Apocalypse Now Redux (Music From The Motion Picture Soundtrack) (2001)
自分が今まで一番何度も見た映画のひとつ「地獄の黙示録(Apocalypse Now)」。戦争映画とだけ捉えることも出来るだろうが、その内容は様々な哲学や事象を内包していて、見る度に違った発見をすることが出来る稀有な映画だ。またこの映画は撮影の段階から様々な話題(巨額の撮影費用、台風の襲来によるセットの消失、主役の心臓発作etc…)を提供していたので子供ながらにそういったニュースの断片を覚えていた。
大人になってから見た時には冒頭と最後で使われているドアーズ(The Doors)の名曲「The End」に驚いた。その当時ではまだ知られることのなかった歌詞が収録されていたからだ。それはジム・モリソン(Jim Morrison)が間奏の時に叫ぶ「Fuck!...Fuck! ...Fuck me baby...」。もちろんオリジナルアルバムではカットされていたし、内容的にもぼかされていた。ライヴでは叫び声として録音されているものがあったと思うが、正規スタジオ録音時にしっかりそう歌っていたとは!
またこの曲が内包している神話的部分が立花隆著の「解読・地獄の黙示録」で解説されていたのでなるほどと、また違った側面からの興味が湧き、関係本も読み漁った。
この「Redux」(日本名:特別完全版)と銘打たれた新編集版の映画でも新たに1枚もののサントラが作られたのが本盤だ。新たに収録された音源もあるのだが、残念な事にドアーズは冒頭部分だけ。また劇中で使用されたストーンズ(The Rolling Stones)の「Satisfaction」もやっぱり収録はなく、コンパクトにまとまってはいるが、これなら旧盤サントラの方が雰囲気があって良かったような気がする。
中古店にて購入(¥315)