ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

吉右衛門 @岐阜県岐阜市 (※閉店)

2021年09月01日 | 岐阜県(岐阜)

岐阜市役所新市庁舎周辺が暑い。もとい熱い。新しい店がいくつか出来ている界隈。旧庁舎から移転することによって人の流れも少し北に寄るだろうか。こちらは4月にオープンしたばかりという「そば家・吉右衛門」。店は長良橋通り沿いのビルのテナント地下にある。道路際の壁には品書きが貼ってあるのだが、蕎麦に加えて「中華そば」なんかもあるようだ。短い階段を降り、店のある奥に進む。外から店内は見えないがドアを開けてみた。中にはテーブル席に加えて壁向きのカウンター席も。ちょっと洒落た感じで前も飲食店だったろうか。広くない店内だが給仕の女性は3人も居る。口開けの時間だったので先客は無し。カウンター席に腰掛け品書きを眺めた。「五目いなり」が2個付くというランチメニューにも惹かれたが、ここは初志貫徹「冷したぬきそば」を注文した。「冷やしたぬき天国」「岐阜市役所大食堂」と、京町の老舗「更科」で有名な「冷やしたぬき(そば)」を新しく提供する店が界隈でいくつも出来たので再注目している品だ。

しばらくして吉右衛門流の「冷したぬきそば」が運ばれた。黒い鉢に盛られていて、具材は定番の揚げ玉、刻み揚げ、刻みネギ。刻み海苔が珍しいか。振りかけてあるのは煎った胡麻かな。鉢の縁には練りわさびがすりつけられている。”たぬき”なのに揚げが入っているのはやっぱり岐阜市ならではの”更科オマージュ”だろうな。早速そばを手繰ってみる。新しい店で「更科」のあの麺(実は小麦粉7割だという)を再現しようとする店は無いだろうが、こちらは細切りで上品な口当たり。つゆはしっかりと濃いめ。極細の切りの刻み揚げはかなり甘い味付け。わさびをちょこんと箸に付けながら、具材をかき混ぜてそばと絡めていく。全体的な印象も変わらず上品だ。外は暑いので冷たいそばが喉を通るのが気持ちいい。するするとあっという間に手繰り終わった。同じ「冷やしたぬき」でも他所の店の味はすぐにどんなだったか忘れてしまう(ま、そういう食べ物だが)。いつかハシゴして食べ比べてみるか。次は「天ぷらセット」にしてみよう。(勘定は¥700)

 

そば家 吉右衛門 KICHIEMON

岐阜県岐阜市七軒町19 コートハウスツジ地下1階

※令和6年6月22日を以って閉店されました

 

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コメント (8)
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