あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

オットー・クレンペラーの「20世紀音楽」を聴いて

2017-05-22 10:10:19 | Weblog


音楽千夜一夜第389回



偉大なる指揮者がストラビンスキーやクルトワイルやヒンデミットを新旧2つのフィルハーモニア管弦楽団を振って今は亡きEMIに収録した4枚組のクラシックな現代音楽物CDである。

クレンペラーもフルトヴェングラーと同様彼と同時代の音楽を演奏したけれど、現代の若手指揮者は一部を除いて消極的。そういう意味では昔よりよほど保守的になっているようだ。

このセットでは、自作の交響曲や弦楽四重奏曲も聴くことができるが、フルヴェンと同様誰かの作品の剽窃のようで、意外にも強烈な個性が感じられず、やっぱり天性の指揮者だったんだなあと思わせられてしまう。

4枚目は、彼の生涯と作品を振りかえるインタビューを交えたドキュメンタリーで、クレンペラーファンなら泣いて喜ぶだろう。


   御威光を損得で忖度する平目ども現われいでて首領に媚びる 蝶人

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