ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

Neu Decade (Mojo Magazine) / Various Artists

2020年11月10日 | 雑誌付録CD

Neu Decade (Mojo Magazine) / Various Artists (2017)

このブログではお馴染み、英音楽誌「Mojo」の2017年11月号の付録CDは「Neu Decade」と題した70年代のヨーロッパのロックのコンピレーション。”Neu”とはドイツ語で”New”を指すはず。副題は「A Compendium Of Modern European Music: 1970-1979」。ちょっととっつきにくい括りだが、収録アーティストにドイツの前衛的なロック(クラウトロック)の名バンド、カン(Can)やグル・グル(Guru Guru)、タンジェリン・ドリーム(Tangerine Dream)などの名前があったので試しにと手に入れてみた。収録アーティストと曲は以下の通り。

01 Michael Rother - Karussell
02 Brainticket - To Another Universe
03 Amon Düül I  - Fly United
04 Can - Future Days (Edit)
05 Cluster - Dem Wanderer
06 Deuter - Der Turm/Fluchtpunkt
07 Guru Guru - Electric Junk
08 Popol Vuh - Steh Auf, Zieh Mich Dir Nach
09 Roedelius - Am Rockzipfel
10 Conrad Schnitzler - Die Rebellen Haben Sich In Den Bergen Versteckt (Schaltkreis Edit)
11 Tim Blake - Metro Logic
12 Pyrolator - Danger Cruising
13 Richard Pinhas - The Last Kings Of Thule (Part 1)
14 DAF - Bild 4
15 Tangerine Dream - Ultima Thule Part 1

付録CDだけ手に入れて雑誌の方は読んでいないし、時折ある紙ジャケで曲の詳細なデータが載っていないので、収録アーティストの国籍や詳細などは一部の有名どころを除いて全然情報が無いのだが、全体的に当時のクラウトロックによく見られる無機質な旋律というかドローン音を採用している曲が多いのが特徴。それでも冷たい訳ではなく、どことなく暖かいのが面白い。ジャンルとしては全て”プログレッシブ・ロック”の範疇にあると言って差し支えないと思う(ちょっと乱暴か)。個々のどの音が(初期の)シンセサイザー音なのかは判断しづらいが、当然アナログだった当時の音が、最新のテクノのパーツ音に重なったりする不思議。グル・グルなんかは当時のバンドらしい音もしているが、何周も廻ってこれらが2020年の新作と言われても納得してしまいそうな時代を感じさせない新しさがある。メインストリームのロックが存在する一方で、こんなに独創的、前衛的なロックが70年代を通じて連綿と発表されていたのは興味深い。

オークションにて購入(¥588)


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 人生餃子 (2) @名古屋市... | トップ | 老虎 @岐阜県岐阜市 »

コメントを投稿

雑誌付録CD」カテゴリの最新記事