


蝶人物見遊山記 第238回&鎌倉ちょっと不思議な物語第378回


小町通りの奥まった一角にひっそりと佇む鏑木清方旧邸跡では没後45年を記念して「神奈川とのゆかり」コレクションが珍しい初公開品も含めて狭いながらもバラエティ豊かに展示されています。

私がここに通うのは、彼独自のビリジアンカラーの美しさを堪能するためですが、今回戦後初めて公開された「五十鈴川」という個人蔵の絹本着色の軸物には恐れ入りました。

これは1943年から44年に制作され、お伊勢参りにやって来た2人の若い女性が、昔からのしきたりに従って、五十鈴川のほとりに端坐して両手を清めているという、どうということもない、いつもの美人画ですが、驚いたことに、これは大政翼賛会主催の「戦艦に寄贈する絵画展」に出品された、いわゆるひとつの戦争画なのです。

確かに伊勢神宮、五十鈴川というシチュエーションは、当時猛威を振るっていた国家主義、日本主義に迎合協賛しているとはいえ、1億玉砕の総力戦のただ中にあって、これほどのどかな浮世離れした美人画を平然と描きあげ、戦艦の1室で飾ってもらおうとする画家は、清方以外はいなかったのではないでしょうか。

戦時の流れをすべて遮断した時空を仮構することによって、人工的な極楽と永遠の平和を出現させた、このあくまでも優美で典雅な絵は、同時代に「細雪」を書いた谷崎潤一郎と同じような意味合いの、反時代的反戦作品と言うても過言ではないでしょう。

なお同展は来る5月24日までひそりと開催ちう。


       心臓の痛みに耐えて五月哉 蝶人

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すべての言葉は通り過ぎてゆく 第46回

2017-05-03 10:59:51 | Weblog


西暦2017年卯月蝶人狂言綺語輯&バガテル―そんな私のここだけの話 op. 251


君は言葉を書きとめるために、机に向かうが、頭の中ではまだ歩いている。聞こえているのは心臓のリズム、心臓の鼓動だ。「「神曲」に取り組んでいる間ダンテは何足サンダルをはきつぶしただろう。(マンデリシュターム)」小さなダンスとしての書くこと。ポール・オースター「冬の日誌」柴田元幸訳より4/1

「生の終わりは苦々しいものだ。」ジョゼフ・ジュペール1814年
「人は愛すべき人間として死なねばならない(できるものなら)。」同1851年
ポール・オースター「冬の日誌」柴田元幸訳より4/2

ある人曰く、「全山より一樹、一樹より一枝、一枝より一花が美しい。」4/3

野党は「共謀罪」の審議を拒否して、安倍蚤糞夫妻の森友疑惑の解明に全力を尽くし、安倍蚤糞を退陣に追い込むべきだ。4/4

「自殺してもいい。2つのときにだ。戦争にひきだされて敵を殺せと命令された場合、敵を殺したくなかったら、自殺したらいい。君は男だから、女を強姦したくなったら、その前に首をくくって死んだらいい」鶴見俊輔「教育再定義への試み」

「ソロンは、国内にしばしば党争が起こるにもかかわらず、市民の中には無関心から成り行きに委せるのを好む者のあるのを見て取り、かかる人々に対する独特の法を設け、国内に党争のあるとき、両派のいずれかに与して武器を執ることのないものは市民たる名誉を喪失し、国政に与り得ぬこととした」(アリストテレス「アテナイ人の国制」)

避難民は自己責任で死んじまえ。安倍蚤糞内閣のメンバーときたら、こういう今村復興相のような冷血漢ばっかりだ。4/7


もしもトランプが北朝鮮を電撃攻撃したら、安倍蚤糞はしたり顔をして、いつものように「十分に理解できる」というのだろうな。4/8

原発撤廃にも、共産党を含めた野党共闘にも、連合との関係見直しにも大胆に1歩を踏み入れることが出来ず、小池新党との差別化も出来ないまま、民進党はずるずる沈没していく。いっそ「因循姑息党」と名前を変えたらどうだろう。4/9

反体制派に化学兵器を投下するアサドも、それに激高して発作的にトマホークをぶち込むトランプも、それに興奮して犬奴隷的支持をキャンキャン口走る安倍蚤糞も、毎月のようにミサイルを発射する金正恩も、到底正気の人物とは思えない。4/10

「都民ファースト?」とかいうキャッチフレーズで都庁の諸悪に挑戦する正義の?味方、小池知事の人気が高いようだが、そもそも自民党籍のこの人物と、彼女の新党の政治的主張は奈辺にあるのか、よーく研究する必要がある。そのリトマス紙はさしずめ「共謀罪」への賛否だろう。4/11

むかしから新党ブームというやつがよく巻き起ったが、あとから考えてみるとその理由も正体もさっぱり分からない。現況に対する不満不平がある水準に達し、それらを一挙に解消解決してくれそうな希望的幻想が前途に浮かぶと、我も我もと飛びつくだけのことではないだろうか。4/12

北朝鮮めがけて殺到する米空母打撃群と自衛隊が軍事演習を行うというのだが、こういう愚かな同盟軍ごっこが、いかに国民に無用な危険と緊張をもたらし、あんたの大好きな「国益」とやらを損なっているか分かっているのか。こら、お前だよ、安倍蚤糞。4/13

森友問題では安倍蚤糞に失望落胆したはずの人々が、安倍蚤糞が主導する政党を相変わらず支持する没論理の曖昧模糊を異常と自覚しない限り、安倍蚤糞一強政治はいつまでも続くだろう。4/14

読んでしまったから本を捨てようとするのだが、その同じ理由によってその本を捨てられなくなるので、4畳半はますます狭くなってしまうのである。4/14

「風説に堪えて」森友疑惑から逃れようとする悪辣な安倍蚤糞の桜見物を、断るどころか尻尾を振って新宿御苑になだれ込む1万6500名の阿呆ども。4/15

狂犬ドナルドのいいなりになって、ポチのようにキャンキャンはしゃぎ回り、1万6500名の阿呆どもと一緒に桜見物をしている間に、核戦争を招き寄せるとは、なんと破廉恥で無責任な「トンデモ宰相」であることよ。

森友疑惑では、「限りなくクロ」と判断しているくせに、依然として安倍蚤糞内閣を支持する国民は、もはやまともな神経と想像力すら失い、「現実に存在している権力だけが唯一無二の権力だ」と思い込んでいるのだろう。4/18

日本からいちばん手軽に、パスポートもなしでゆけるところと言えば、満洲と上海だった。いずれ食いつめものの行く先であったにしても、満洲は妻子を引き連れて松杉を植えにゆくところであり、上海はひとりものが人前から姿を消して1年2年ほとぼりをさましにゆくところだった。金子光晴「どくろ杯」4/19

政権に楯つく者は、一人残らず一網打尽にして牢屋に入れてしまおう、というのが安倍蚤糞の共暴罪である。この稀代の悪法に反対せず、葬ろうとしない人は、子子孫孫終生にわたって後悔するだろう。4/20

この節は世界中で独裁国家が増えてくるので恐ろしい。北朝鮮や中国、ロシア、サウジアラビア、トルコに続いて、まもなくこの国からも市民の思想・表現・権力転覆の自由が奪われていくのだろう。4/21

そもそも日本人というものが1人ずつにするとみんな泣き虫でその泣き虫をじっとこらえて意地張り、弱みをみせまいと力み返って生きている。そしてみせかけだけの強さは、権力とか偶像とか義理情宜のしがらみとか、すがりつくものがなければ、手もなくばさりとくずれてしまう。金子光晴「どくろ杯」4/21

力投空しく、まだ1勝もできない岩隈。ボカスカ本塁打を打たれる前田、田中、ダルビッシュ。3打席ノーヒットだと、即交代させられる青木、イチローもシアトルで本塁打こそ打ったが、打率はたったの1割5分8厘。日本人大リーガーも大変だ。4/23

ワーグナーの「ニュルンベルクのマイスタージンガー」のヴァルターの栄冠の歌「朝はバラ色に輝いて」とリヒアルト・シュトラウスの「薔薇の騎士」第1幕でテノール歌手が夫人の前で歌うオペラセリア風アリア。違うけれども、ちょっと似ている。前者は希望に満ち、後者はニヒルだ。4/24

市議選が終ったが、相変わらず強いのが自公両党で地盤と宗教盤に深く根を這っているようだ。政権党として権力を揮っている勢力の政治の是非に疑いを懐かず、そのリアルに一途に寄り添う連中が、悪しき政治の存続を許している。4/25

狂犬トランプが、阿呆莫迦忠犬アベ公の無責任な後援をうけて、北朝鮮に先制攻撃をかける非常事態を迎えるのだろうか? まさかとは思うが、その不穏なキナ臭さが日本海周辺に漂う今日この頃である。4/26

時々突然どこかからのアンケートの依頼電話が掛かってくるが、私はコンピューターに録音された質問に、律義に答える時間も心の余裕もないので、すぐに切ってしまう。いったいどういう人が、あれに真面目に?回答しているのかしらん。4/27

またしてもマリナーズが好投の岩隈投手を見殺しに。彼はもう少し打撃力のあるチームに移籍すべきではなかろうか。4/28

天下大乱、一触即発の危機にあっては、国家の代言人の決められた台詞などに惑わされることなく、醒めた個人として冷静に振る舞わなければならない。4/29

自衛隊が、北朝鮮を挑発している米艦隊を防護する、だと。冗談じゃない、狂犬トランプの独りよがりの戦争に巻き込まれてたまるかってんだ。4/30


   人類の夢とロマンを描きたり日本国憲法第9条 蝶人


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なにゆえに第38回~西暦2017年卯月蝶人花鳥風月狂歌三昧

2017-05-02 08:25:30 | Weblog


ある晴れた日に第450回


なにゆえに「べっぴんさん」は銀座ファミリア完成に触れなかった1976年に誕生しているのに

なにゆえに教育勅語を教材にするそれでは戦前と同じではないか

なにゆえに「共謀罪」を「テロ準備罪」と言い換える中身はテロとは無関係なり

なにゆえにユニクロはトランプに楯つく「悪代官に商いの邪魔はさせねえ」

なにゆえにアホ馬鹿巨人が連勝するお前が勝つのは見たくもない

なにゆえに共謀罪を強行する「凶暴罪」は安倍蚤糞の市民へのテロ

なにゆえに避難民に自己責任のレッテルを貼るお前も国も無責任だから

なにゆえに安倍蚤糞はまだ倒れないピコ太郎♪I have a penの如く過ぎ去るべきを

なにゆえに晩餐ちうにミサイルを放つ朝飯前にやるべきことを

なにゆえに安倍昭恵を喚問しない森友疑惑をうやむやにするな

なにゆえに岩隈田中は勝てないいつも打線の援護が少ない

なにゆえに上総介広常の名前を忘れるのか梶原景時はすぐ出てくるのに

なにゆえに思わず貰い泣きしてしまう浅田真央はけなげないい子

なにゆえにピコ太郎が終わったのに安倍蚤糞はまだ消えぬはやりすたりの理屈に合わない

なにゆえに原子力空母カールビンソンと共同訓練安倍蚤糞と死にたくないずら

なにゆえにトランプと同じテーブルに乗りたがる同じ阿呆なら踊らにゃ損損

なにゆえにアホ馬鹿首相の花見にホイホイ出かける1万6千人のアホ馬鹿芸人

なにゆえにキノコを採れば共謀罪金田法相の脳味噌を調べよ

なにゆえに「凶暴罪」に反対しない治安維持法だと思わないから

なにゆえに安倍蚤糞内閣をまだ支持しているお前の首を絞めているのに 

なにゆえに安倍蚤糞の言いなりになるお前の息の根を止めようとしているのに

なにゆえに短歌も詩作もとどこおる2年目のジンクスに遭遇したのか

なにゆえにプルーストは階段を足早に下りてゆく早く帰って「失われた時」を書くため

なにゆえに凶暴罪は語られない市議会選挙は政策以前

なにゆえに世界の指導者の顔は醜い安倍、アサド、プーチン、トランプ、金正恩

なにゆえに下山の様子は伝えないNHKの「日本百名山」

なにゆえに7割が森友疑惑を非難しつつなお半数が安倍内閣を支持する

なにゆえに北はミサイルを打ち上げる狂犬トランプが追い詰めるから

なにゆえに旗日に旗を掲げない町内の顔役になにかあったのか

なにゆえに米艦擁護の任務に着くトランプの戦争に巻き込まれるではないか 


なにゆえに「な」が発音できない「あーた、あーた」と連呼する黒柳徹子 蝶人

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